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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

プライオリティ付けに迷ったらどうぞ

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【朝メール】20091027より__

===ほぼ毎朝エッセー===

□□会社はお客様要望を満たす媒体であるという考え方

■品質とはお客様要望を満たすこと

■お客様は、要望を満たせること(品質)に対価を支払う

■対価をもって企業は存続できる

■存続する企業はさらなる品質の向上をさせることができる

このループをまわすことがビジネスの鉄則です。

お客様要望は絶えず変わっていきます。気まぐれな要望もあれば、長続きする要望もあります。そこを感じ取って先回りして、要望を満たすものが提供できるのか、提供し続けられるのかが勝負です。

ビジネスではともすると、出来上がったものを守ることにプライオリティを置いたりします。作る側の都合、商流の都合、管理のしやすさの都合、様々な都合の中でバランスを取るものなのですが、これらが「お客様要望」より優先されると、次第に変質していき、気がつくと不調になっていたります。

様々なバランスの中で、迷ったときは、その判断が「お客様要望を満たすことにプラスになるのか」というところに置くようにしたいです。昨日もひとつ問題がありました。そして、最終的には「お客様要望を満たす」という選択をしました。

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[メーカー] ⇔ [流通] ⇔ [販社] ⇔ [お客様]

このような商流で製品がお客様まで届きます。

[メーカー]としては、[お客様]に製品を利用していただくという意味では、直接的な関係があります。一方、[流通]や[販社]との間では、[お客様]に製品を買っていただくためのビジネスパートナーという関係になります。

[販社]はお客様の要望に応えられる製品を選定し、[流通]は販社が製品を購入しやすいように場を整えます。この協力関係により、お客様要望が満たされる製品がお客様へと届けられ、それぞれに対価が得られるわけです。

このような環境での製品品質とは、ここでのそれぞれのステークホルダーの、それぞれの要望を高次元でバランス良く満たすものということになります。プログラムの安定的な品質のみならず、価格設定などの売りやすさ、デモなどの売れる仕組みの充実、お客様からの指名買いがある、製品が進化し続けるなど、やることが等比級数的に増えてきます。

陥りやすい罠としては、それぞれのステークホルダーの声の大きさに惑わされて、お客様要望からかけ離れたところにエネルギーを注いでしまうことです。バランスを欠いてはいけません。

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今回、とあるお客様で、先月来、製品のデモ機を利用して評価を進めてくれていました。社内では製品が大変好評で、すでに社長以下役員が使い始めてしまっているとのことです。概してモバイルアクセスは利用者に好評なので、CACHATTOのように導入が容易な製品は、デモをすると採用までの話が早いです。

そのお客様では、製品の発注を急いでくれました。導入時にはまず、デモ機の人数拡大を実施して、そのまま新規導入する実機へとスムーズに移行したいとのことです。そして対価を出してくれました。つまり販社に発注してくれたのです。ありがたいことなので、是非とも迅速にその要望に応えたいです。

ところが販社の事務処理手続きに時間がかかり、我々には月末中の受注が無いという事態になってしまいます。10月の案件として期待していただけに、ずれるのはとても痛いです。それでもビジネスパートナーたちからは、受発注書無しで利用人数の拡大をさせられないだろうかという要望が出続けます。正式手続きが進まない中でのサービス先出し提供はルール違反です。その是非で、ひとしきり綱引きがあります。混乱したときは原則に立ち返るといいです。

「会社はお客様要望を満たす媒体である」です。

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エンドのお客様とは今後長いお付き合いになって行きます。モバイルアクセス製品の性質上、お客様からはかなり親しみを持って接していただけます。それなので、今回のような提供側での内部フリクションによる、お客様要望未達成よりも、多少ルールを変えてでも対応する方が中長期的には必ずプラスになっていきます。

冒頭のプライオリティを鑑みて、受注のエビデンスを元に、サービスの先出し提供をすることに決めたのです。もちろん、受発注事務手続きが不要に遅いのはIT時代にはおかしな話ではあるので、そこは改善してもらう要望を出させてもらいました。ビジネスパートナー間での要望対応も立派な品質ファクターです。

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