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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

日本的「おせっかい」がビジネスを強くするのではないか

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おはようございます。

今朝はオレンジ色の太陽が印象的でした。
ヘッドフォンからはライオンキングのCircle of Lifeが流れてきてこれまたバッチリ!

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今朝は「おせっかい」の価値について。

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■いらぬ「おせっかい」?

「おせっかい」って何だろう。

ふと思いました。この単語にはネガティブなニュアンスも感じます。そういうときは、Goo辞書から国語と和英で見ましょう。ネットって便利ですね。(お、日中の事例が多くなっている。)

以下引用==>

【国語辞書】
お‐せっかい【▽御節介】
[名・形動]出しゃばって、いらぬ世話をやくこと。また、そういう人や、
そのさま。「―をやく」「―な人」

【和英辞書】
お節介な人
a busybody/「a meddlesome [an officious] person/((英口)) a nos(e)y parker
余計なお節介だ
「This is [That's] none of your business.
お節介をやくな
Mind your own business.
彼はいつも余計なお節介をする
He is always meddling (in other people's affairs).
だれのことにもお節介をやく人だ
He pokes his nose into everybody's affairs.

<==以上引用終わり

なるほど。

本業をそっちのけで周りのことに首を突っ込むニュアンスがあるのですね。だから原則嫌がられる。あるいは余計なこと。迷惑みたいな。

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■「おせっかい」な人

ここのところ、「おせっかい」な人というのが、組織でとても大切な役割を果たしているのではないかという気がしてきています。もちろん、その人の本業をしっかりやっていることが前提ですけど。

例えば、何かのイベントをやろうというようなときに、さっと自分の役割を見つけて手伝うような人っていますよね。あるいは、困っているとすかさずパソコンの面倒を見てくれるような人。

いわゆる社内ボランティアのような人たちです。

明確に人事評価としてはプラスになっていないのかも知れません。ただ一般的には、的確な「おせっかい」を焼いてくれる人たちは、なんとなく「いい人」と好印象で受け止められたりしています。こういう人たちが、実は組織の強力な接着剤になっていて、ビジネスそのものをとても強くしているのではないでしょうか。

考えてみると「おせっかい」でいられるのは一つの能力です。

・自分の本業であっぷあっぷとおぼれていない。
・周りを見回している。
・何が足りていないかの判断ができる。
・手間をそこにかけることができる。

本業をしっかりとやっていて、それが周りにも認められている。その余力で「おせっかい」でいられるのであれば、会社としては大歓迎ですね。もちろん、本業からの逃避行為になってしまってはいけませんが。

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■「おせっかい」な会社

さて、人を会社に置き換えてみましょう。「おせっかい」な会社というものがあったとしましょう。もちろん、本業でしっかりと会社が回っていることが前提ですけど。

例えば、何かの社会的ムーブメントがあるようなときに、さっと自社の役割を見つけて立ちまわるような会社です。あるいは、頼みもしないのに最新情報を提供してくれるような会社。一見、見返りを求めていないような会社です。こういう会社たちが、実は社会そのものをとても強くしているのではないでしょうか。

明確に会社への評価、たとえば株価などとしてはプラスになっていないのかも知れません。ただ一般的には、的確な「おせっかい」な会社には、なんとなく「いい会社」と、好印象を持ったりするのではないでしょうか。

考えてみると「おせっかい」をでいられるのは一つの能力です。

・自社の本業であっぷあっぷとおぼれていない。
・周りを見回すことができる。
・何が足りていないかの判断ができる。
・リソースをそこにかけることができる。

つまり、本業がきっちりと回っていて、周りへのケアができている。

『「おせっかい」な会社』

ありえるコンセプトだな、と思います。

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■さりげないおせっかい

「おせっかい」であることがパフォーマンスであってはいけません。あくまでも、困った人を見かけたらさっと手が出せるようなさりげなさです。ついつい、宣伝に結び付けたくなりますが、それは短絡的です。あくまでもさりげなく。

「さりげないおせっかい」

そして、「さりげないおせっかい」が、日本的な「おせっかい」なのかなと感じたわけです。

例えば、うちの会社業務で言えば、CACHATTOのサービスとして死活監視をしています。

どのようなものかというと、ロボットプログラム2本が2系列から15分に一回、お客様の環境にログインできるかチェックをしています。トラブルがあったときには、人が問題を切り分けて通知しています。24時間365日。そのための体制を運用しています。

トラブルの殆どの場合は、ルーターなど、お客様側のネットワークトラブルが原因で通信ができないということに遭遇するわけです。でも、サービスが使えなくて困るのはエンドユーザーさんたちです。だからこの「おせっかい」な仕組みを長年かけて熟成しています。

「助かりました!」

運用していてると、お礼を言われるようなこともよくあります。お客様側のネットワークトラブルを即時に発見して連絡し、エンドユーザーさんが困る以前に対処ができたと。

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本業をしっかりとやりながら、日本的「おせっかい」を焼いてみる。これが人も組織もビジネスも、より強くしているのではないか。こんなことを思ったわけでした。

あれ、ところでもしかして、「おせっかい」を焼くって、「世話」を焼くと混同しているのか。何故「焼く」という動詞を使っているのか考えていたら分からなくなってきました。「おせっかい」は形容詞なのか。むむむ。。

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