消費者に向き合う企業はファシリテーションを学ぼう
自分の浅い理解では、社会ネットワーク分析(弊ブログ内での表記不統一をご容赦ください)はグループダイナミクスの研究から生まれたものであるし、ファシリテーションもまたグループダイナミクスの研究から生まれたと聞いています。
昨日買った「Think!」Summer 2006号の中で、特に、新井範子専修大学教授が書いた「Web2.0型マーケティング」がおもしろかったです。
なかで、企業があずかり知らないところでできあがったCGMのコミュニティに対して、企業はどうアプローチしていくべきかという点について、次のように述べています。
-Quote-
これらはやはり、味方につけるべきであろう。リサーチの場として有効であることはもちろんだが、あえて自発的にコミュニティを作っているのは、企業が用意した土壌への参加よりも、深い関与があることも想定できるので、そこからの情報は重要だ。その場に企業がどのように関わるかは、状況や運営スタイル等によるが、どのような形をとるにしても、企業はコミュニティに対して、ファシリテーションしていく姿勢が必要である。
-Unquote-
企業はCGMのコミュニティにファシリテーションをしていくのが望ましい。これはちょっと見、当たり前のように見えて、非常に新しい知見だと思います。
自分の素朴な考えですが、コミュニティを社会ネットワークとして捉えることができるなら、源流は同じグループダイナミクスであるファシリテーションの技法をもその社会ネットワークにスムーズに適用できる気がします。例えば、ハブとして機能している人、および、ハブに影響を与えている人に対して、ファシリテーションによってよりよい理解(売らんかなの理解ではなく、本源的な理解)を促す。それによって、情報の伝達がスムーズになり、結果的にコミュニティ全体の理解が深まり、自然と消費が発生する。。。というような(夢物語のようでもありますが)。
マーケティング的な視点でコミュニティにアプローチする際には、ファシリテーションの理解が欠かせないという、そういう時代が来るのかも知れません。大木さんの出番ですね。