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SI事業の事業メカニズムとは!?

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「SIerのビジネスの勝ちパターンって何ですか?」で、労働集約産業であることについて言及しました。

うちの会社は違います。SIの事業は一部で、ソフトやハードなどの様々な事業をやっているので十分リスク分散しているので大丈夫です。

という意見を多数いただきました。

確かに論点をミクロ視点で見てみると、そういうことも言えるでしょう。しかし論点を業界全体や、業界のマクロな視点で、今後、経営戦略としてどのような方向性にするかという論点にすると、業界の大きなメカニズムは否定することはできないでしょう。

SI産業のアドバンテージマトリクス.jpg

(出典:システムインテグレーション再生の戦略)

上記は、SI事業者のここ近年(2011年~2013年)の期間で、縦軸にROA(ROAReturn On Assets:総資本利益率)、もしくは営業利益率、横軸に売上規模をとった2軸のグラフに、代表的なSI企業をプロットしたものです。

このような事業は、分散型事業と言われ、競争要因が多く、優位性の構築が難しい事業であると言えます。事業が小規模な段階ではやり方によっては旨みがありますが、大規模になると収益性の維持が難しくなると言われています。もともと共有するコストが少ないうえに、規模が大きくなればなるほどコミュニケーションや事業部間の調整コストがかかり、販管費がアップするため、利益確保が難しくなります。

中規模以上になると調整コストが増え、利益の確保が非常に難しいため、安定的な売上と、厳密なコスト管理が求められます。特に、人材の流動性が低く、レイオフしにくい我が国の環境では、稼働しないエンジニアはコストとなり、利益を圧迫します。そのため、徹底的に稼働率を高めなければなリません。

これが業界の真のメカニズムです。

ある程度の規模以上は、安定的受注を維持しながら、徹底的に稼働率を維持する。バーストプロジェクトを阻止することを必死にやる必要があります。利益率は低いので、ある程度の規模以上(推定1000億)以上にならないと利益額を維持できなくなります。逆に100億ぐらいの規模で調整コストがかからない規模にして、特化すれば、十分利益率の高いビジネスが生み出せるでしょう。

労働生産人口が減少し人手不足になり、今後はますます、規模拡大が難しくなると予測されます。またクラウド化が進み、中堅、大手SIerの売上の半数近くを占めている、ハードウェアとその保守運用が売れくなってくると、ますます売上の規模を上げることは難しくなります。

今までは、大型のゼネコンのSI企業が頂点としたピラミッド的なヒエラルキーが存在していましたが、今後は、規模ではなく、ニッチな領域で付加価値の高いビジネスを持つことが、正しい経営戦略と言えるのではないでしょうか。

明確な戦略のある企業しか生き残れない時代になるでしょう。



「SIビジネスの再生のシナリオをどう描けば良いのか」

これまでと同じやり方では、収益を維持・拡大することは難しくなるでしょう。しかし、工夫次第では、SIを魅力的なビジネスに再生させることができます。

その戦略とシナリオを一冊の本にまとめました。

「システムインテグレーション再生の戦略」

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  • 歴史的事実や数字的裏付けに基づき現状を整理し、その具体的な対策を示すこと。
  • 身の丈に合った事例を紹介し、具体的なビジネスのイメージを描きやすくすること。
  • 新規事業を立ち上げるための課題や成功させるための実践的なノウハウを解説すること。

また、本書に掲載している全60枚の図表は、ロイヤリティ・フリーのパワーポイントでダウンロードできます。経営会議や企画書の資料として、ご使用下さい。

こんな方に読んでいただきたい内容です。

SIビジネスに関わる方々で、

  • 経営者や管理者、事業責任者
  • 新規事業開発の責任者や担当者
  • お客様に新たな提案を仕掛けようとしている営業
  • 人材育成の責任者や担当者
  • 新しいビジネスのマーケティングやプロモーション関係者
  • プロジェクトのリーダーやマネージャー
  • 経営戦略や事業戦略を学んでいる方

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