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元・外資系ハードウェアメーカー・マーコム担当の、人生のお休み徒然日記。

"チームマイナス6%"の矛盾

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昨年も、一度「紙ベースの製品総合カタログは、果たして"必須"営業ツールなの?」というタイトルでエントリしたのですが、再度同じネタでエントリです。

あれから弊社の製品カタログがどうなったかというと、結果的に予算を取って改訂版を制作しました。
これには色々と社内ネゴが必要で、相変わらず『エコじゃない!』と吼える外国人上司に"日本でカタログが必要な理由"を説明したり、製品担当に構成原稿を依頼したりと3ヶ月ほど苦慮しました。

加えて、新しいブランドスタンダードが出来たため、勝手にカタログデザインを決めるわけにもいかず、デザイン案を作成してグローバルブランド担当に承認を貰い・・・と、今までにないプロセスを踏む必要がありました(何せ、日本"だけ"で作っているものなので)。

以前のエントリでは、"カタログ無くしたい派"の筆頭、みたいな書き方をしてはいましたが、そうは言っても私自身、カタログを全廃したいと思っていたわけでもなくて、元営業として、営業さんの気持ちも分からないでもないし、かといって予算も取れず、グローバルから"勝手に作っちゃダメよ"と圧力をかけられ、いざ作れば思ったより捌けず在庫が山積み・・・というスパイラルにちょっと嫌気が差していた、というのが本音でした。

今回、予算の目処もつけ、プロセスも作り、在庫山積み防止のため印刷部数は最小限、と何とか社内的にも、自分の中でも、折り合いがついた形になったので、少々ホッとしているところです。

カタログを作り始めた頃、新しい名刺が届きました。
”チームマイナス6%"のロゴが印刷された、エコ名刺です。
マイナス6%には程遠いかもしれないけれど、少なくとも「紙の削減」には少しは貢献できる見込みが立ったかも? と思って、名刺が切れたタイミングでロゴを追加したバージョンを作ってみたものです。

そんな折、営業部のAdminさんから、”とある販社さんから、総合カタログが欲しいと依頼された"と相談を受けました。
聞けばそれは、とんでもない部数・・・私が今回印刷した部数のうち、営業に割り当てた部数とほぼ同一の部数を、今後は四半期毎に送って欲しいとのこと。
しかも、売ってやってるんだから、貰って当然、という態度だったようなのです。

一体、そんな部数、どうやって使うの? (うちの営業ですら、1年で使い切るかどうかの部数を3ヶ月で)
しかも、タダで。 (1部あたり、ウン百円もコストかかってるのに)

もちろん、お付き合いしている販社さんは、この会社さんだけではありません。
しかも、この販社さん、いわゆる「競合のグループ企業」。
"競合だから駄目"ということではなく、むしろ競合のグループ企業さんなのに、弊社製品を担いで下さり、販売してくださっている有難いパートナーさんです。

ですが、その競合会社は、今とても「ECO(エコ)」を売りにしていて、自社カタログはもう既に発行されていないのです。

「自社カタログは無い、けれどもパートナー企業の製品カタログは、大量に貰う。(しかも、売ってやってるんだから、貰って当然、という態度)」

何だか、"エコ"な会社としてグループ全体で色々取り組んでいるなぁ、と尊敬していたのに、とても残念に思いました。
自社資産でなければ、”エコ”でないことをやってもいいということなのかしら? と。

もちろんそのグループ会社さんは、私と同じ"チームマイナス6%"に入っていらっしゃいます。
自分の名刺を見ながら、

"ECO"って何だろう?
どこまでやれば"ECO”なんだろう?

と、複雑な気分になった私です。

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