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【書評】田中淳子さんの「ITエンジニアとして生き残るための対人力の高め方」

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こんにちは、しごとのみらいの竹内義晴です。

田中淳子さんが出版された、『ITエンジニアとして生き残るための対人力の高め方』を拝読しました。

「あー、こういうシーンってあったな。あのとき、こうすればよかったんだなー」......ページをめくるたびに何度も思いました。

タイトルに「ITエンジニアとして生き残るための」とあるように、エンジニアがシステム開発で陥りがちなコミュニケーションのミスと、その解決策を、各開発フェーズに沿った形で展開していきます。架空の話ですが、実際のシステム開発でよくある具体的な会話の例が提示されていて、SE時代にシステム開発で体験した、いろんなシーンが脳裏に自然とよみがえりました。

また、各フェーズの構成が、「これがよくあるNG」→「解説」→「こうすればOK」というパターンになっているので、どこを読んでいてもサクッと入ってきます。内容もシンプルで明快。リズムよく読めます。読書が苦手な人でも、きっと読みやすいはずです。

個人的な話になりますが、実は先日「ダメな提案・プレゼン」をやらかしてしまいまして(あーあ)、読み進めるたびに、その体験が思い出されて「あー、こういう視点、足りなかったな」とか、「あー、こうすればよかったんだな」と思いました。ITエンジニア向けですが、内容的には、社内外との関係者と信頼関係を築くための「原理原則」だと思いました(プレゼン前に出会いたかった!)。

最近、あらゆることでよく思うのですが、複雑で難しいことよりも、シンプルで明快なことのほうが実務で実践しやすいですよね。「相手視点」―ーこの本に書かれていることはとてもシンプルですが、周りの人と信頼関係を築く上での原理原則が詰まっているので、「この本に書かれていることがちゃんとできればいいな。それだけで十分だな」と思いました。そうすれば、「生き残る」じゃなくって、「選ばれる」人になれると思う。

机の上にいつも置いておいて、仕事に取り掛かる前や、困ったときにサッとひらいて、大切なポイントを知る。そして、仕事に戻る......そんな、マニュアル的な使い方がいいのかなと思いました。直接的な対人関係だけではなく、資料と作ったりするときにも有効だと思います。

田中さん、ステキな本をありがとうございました!

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