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ドコモのマーケティングの皆様、僕たちを雇いませんか?

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ドコモは4つのカテゴリーに自社のケータイのブランドを分け、利用者の嗜好に合わせた製品区分を始めた。しかしこれは明らかに失敗だ。

なぜか?

とにかく分かりづらい。一つ一つの区分に明確な主張がないから、結局区別がつけづらいのだ。
現在、ドコモのCMはヘビーローテで(堀北真希出演)STYLEというカテゴリのイメージングに集中しているが、その前のPRIME(松山ケンイチ出演)ってなんだっけ?と皆は忘れてしまうだろう。そしてその次のローテーション(劇団ひとり?堤真一?)のときには、STYLEってなんだっけ?ということになる。そもそも、STYLE以外のケータイはファッショナブルではないのか?高機能とファッション性を両立するケータイはないのか?ということになる。PROとPRIMEって何が違うの?高機能と高性能ってこと?それってなんですか??(苦笑)

結論を繰り返すが、4つの種類にケータイを分ける戦略そのものがダメなんだ。

僕たちがカテゴリ化によるマーケティングプランを提唱するならば、PRIME(プライム)とSIMPLE(シンプル)という二つに分けて売る作戦を上梓するだろう。
これなら分かりやすいし、なにより語感も似ているから浸透しやすい。つまり、いまは中高年層にフォーカスしている「らくらくホン」の対象を広げて、機能を削ってでも簡単で分かりやすいケータイを用意し、高機能を謳うバージョンと区分するのである。

900シリーズと700シリーズに区分していた頃は、そもそもこういう簡単な図式だったはずだ。しかし、700シリーズも高機能化し、両者を区別することが難しくなった。つまり、仮にPRIMEとSIMPLEに分けたとしても、二種類に絞り込むことは簡単だが、その区別の明確化を保ち続ける意思というか、そのブランドマネージメントを強固にやり続けるディレクションが大事なのである。


#. とはいえ。
iPhoneは実はPRIMEとSIMPLEの双方を兼ね備えることで、一点集中を図ろうとしている。キャリア主導ではなく、メーカー主導の機種開発が主流になれば、上述のアイデアも無駄になることはいうまでもない。そもそものキャリアによるカテゴリそのものの是非が問われることになるからだ。

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