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モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

Web2.0とSaaS

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SaaS(Software as a Service)という概念は、Web2.0でいう、Webこそがプラットフォームである、という考え方からすれば、至極自然なものである。


PDFを添付したのでみてほしいが、OSがプラットフォームであった時代では、ソフトウェアも、そこで作成したデータも、OSの上にあった。そして、その先にWebがある。








ところが、Web2.0にあっては、Webがプラットフォームであるから、Webの上にソフトウェアがあり、データが乗ってくる。つまり、ユーザーからすると、クライアントPCにソフトウェアもおかず、データも保存しない。逆に言うと、ハードウェアを選ばず、ネットに接続してさえあれば、誰のPCからであろうと、どのデバイスであろうと、必要なソフトウェアやデータにアクセスできることになる。


必要なのはインターネットに常時接続されている、という状態であって、特定のハードウェアや場所に依存することがなくなるのである。


セールスフォース・ドットコムの宇陀社長は、「銀行にお金を預けることができるのに、データを預けられないというのはナンセンス」とおっしゃっていたが、100%同感だ。また、今やお金を下ろすという日常的な行為であれば、わざわざ窓口に行く人はいない。街中どこにでもあるATMで用を足せるし、たいして待つ必要がないからだ。また、お金自体が、お札やコインという物質にだまされやすいが、実は金銭価値というデータを形にしているに過ぎない。だから、最近では貨幣からクレジットカードやSuicaのような電子マネー、あるいはおサイフケータイのように、あからさまにデータとしての「お金」を電子的に移動させることにわれわれは慣れつつある。

同じように、われわれの手元にはソフトウェアもデータも何も置かず、必要なときにネット経由で持ってくることは、当たり前の話になるのである。

僕はイントラネット2.0(Web2.0の影響(例:Ajax化)を受けて変質したイントラネット)の到来が今年中に見えてくる、と予言したが、実のところ、その先のイントラネットからE-SaaS(Enterprise Software as a service)ともいうべき世界が意外なほどに早くやってきてしまうのかもしれない、と本気で思いつつある。



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