もしも洞察力があったなら……。

第52回スーパーボウルをみて

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アメリカを代表するプロスポーツの一つ、アメリカン・フットボール(以下アメフト)をご存知でしょうか。日本でも社会人や学生リーグが盛んで、そこそこ浸透してきているのではないでしょうか。そのアメフトの最高峰、頂上戦に当たるのが2月第1週日曜日、通称スーパーサンデーに行われるNFLスーパーボウルです。

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スーパーボウルは、8月末ー9月から始まるNFL32チームがそれぞれ16試合ずつを戦い、好成績をおさめたチームが「プレイオフ」と呼ばれるシーズン後の日本プロ野球でいうクライマックスシリーズのようなトーナメント戦に出場し、勝ち上がっていくものです。約5か月間の試合の集大成に当たるのがこのスーパーボウルなんですね。

ルールは簡単。攻撃側は4回の攻撃権を与えられ、その4回以内に10ヤード(約9.5m)を進めばまた新たに4回の攻撃権を与えられます。これを繰り返してボールを進め、最終的に相手陣地の最奥「エンドゾーン」にボールを運べばタッチダウン、6点が入ります。細かいことはさておき、これさえ理解していれば誰でもアメフト観戦を楽しむことができるでしょう。

日本時間では月曜日にあたる昨日行われたスーパーボウルは、2000年のドラフトでニューイングランド・ペイトリオッツ入りを果たして以来、17年に及ぶキャリアで第一線を駆け抜けてきた司令塔ークォーターバック、トム・ブレイディ率いるチームの2連覇&通算6度目の優勝が注目されていました。2連覇は過去いくつかのチームが達成していますが、6度のスーパーボウル制覇はまだピッツバーグ・スティーラーズしか成し遂げていません。とういうことで、この大記録に並ぶかもしれないという注目の試合だったわけです。

一方、フィラデルフィア・イーグルスはペイトリオッツ同様、NFL立ち上がり当初から存在していた伝統のチームですが、過去2回スーパーボウル出場を果たしながらも2敗を喫してしまった不遇の「Underdog」(負け犬)チーム。しかもそのうちの1回は同じトム・ブレイディ&ペイトリオッツだったわけです。(初めてのスーパーボウルは1981年、対オークランド・レイダース)

余談ですが、フィラデルフィアは先述のピッツバーグと同じペンシルバニア州にあります。ピッツバーグは鉄鋼の町なのでスティーラーズ、フィラデルフィアは弾丸でひびの入った自由の鐘(Liberty Bell)で有名ですが、アメリカの自由と建国を象徴する町として知られています。一方、様々なロゴで使われているように、アメリカを象徴する鳥はEagle、ということでかなり愛国に満ちたチーム名なんですね。もう一つおまけに、ニューイングランド・ペイトリオッツは米国東端マサチューセッツ州に本拠地があり、メイン州、ニューハンプシャー州、バーモント州、マサチューセッツ州、ロードアイランド州、コネチカット州の6州を指すニューイングランド地方を代表するチームで、1776年アメリカ建国13州の半分近くがこの地方。とにかく愛国の精神に満ちている、ということでペイトリオッツ、なんですね。

*どうでもいい話ですが、子どものころNFLがあまりにも大好きだった私は当時全28チームの場所を覚えるのが楽しくて、米西海岸の現地校にもかかわらずクラスで一番最初に白地図上で全米の州とNFLのチームを言えるようになって喜んでいました。

さて、下馬評は圧倒的にペイトリオッツだったわけですが、おもしろいもので、スーパーボウルの下馬評はわりとあてになりません。どちらかというと過去の成績が良いチームがより多くの浮動ファンを集め、それらの声が大きくなってモーメンタム(勢い)を形成するというような具合で、確かにペイトリオッツは過去の成績は素晴らしいものがありましたが、それ自体が試合の結果を左右するわけでもありません。

いざ試合が始まると、先制点はイーグルス。前半スコア上はリードを崩すことはありませんでしたが、ペイトリオッツを2タッチダウン以上(一般的にはタッチダウン後のキック1点を加えて7点が標準スコア。なので14点)引き離すことができずに折り返し。後半、第4Q(1Qは15分。実際にはよく時計はとめられるので40分くらい)にでついに逆転。。。昨年と同じような大逆転勝利を繰り返すのか!?と誰もが手に汗を握っていましたが、トム・ブレイディ(QB)のファンブル(ボールを落とすこと)による攻守逆転が手伝ってイーグルスが逆転に成功。さすがペイトリオッツは最後まで粘り抜きましたが、時間切れで結果41対33でイーグルスが初制覇となりました。

スーパーボウルはどんなにチームが強くても、その試合で勝てなければ終わってしまう無慈悲の一発勝負劇です。

だからこそドラマチックだし、大胆なプレーが飛び出したりします。

象徴的だったのが、ペイトリオッツがトリックプレイを行った後、イーグルスがほぼ類似のトリックプレイを成功させてやり返したことです。彼らはスーパーボウルがなんであるかをよく知っているし、もちろん勝つための戦略ではありますが、世界の観客を魅了することを決して忘れていなかったんですね。本当に素晴らしい試合でした。

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<画像をクリックするとNFL公式のハイライト動画へ(約26分)>

さて、NFLとスーパーボウル。初めて見始めたのが1977年。あれから40年が経ちました。感慨深いです。

ちなみに一番好きなチームはレイダース(ズ)です。40年ファンやってます。レイダースが出なかったスーパーボウルは原則NFCを応援します。例外は、スティーラーズ、ドルフィンズ。この二つのチームは姉が好きなので、一応リスペクトで。

個人的な話ですが、スーパーボウルが終わるとようやく私の2017年が終了します。

ですので、2018年は今日からスタートです。

改めまして、あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

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