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ポストWeb2.0時代の総合的なマーケティングとは?

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僕は小中学校の時に柔道を、高校から大学にかけてキックボクシングを、そして大学から二十代後半まで空手を学んでいた。そのことを話すと、投げてよし、なぐってよし、蹴ってよしだから、総合格闘技で怖いもの無しですね!、と言われることが多い。

ところが実際にはそうではない。

いわゆる総合格闘技は、殴る蹴る、投げる極める、と全ての攻撃技を利用できる、ルール上の制限が少ない競技だが、それは決して柔道+キックボクシング+空手=総合格闘技、ではない。
むしろ、(柔道+キックボクシング+空手)÷ 3 = 総合格闘技、という方が近い。


これはどういうことかというと、僕のように3つの異なる格闘技を、別の時期に修めたとしても、それはそれぞれの技術の異なるルールの中で最適化してしまっており、3つをつなぎ合わせるための訓練はしたことがない、ということだ。つまり、殴り蹴ったあとで、投げや極め技につなげる、という連携(ジョイント)の技術がない。

実際の総合格闘技の技術は、複数の異なる技術を組み合わせて、スムースな一つのフローとして完成されている。ボクシングならパンチの後に出す攻撃もパンチだが、空手ならパンチの後は膝蹴りかもしれない。柔道なら殴るという行為自体が想定されていないから、そもそもまずつかみにいってしまう。バラバラの異なる複数の技術をただ集めても、意味はない。ジョイントの技術をしっかり考案し、磨かなければ全く使い物にならないのである。


前置きが長くなったが、インターネットの普及期においては、広告と広報、販促、あるいはCRMのような技術は、実はすべて不可分になってきている。これまでは個別の戦術として、担当者あるいは予算も分割され、戦略的な統合を考えることが少なかったものが、いまでは一つの総合的マーケティングとして考えていかなくてはならず、戦術間のジョイント技術を磨いていかなければならなくなってきているのだ。

これはマーケティングの手法だけでなく、プラットフォームにも言える。PCとモバイルのWebを分けて考えることも今ではほとんど意味がなくなってきていると僕は思う。それらを連携して考えていく、総合的な管理手法が求められている。

海外では、CMO(チーフ・マーケティングオフィサー)といった職位を置いたり、ラグジュアリーブランドではクリエイティブディレクターが製品から広告、販促イベントに至るまでの全てのクリエイティブを統括することが多く、あとはITへの理解が進めば、理想に近い形にたどり着けそうな感じもあるが、日本ではまず広報と広告宣伝が分けられていたり、製品開発にマーケティング部隊の意見が採用されることが少ないなど、部分最適ばかりが進んでいるきらいがある。
これらは縦割り組織の弊害だろうが、早く横断的な組織改革や、マーケティングの総合化を検討しなくてはならない時期にきていると考えている。

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