モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

LOHASとWeb2.0は同じ試みである。参加しよう。

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LOHAS(ロハス)という言葉を知っているだろうか?
Web2.0がインターネット上の(あるいはIT市場全体の)ムーブメントであるとすれば、LOHASは、ファッション、美容、健康などの個人の社会生活と企業の生産活動に大きく関わるムーブメントである

LOHAS = Lifestyles of Health and Sustainability。直訳すると健康と継続性のライフスタイルだが、正確には「健康と地球環境に配慮」したライフスタイルのこと。Lifestylesと複数形なのがミソで、一つのライフスタイルではなく、LOHAS的な要素も多種多様で、それら全てをカバーする必要は無く、「健康と地球環境に配慮」さえしていれば、人それぞれのスタイルがあっていい、というライトな感覚が普及のカギになっている。

■ 結果的に世の中のためになる、ということ
LOHASはいま、女性誌などを中心にブームになりつつある。ヘルシーに生きるために、オーガニック食品などを選択することは、結果として地球環境にもいい。適度な食事の量に抑えたり運動を心がければ、結果として病気にかかるリスクが減るし、医薬品などの使用量も減らせる。クルマに乗らず歩けば、健康にもいいがガソリンの消費も減らせて、二酸化炭素の発生を抑えて地球温暖化の進行を遅らせることができる、といった観念が中心になっている。
要するに、自分の健康に良いことを選択して、無駄を省く生活をする、という個人的なメリットと、環境問題への取り組みの方向性を(完全一致ではなくとも)合わせていける、ということである。例えばタクシーに乗らないことを環境問題と考えると面倒なことに思えるかもしれないが、少しでも歩いて健康になると思えば、それは個人的なメリットと捉えられるわけだ。しかも、その行為を正当化するだけでなくオシャレなライフスタイルとして流行させることができれば、多くの賛同者を得ることができるのである。
ある意味、クールビズやウォームビズのような運動もそうだし、ハリウッドセレブの間に(ハイブリッドカーの)プリウスに乗ることが流行っていると喧伝するのも同じことだ。だから、LOHASにはアイコンが必要になっており、日本で言えば例えばタレントの長谷川理恵さんなどが、このLOHAS的芸能人、ということで若い女性の憧憬を集めたりしている。もちろん彼女達はエコロジーに気を使っていたり、マラソンやサーフィンが好きで、ヘルシーな生活を好んでいただけの話だけなのだろうが、LOHASというブームがそういう有名人に上手にレッテルを貼っていく。(これは悪い意味では断じて無い。↓注目)

■ LOHASの市場

LOHASにも仕掛人がいて、それを流行らせることによってビジネスチャンスを作ろうと試みているのかもしれないが、それも結果的に人々の健康と地球環境の改善に繋がるのであれば、十分世のためになっている、と考えるべきである。逆に言うと、仕掛人はよくわかっていて、LOHASがビジネスになるということを見せることによって、企業を参入させ、結果として地球環境に関わらせることを狙っているわけだ。(だからこのブームにちゃんと乗ってあげよう!)

LOHAS市場は、次の5つの分野で成立するという。LOHAS CLUBより引用
1) Sustainable Economy(継続可能経済)
再生可能なエネルギーや社会貢献型投資など。
2) Healthy Economy(健康的経済)
オーガニック食品やサプリメントなど。
3) Alternative Healthcare (代替医療)
予防医学や補助薬品など。
4) Personal Development (自己啓発)
ヨガ、ピラティス、ワークアウトなど。
5) Ecological Lifestyle (エコロジーなライフスタイル)
環境に配慮した家庭生活や企業活動など。

LOHAS市場は、健康市場や環境保護運動、エネルギー問題、医療問題など、様々な要素を津波のように巻き込みながら、その”LOHAS”というキーワード一つですべてを語れるというSimplicity(シンプルさ)を我々に与えてくれる。その結果、2000年の段階でも全世界で$5400億以上になっている(図は米国市場)。これだけの市場になると、大企業もちゃんとブームに相乗りしてきてくれるのである。
(これが大事!)

■ Web2.0を盛り上げていこう。それが世のためになると信じて

是非、LOHASジャーナル フランク・ランビー編集長インタビュー記事を読んでほしい。

ほんの少し引用してみると:

−スターバックスやBPのように、大手企業がLOHASビジネスを展開する動きをどう見るか

 われわれは、BPの石油・天然ガス事業部門をLOHASとは見なさないが、太陽光パネルの販売事業はLOHASと見なしている。大企業もわれわれを取り巻く経済や環境が持続可能な方向には向かっていないということに気が付いている。自動車大手フォード・モーターのウィリアム・フォードCEOも内燃機関エンジンをやめる時が来ることを願っていると言っており、これまでとは違った非常に積極的なアプローチだ。

 これらの企業はいずれも、次世代を見据えて企業哲学を転換し、積極的に行動していると言える。よく冗談で言うのだが、わざわざLOHASと区別しなくてもいい、つまりすべての経済活動がLOHASになる日が来ることを願っている。(中略)

LOHASが面白いのは、企業がLOHAS消費者をマーケットととらえてビジネスを展開するのは簡単なのに、企業自身がLOHAS的な価値観を伴わなければビジネスそのものが成功しないという点だ。

どうだろう?
LOHASをWeb2.0に置き換えて読んでみたら、結構意味が通じないかな。
例えば、「MSをWeb2.0企業とはみなさないが、Windows LiveはWeb2.0的」「ライブドアのポータルをWeb2.0とはみなさないが、未来検索はWeb2.0的と思う」などなど。
あるいは、企業がWeb2.0型サービスを開発しようとすることは簡単だが、企業自身がWeb2.0的な価値観を認識していなければ成功しない、など。

僕の主張はこうだ。

LOHASは何年も(何十年も?)前から存在している、地球環境保護と市場論理の矛盾の解消や、個人の豊かでヘルシーな生活を求める様々なムーブメントを、オシャレでキャッチーなキーワードでまとめ、かつビジネスとして成立させることによって、企業や政府、国家までも参加させることに成功しつつある。
中には(単に金儲けを狙っているだけだったり、流行に乗っているカッコ付けだけだったりなどの)不純な目的で参加している企業や個人もいるだろうが、全体的には良い方向に進んでいる。

Web2.0もまた、同じだ。

ここ数年来はっきりしてきたセマンティック&インタラクティブなWebへの進化は、僕たちユーザーにとって歓迎されるべきものだ。個人のムーブメントだけではなく、企業や国家の参加が今後は必要である。不純な目的があろうがなかろうが、要はWeb2.0が示す、素晴らしいネット体験が皆に届くようになれば良いのだ。そのためには、Web2.0を普及させるためのムーブメント参加者が多ければ多いほどいい。Web2.0にもLOHASにも、それに則っていることがキャッチーであり、クールであり、オシャレであり、そしてビジネス的にも有効であるという要素がある。それをもっと周知させなくてはならないのだ。

皆でこの動きに乗ろう。普及させよう。斜に構えるのもいいし、シニカルな発言を繰り返すのもいいが、まず自分にできることから少しでもやってみないか?コンビニで不要な割り箸やストローを断るのも、コメントやトラックバックをしてみるのも、簡単だけど、大事なムーブメントなのである。

大事なことは、まず、何でもいいから自分でWeb2.0的と思うことをやってみること。Web2.0的と思うサービスやヒトや企業をサポートしてみよう。LOHAS的かどうかを意識して、毎日を楽しんでみよう。ちょっとだけでもいいのだ、やらないよりやったほうがマシ、と気軽に(ライトに)考えることが何よりも重要なのである。

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Comment(2)

コメント

>通りすがりさん
商用として使うことには問題があるかもしれませんが、
それ以外は黙認されているのが現状のようです。
用語として広まらないと意味も無いということでしょう・・。

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