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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

後輩を指導するときに、過去と比較したり、今と比較したり。オモシロいなぁ、と思った、件。

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若手の育成指導にあたる上司や先輩という立場の方たちが、「そんなこともわからないの? 常識でしょう?」とか「その程度のことは出来て当たり前のはず」と思ってしまう場合、たしかに若手の努力、勉強不足という点もあるにはあるものの、どちらかというと、上司や先輩が、今の自分が「できていること」を基準にして、若手を「ダメだなあ」と思っていることのほうが多いように感じます。

今の自分にとっていともたやすくできることについて、若手がすんなりできないことが不思議に思え、つい、「出来て当たり前」を思ってしまうようです。

この時、若手と比較しているのは、あくまでの「今の自分」です。

では、いつも「今の自分」と若手を比較しているかというと、そうじゃない時もあるのですね。

先日、後輩指導に当たる方とお話していたら、こんなことをおっしゃっていました。

「新人に危機感がないような気がする。自分が新人の時は、教育制度も整っていなかったので、自分からわからないこと、新しいことを必死に勉強したけど、今年の新人は、なんとなくのんびりしている」

なるほど、そういう人もいるかも知れません。

私は、
「今、◎◎さん自身が勉強している姿を見せていますか?」
と質問してみました。

30歳くらいのその方は、
「あ、それ、あまり見せてないかも・・・(テレテレ)」
と苦笑い。

この例では、若手と比較しているのは、「若かった頃の自分」です。

このことに気付いて、なんだかおもしろいなーと思ったのです。

後輩の「仕事のでき具合」については、つい「今の自分」と比較してしまう。
後輩の「成長意欲、努力」については、つい「同じ年代の頃の過去の自分」と比較してしまう。

これ、逆だったらどうなんでしょう?

「あ、これ、できてあたり前のことではあるけど、それは、年季いるよねー。今はまだ下手でも遅くてもいいけど、”当たり前”と言われる技術(知識、テクニック何でもよい)だから、熟練していこうね」

といい、

「私は今だってうんと勉強しているよ。君もがんばろう」

と、先輩も後輩同様、新しい知識や新しい技術の習得に余念がない様子を示す。

そうすると、色んなことがかなりうまくいくように思います。

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