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高速でのEV給電が無料とは驚き!日産リーフと12時間200km【3】

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おはようございます。

桜がだいぶ開花してきています。
どういう状況においても着実に春がやってきますね。

今朝は『日産リーフと12時間200キロ』の第三弾目。完結編です。

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■いよいよEVの華、給電です

江の島と由比ヶ浜界隈を散策したのち、横須賀半島を横切ってペリーが来航した浦賀の方に抜けることにします。給電マップをダウンロードして確認すると、久里浜あたりに何か所か給電施設があるようです。日産のディーラーとか、ガソリンスタンドです。レンタカー屋さんには、給電料金はだいたい一回500円から1000円くらいだと聞いています。

浦賀に向っている道中、横須賀横浜道路の横須賀PAに"EV QUICK"と書いてある看板に妻が気付きます。そこで急きょそのパーキングに寄って給電することにしました。高速に給電装置があるのを見たことがありますよね。それをまずは試そうということにしたのです。

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給電をする手順もよくわからないので、給電スタンドの液晶に出てくるインストラクションに従って、コードをつないだりします。正しく充電できることが確認されると、左側の青いボタンを押せば充電がスタートします。

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二つあるプラグの左側が高速充電用、右側が通常充電用です。そして、いよいよ高速給電の開始です。時間は30分と制限されています。

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ついでにモーターも見てみましょう。こんな感じでエンジンの代わりに入っています。荷物入れには家庭用のアダプターコードが入ったカバンも装備されています。

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■プリウスオーナーとの会話

給電中に見知らぬ男性が興味深げに近づいてきます。

「あれ、この給電スタンドって、お金をどうやって払っているんですか?
 これ、前から不思議に思っていたんですがお金を入れるところが無いじゃないですか。
 接続するときにIDか何かを入れて別集金になっているのですか?」

そう言われてみて確かにお金を払っていないことに気がつきます。

「どうも、お金を払うプロセスが無いのですね。つないだら給電が開始されましたよ。
 社会実験なのか、日産が払ってくれているのか。 
 よくわからないのですがお金を払わずに30分の高速給電ができていますね。」

「へぇ。実際に使っているところって初めて見ましたよ。
  私はプリウスに乗っているのでリーフって興味があるんですね。
 航続距離ってどれくらいですか?」

「今日、これレンタカーで初めて走っているんですが、フル充電で170kmでしたね。
 実際には100kmを越したあたりで結構不安になってきました(笑)。
 で、この高速でEV QUICKという看板が目に入ったので初めて使ってみたのです。
 プリウスって一回の給油で600kmは走るんですよね?」

「いや、800kmは行きますね。うう、そうですか。
 自分は仕事も兼用しているので月間3000kmは走るんですよね。」

「それはすごい。すると、給電が月20回は必要って計算になりますね!」

などという会話が弾みました。

この給電スタンド、実際に給電しているところを見るのはまだ稀だとのことです。ただ、リーフなどのEVが普及してきたらあっという間に待ち行列になるのだろうな。そんなことを考えていたところ、30分が経過して高速充電が完了しました。

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電池は約80%程度まで回復、航続可能距離は130kmです。

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■リーフオーナーとの会話

浦賀ではペリー来航の記念碑などを見学して、横須賀のきれいな海岸線道路をゆったりと走ります。体はすっかりECOモードに慣れてきました。道が混んでいるときには、ゆっくりとECOモードで最低限のエネルギーで走る。これ、精神衛生上とてもいいです。

そして家路へと着くのですが、まだ時間があります。折角なので駒沢公園の方まで第三京浜で行ってみることにします。電池の容量は40kmほど。もう一度給電を試してみたいと思ったこともありました。

駒沢界隈で調べるとJOMOのスタンドか日産のディーラーで給電ができるようです。ディーラーには高速給電の装置はありません。通常給電だと1時間は必要との話も聞いていいました。自宅までの道の間に給電装置が無いかと調べると、保土ヶ谷PAあたりにあるとのことです。第三京浜にそのまま入ることにしました。残り25km。そこを目指すことにします。

案の定、駒沢から横浜への帰り道、第三京浜で電池が足りないとの警告が出ます。ナビにも親切に給電施設を検索するページが連動して出ました。

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第三京浜の終点、ETCのゲートを通って、保土ヶ谷PAに入ります。EV QUICKの看板に従って探します。ありました。ところが何ということでしょう。すでにリーフが給電中だったのです。

まさかこんなに早く給電待ちが実体験できるとは!

スタンドの液晶を見に行くとまだ残り時間が24分とあります。じっくりと待つしかありません。給電が終わったところを見計らって、リーフオーナーのところに話しに行きます。

「リーフ、ですね。この車、いいですよね。」

声をかけられ、振り返り、その人はちょっと驚いたように言います。

「えっ、そちらもリーフなのですね。
 給電で別なリーフに出会ったのって初めてです(笑)。」

「やはり珍しいことなんですか?今日、これレンタルしたんです。
 給電って高速のスタンドでは無料なのですが、外だとどんな感じなのですか?」

「そうですね。日産のディーラーとかだと一回500円とかですね。
 あと、開いている時間の制限がありますが役所の設備だと無料だったりしますね。」

「へぇ、区役所とか市役所でもできるんですか。
 ところでご自宅で給電できるようにされているのですか?」

「はい。主に通勤に使っていますから大抵はそれで済みますよ。」

「確かに。距離が決まっているのならとてもいいですよね。」

給電所で咲く会話の花でした。

リーフオーナーは給電スタンドからバックして、手を振って去っていきます。こちらもクラクションを鳴らします。実に上品な音がプッと出ました。日本ではクラクションは警告よりも殆ど挨拶用に使われているのだな、と改めて実感します。

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■日産リーフと12時間200km一緒にいて(結論)

この車のサイズは見かけより大きいです。VWのゴルフ程度です。とても上質な仕上げで、特にEVと感じさせない運転感覚には驚きました。乗り心地もとてもいいです。音も静か。消費電力を気にしないのであればびっくりするくらいスイスイ走ります。

ただ、長距離に出るには気持ちをゆったりと持たなければいけません。電気を使っている。その容量に制限がある。給電が無料だとしても、そのための時間を裂く必要があるので、必然的に大切に使おうとするようになる。

もしかしたら、給油1回800kmのハイブリッド車でぞんざいにガソリンを使って走り回るよりも、本当にエネルギーの大切さを意識させるエコカーなのかも知れません。自宅に充電設備を設けられて、通勤などと、使う距離が決まっているのであれば、素晴らしい車です。実用性も十分に高いと思いました。

すばらしいキャンペーンでとても貴重な体験をさせてもらいました。ありがとうございました。

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