指導者の資質:リーダーがいつも問われる3つのこと
おはようございます。曇り空。空は雲の形すら認識ができないべたっとしたちょっと暗い白一色。湿度は高いです。まだ梅雨は続きそう。さて、今朝は、「お題」になっている『指導者の資質』について。
==
リーダー論という授業をMBAのコースで受けたことがあります。具体的には"Leading Strategic Change"というタイトルでした。2年次の必須科目で、学生の間からは賛否両論あったのですが、それはリーダー論でした。
結論からいうと、「これがリーダーだ」という画一的なものはありません。リーダーの数だけスタイルがあるわけです。そして、そのそれぞれに長所や短所があったりします。
==
マキャベリズムに基づいた恐怖政治によるリーダーもいます。人の心を捕まえて感情的にひっぱていくリーダーもいます。ひたすらハードワークで背中を見せながら進むリーダーもいます。あるいは、一見リーダーではないけど、下から持ち上げるリーダーというのもいます。
そのどれもが真剣勝負であるということには間違いがありません。
マキャベリズム派は弱いところを見せたらやり込められます。感情派は論理性無く迷走したら特効部隊になりがちです。背中を見せるタイプは、気づいたら誰も後ろにいないこともあります。そして、下から持ち上げる派は、その物量的な問題に出くわします。
==
万能のやり方というものが無いということです。さらに先天的リーダーもいないということです。リーダーは後天的に育っていく。ただその中に共通項があるといいます。それは次の3つのことを絶えず問われるのがリーダーだということです。
"Can I trust you?"
(信じていいの?"Do you care about me?"
(私のことを大切にしてくれるの?)"Are you committed to our succeess?"
(必ず成功するんだよね?)
・子供が親に思うこともそうでしょう。
・小学生が先生に無条件でかける信頼もそうでしょう。
・新入社員が上司に望むこともそうでしょう。
・同僚の中でのリーダー格に期待されることもそうでしょう。
・社員が社長に望むこともそうでしょう。
これら3つのことを質問してもいつも大丈夫な人。それがその人にとってのリーダーであるわけです。
==
ところが、周りすべての人にいつの時に、この3つのことを聞かれて盤石な状態で答えられるのはかなり難しいです。格別の努力が必要であり、終わりの無いものでもあります。
嫉妬心というものも怖いです。リーダーをそうとは認めたく無い心理状況から、その人のあら探しをしたりもします。
また、役職的関係とは無縁にリーダーが存在し得るということも分かります。分散的リーダーとでもいうのでしょうか。リーダーはあちらこちらに存在しうるのです。
==
これら3つのことに応えられる人たちが作り出す集団というのは、属せばなんとも気持ちがいいでしょう。きっと属している人たちももそうなろうと思う。すると良質なリーダーに恵まれた組織になっていきます。
21世紀型の理想組織では、そのリーダーたちが、それぞれが共有した「成功目標」に向かって全力を尽くしていきます。そのようなスタイルで実現できるのだと思います。
PS:
自分は『愉快な仲間たち:オルタナ5周年総まとめ』のばんちょ~さんの文章を読み、「3つのことに応えてくれているなぁ」と、つくづく思いました。
このエントリーは、オルタナブログ5周年に対して、ブロガーたちが「おめでとう!」記事を上げたのに対して、ばんちょ~さんは、それぞれの記事にコメントを入れてくれただけでなく、このように、一人一人をどのように見てくれているかの記述がしてあります。
正直、読んでいて自分のところに到達するのが楽しみでした。そういうものですね!