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モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

今年の1月に行った、ネットビジネス予測は割と的確だったりする(^^)

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今年のアタマに書いたエントリーをもう一度読み返してみた。

IE7やVistaのリリース遅れのせいで予想よりもずれていることはあるが、かなり正確に今の状況を言い当てている気がするがいかがでしょう?


今年の総括および来年の予測については12月27日のエントリーで行う予定。




Web2.0と呼ぼうがLive Webと呼ぼうが、とにかく現在のWorld Wide Webは数年前のそれとは明らかに違っている。そしてそれ以上に大事なことは、多くの人々がその事実に気づき始めたということであると思う。現時点では、いわゆる起業家や投資家達が久しぶりに巡ってきた千載一遇のチャンスとして認識しているに過ぎないのかもしれないが、その数は既に”多数”と言っていい。

2006年は、このWeb2.0というWebの環境変化を、より多くの普遍的な人々(英語でOrdinary Peopleと書くともっとしっくりする)が認識し、クリティカルマスを超える年になるだろう。

ただ、BlogやSNSが物理的なサービスやソフトウェア、あるいは特定の技術そのもの(=例えばRSS)を指しているのと違って、Web2.0は「環境」であるがゆえに存在が漠然としており実体がつかみづらい。従って、技術に明るい人間でない限り、何らかのキッカケが必要であるだが、2006年にはそういうキッカケが数多く登場することになるはずだ。

その代表が、Widows Vista and/or IE7.0のリリースだ。普通のネットユーザーにとっては、この新OSを通して新たな時代を感じ取ることになるはずだ。いや、むしろ満を持して発表される新ブラウザーIE7.0のほうが、IE6.0との相違を通じて、より大きなインパクトになるかもしれない。タブブラウザーを使ったことの無いユーザーにとっては、その便利さに新しいネット体験への期待を膨らませることだろうし、標準装備のRSSリーダー機能を通じて 「インターネットが変わった」という感覚を掴むかもしれない。

次に、Yahoo! JapanがAjaxもしくはそれに準ずるリッチインターフェイスを持つサービスを展開し始めるだろう。今のところ日本のYahoo!は検索テクノロジーにおけるWeb2.0的アプローチを唱えるにとどまっているが、Windows Live!の本格稼働とIE7.0、そしてもちろんGoogleの各種サービスに煽られて、重い腰を上げると思う。そのときには、国内におけるほぼ全てのネットユーザーが「(Webが)変わった」と認識し始めるだろう。(その時は楽天、mixiも続くだろう)

要するに、普遍的なネットユーザーにとっては、メジャーなポータル上や新ブラウザ上でのFeedとAjaxの本格的な利用体験によってWeb2.0を感得し、その方向性を認識したうえで、メリットをより多く味わうことを求め始めることになると思う。

残念ながら、多くのベンチャーが現在トライし始めているWeb2.0的アプローチは(Feedpathというサービスもその中の一つだが)、始めはギーク層にしか届かず、上述のような”具体的”なキッカケに乗じる形で普及することになるだろう・・・。

もう一つ。米国においてはWritelyやZimbraなどのMSへの挑戦者が数多く見られるが、日本国内に限って言えばそうした企業はおそらくほとんど生まれない。Yahoo!やGoogleに挑む企業もない。Web2.0の普及は米国企業主導によって進み、2007年以降のメジャー入りを狙うベンチャーがニッチ市場の創成に集中することになり、局地戦の様相が幾つかの分野で激しく見られることになると考えている。

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