カウンセリングによくある誤解や質問、また、カウンセリングとはどういうものなのかなどについて執筆します。カウンセリングルームと契約したい、または相談室を作りたいと考えている、もしくは既に契約しているけど実はよく分かっていない企業の方だけでなく、一般の方にも幅広く見ていただけたら幸いです。

REBT視点での認知療法との対比、個人的頭の中ざっくりまとめ

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 前回から随分と日が開いてしまいましたが(個人的にいろいろありました・・・)、続きです。
(※今回は多分に、個人的な見解が含まれています。 関連団体や関係者の見解とは一切関係ございません)

 まず前回のことを覚えている方はいないと思いますので、ざっとおさらいしますと、「カウンセリングには様々な種類があって、得意不得意がありますよ」ということと、その中の「REBTと認知療法について」を簡単に触れました。

 REBTは、結果としての感情が想起される過程を、出来事(A)→結果(C)ではなく、出来事(A)→認知(B)→結果(C)と仮定し、ネガティブでエスカレートした感情を持つ場合、主に「ねばならない」という形をとる不健康な認知(iB)に焦点を当て、新たに柔軟で現実的、論理的、実利的であり健康的な認知(rB)を習得し、人生哲学へと昇華していくことで改善するというものでした。
(※ここでのエスカレートという言葉の定義は通常の言葉のイメージとは異なり、目的の達成を妨げる行動を起こし始める最低限を超えていた場合にエスカレートと呼びます)

 認知療法は、人間の思考や行動の流れを下図の上にあるひし形部分を行き来している状態と仮定し、意識下に現れる認知(自動思考)に焦点を当て、主に強い感情を想起させる原因となる思考の中に含まれる認知の歪みを見つけ出し、新たに現実的な認知を習得することによって改善するというものでした。

003.png REBTの不健康な認知(iB)は、上図においては媒介信念・中核信念にあたります(完全一致ではないです)。
 REBTと認知療法は、互いにお互いの治療範囲に対して不可侵であるということではなく、どこから手を付けるのが治療にとってより良いと考えるかという部分において違いが出ているだけで、余裕があれば結局全部見るよというくらいに覚えておくのがいいかと思います。(※個人の見解です)

 究極的に言えば認知であるか否かに関わらず、上図のどこかしらにアプローチをしても解決されれば問題ないわけです。
 ただ、特に認知に焦点を当てた時に、REBTの場合は同じ認知に関わる問題を予防し、認知療法の場合は同じ手法で手軽に解決できるという面において、将来的に非常に効率的であり効果的である・・・それが実証されているということになります。

 では、認知行動療法の概念図でREBTのABC理論を表現するとどうなるでしょう。

000.png 単純に考えると、上図のようになると予想出来るでしょう。
 しかし、そうではありません

 REBTでは結果としての感情(C)を引き起こす不健康な認知(iB)が呼び起こされるに至るまでの全てを出来事(A)と考えます。
 つまり、下図の通りです。

001.png たぶん他では見たことがない図ではないかと思いますが、とりあえず筆者の頭の中ではこんな感じになっています。
(※派手に違っていたら申し訳ない)

 左側のひし形は、元の図のひし形の全てではなく、焦点を当てたい感情が想起される手前までの自動思考や感情を含む、来談者が知覚したすべてです。
 これが、REBTでいうところの出来事(A)となります。

 そして、右側のひし形は不健康な認知(≒媒介信念・中核信念)を通して想起された感情とその後の行動、身体反応、思考なので、健康的な認知を習得していくほどに内容が変化します

 また、元の概念図は認知行動療法で扱う場合における(任意ではあるものの)単一のケースに対する概念です。
 実際には、不健康な認知(≒媒介信念・中核信念)はさまざまなシーンで、いろいろな出来事に結びつき、ネガティブでエスカレートした感情を引き起こします。

 つまり図にすると以下のようになり、不健康な認知(iB)より健康的な認知(rB)を支持していくことにより、周りのひし形のケース全てに対応できる・・・つまりは予防となるということです。

0001.png

 では、認知の歪みを修正することで、感情にも影響が出てくるのは何故でしょう?

 そう考えた時に、(個人的には)認知の歪みを以下のように表現することが出来るのではないかと考えています。

 いかに現実を歪めて、より多くの出来事を不健康な認知(中核信念・媒介信念)という判断基準に違反させるか・・・その範囲を広げるための、じょうごのようなツール。

0002.png

 このように捉えると、認知の歪みの一つ一つについて細かく把握していなくても、何となくわかるのではないかと思います。

 認知療法はうつの治療を念頭に作成されているので、他人を責める傾向のある人には使いにくいと思われている節もありますが、このように考えると意外に行けそうな気がしてくるのではないでしょうか。
(※でも、抜けがあると困るので、治療者を目指す方は覚えましょう)

 ちなみに、この説明はかなり単純化しており、実際のケースに当てはめるともっと複雑に絡み合っていて関係性の理解がとても難しくなっているということを付け加えておきます。 むしろ、どちらか片方の治療法だけ覚えて、2つの治療法の関係性とか全く考えずにいるのであれば、その方が非常に理解しやすくていいといえるかと思います。

 ちょっと行きすぎちゃって、マニアックなところに突っ込んじゃってる方だけでも追及してみてください。


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