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なぜSI事業者は守りに入るのか!?

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先日、大手SI事業者の方が「景気が悪くなっても、うちの会社の業界シェアはたいしたことがないので、このぐらいの規模は維持できるよ、攻めるより地道に今の延長線上で大丈夫」とおっしゃっていました。

なぜ大手SI事業者はそこまで守りに入るのでしょうか。業界でトップクラスの売り上げを叩き出している大手SI事業者であれば、業界全体のパイを広げることや、新たな取り組みで業界全体を変えることに注力していってほしいものです。

このような守りの考え方は、この業界の特徴を実によく表しています。

SI業界は、パソコン一つで他の資産がほとんど必要なくても事業が始められる非常に参入障壁が低い産業です。次の図にあるように、SI業界は非常に競合が多く、業種の中でも、サービス業の次に企業数が多い業態となっています。SI業界の最大手であるNTTデータでさえ、業界シェア数%程度だと言われております。(統計の取り方で誤差あり)

また業界は、エンジニアを人月単価で積算し提供するエンジニアリングサービスが大半です。この場合、人の数に比例して人の数が増えるほど売上が上がるため、人が増えない限り売上は増えることはありません。また人をある分野で一人前になるために教育するにも、数年かかるのがIT技術です。ここ近年のSI業界の成長は鈍化している状況です。

東証・業種別上場企業数 東証・発表資料.png

(出典:IT JOB GATEより http://itjobgate.jisa.or.jp/)

そのため一見すると硬直状態に陥っており、シェアを伸ばすにはM&Aぐらいしかなく、景気が大きく悪くならなければ、一定のシェアが続くと思われがちになってしまいます。

しかし、こういった業界でシェア維持することが簡単なのでしょうか。

私は非常に難しいと考えております。

IT業界は常に新たなテクノロジーの波にさらされ、その都度プレーヤーが入れ替わっています。一番最初に登場したのが、メインフレームを導入するメーカー系SI、そしてその後、UNIX系で登場した現在の大手SI、クラサバ、Webなどwindows系で伸びてきた独立系SIなど、波の大きさによって入れ替わるプレーヤーの大小も違いますが、必ず技術の波で、主要プレーヤーが入れ替わっています。そうすると既存のプレーヤーは、現状は良くてもマクロで見ると必死に新たな波に食らいつくことが必要となってきます。また現在の業界のトッププレーヤーであれば、現在の業界自体を大きく発展させることが使命となります。資金力、リソース共に潤沢にある状況であれば、10年後、20年後の日本のIT技術力向上にもっと投資をしていく必要があります。

今後はますますテクノロジーの変遷のスピードが速まっていく時代です。維持するのではなくて、攻めるためのチャレンジをすべきです。

「一番じゃなきゃいけないんですか?」と問われた政治家もいたかと思います。いけません。常に1地番を目指さなければ、競争に負け潰れるのがITビジネスというものなのです。

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Takeaway〜シェアを維持するには、守りに入るのではなく、新分野で挑戦すべき!!
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