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モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

ビデオiPodを、あなたは買いますか?

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結論から言うと、僕はiPod nanoがビデオ対応するまでは待つ事にした。

僕は前から”カバン内シェア”が、こうした携帯端末の市場を左右しているという独自のセオリー(^_^)を持っている。
カバンの中に入れられるキャパ、容量というものは限りがあって、そこに常に入れておけるモノの数も当然限定されてくる。要は携帯品の数には限界があって、市場そのものの数は、当然絞られてくる。”カバン内シェア”を奪えないカテゴリ/商品は、淘汰されてしまう、という理論だ。また、当然あまり重いものは必要であっても敬遠されていく、という原則がある。
(ポケットの中でも、手の中でも、ぶら下げられる首でも何でもいい、とにかく我々が移動中に持ちうる収納機能のことを言っている)

さっと数えてみよう。財布、カギ、社員証のようなモノ、定期などの必須品。その次には、間違いなくケータイがくる。デジカメや携帯音楽端末、PDAなどはそのあと、ということになるが、デジカメは、カメラ付きケータイの前にほぼ敗れ去った。特に最近のケータイは300万画素+AF付にまで進化しており、わざわざ別にデジカメを持つ必要が無い。だから今は、デジカメ業界はより高機能な一眼レフタイプなどに主力をシフトしつつあるのだが、とにかく最近のケータイはありとあらゆる携帯品の機能を具備し始めている。

PDAについては、事実上Palmが消え、CLIEが消えて、市場そのものがなくなったといっていい。PDAはPIM(スケジューラーなどの個人情報管理機能)としてはケータイのそれに代替され、ミュージックプレーヤーやデジカメ機能などを搭載する事によって、返ってiPodやデジカメ専用機との比較検討にさらされ、その中途半端さがたたって存在価値を減じてしまった。(海外ではスマートフォンという形で生き残り、日本においても702NKやm1000の登場によって新しいジャンルが生まれる可能性は残った)

ちなみに、最近ではB5サイズなどの軽量ノートパソコンに目立ったヒットが無いが、スマートフォンが普及すると、ますますその傾向が増える気がする。PIMもPOPメールもスマートフォンで管理できるし、ブロードバンドでPC Webを見られるようなフルブラウザが登場している。WordやExcel、PowerPointなどのファイルも開けるようになってきたので、パソコンを携帯する必要が減ってきている。事実僕は、愛用のPowerBookを持ち運ばなくなった。

さて。
音楽携帯端末(というよりiPod+その他)は、今のところ成長市場として認知されている。日本においては着うたフルなどの(iTMSに相当する)サービスと連携した音楽再生機能付きケータイと激しい戦いを強いられるだろうが、それでも現在の状態では僕はカバン内シェアで、ケータイの次にiPodは居座れると思う。ケータイも多機能化しているので、バッテリー持続時間の問題もありそうだ。フルブラウザーによるWeb閲覧、メール、そして音楽再生となると・・・。iPodの電源が落ちたとしてもあきらめがつくが、ケータイはライフラインなのだ。

ただ、ビデオiPodは、その本質的な価値よりも、金額が高いことによって爆発的なヒットはしないような気がする。また、サイズがかなり薄くなったとはいってもnanoを見たあとでは、やはり重い。現在iTMSで販売しているのはPIXAR系のショートムービーと、プロモーションビデオだけだが、まだ数が多くないとはいえ、僕はそれを買いたいという需要はあると思う。(僕も一曲買って、iTunes 6.0で再生してみた。PowerBookからはテレビにもつなげるので、結構いい感じだ)
ただ、持ち運びを考えたときに、カバン内シェアのセオリーからすると、液晶を犠牲にしてでも、もっと小さくした方がいい。nanoの液晶の大きさでも十分見られるし、むしろテレビや液晶モニター、プロジェクターなどにOutputする機能をつければいいのではないか?iPodによるビデオ再生は、通勤電車内でのニーズよりも、いつでも見られるところに動画を持ち、必要なときに大きなモニターで再生する、という用途のほうが受ける気がしている。

携帯端末で動画+音声を再生できるという機能は魅力的であるが、常に携帯するための”カバン内シェア”のセオリーに反するようでは普及は難しい。iPod nanoの大きさに押さえたときに、大きな需要を作り出すことができると思う。

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