もしも洞察力があったなら……。

若者はなぜ高級車をほしがらないのか。

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4ヶ月ぶりの更新です。

最近、現役の大学生3名と2時間近くお話しする機会に恵まれました。はじめの30分はIBMってどんな会社なのかということを、グローバルの視点、技術の視点、社会的意義の視点でお話をさせていただきました。そのあと、好奇心から次のようなことをきいてみました。


「今の皆さんのような若い人たちは、どんなことにワクワクしたり、他人をうらやましく思ったりするのだろう?私たちの世代は学生の頃、高級車でのドライブをうらやましがったし、いつか大きな家に住みたいと思ったものだけど。」


学生「高いものを持っているとか、食べたとか、そういうことをあまりうらやましいとは思わないんですよね。たとえば、高級レストランって、極端にいえば、お金さえあれば誰でもいけますよね。それ自体はお金で買えるものだから、特別なことではないと思うんです。それよりも、xxxって言う分野の第一人者に連れて行ってもらったお店での会話がすごく楽しくて、そして、料理もおいしかった、などのように、誰と、どのような経験をしたのか、というのを羨ましいって思うんです。」

「僕らの頃はデートといえばドライブ。高級車で迎えに行ったりする人もいた。最近若い人たちは車に乗らなくなっているって言われているけど、そのことについてはどう思う?」

学生「ドライブ自体はいいと思います。移動の手段ですし、道中楽しいこともあるかもしれません。が、たとえば彼氏が高級車で迎えに来たとしたらドン引きしますね。」

「え?それはどういうこと?」

学生「ろくに稼ぎもないのに高級車に乗ってくるってことは、それは誰かに買ってもらったってことですよね?そんな人のお金で得たものをドヤ顔で乗ってこられても、うれしくも羨ましくもありません。」

「そうすると、どんな車ならいいのだろう?」

学生「レンタカーで充分です。身の丈で乗れる車がちょうどいいし、そうやって適切な金銭などの感覚を持っているのが望ましいです。」

「つまり、モノを所有することに魅力はないと?」

学生「はい。モノを所有するのではなくて、特別な経験をどれだけできるかが大事、ということが一つの価値観だと思います。Facebookの投稿で何かを買いました、ということそのものは羨ましくないですが、それによって新しい世界を覗いて学んだり、人と繋がったりしているのがわかるとすごくいいなぁ、と思います。旅行はお金を出せば誰でもいけますからうらやましくありません。でも、その行った先で経験した特別なことがシェアされていたりすると思わず"いいね!"しちゃいますね。」

会話そのものをだいぶ端折ったり、私自身の解釈を入れたりしていますが、概ねこのようなことでした。

高級車そのものは目的にはならない。高いものを買うために一所懸命働く、というのは理解ができない、ということのようです。むしろ、人々と知り合い、関係を深め、新しいことを学びながらすばらしい経験を蓄積していく。そのために懸命に課題に取り組むし、その手段にモノが必要ならそれを(所有するのではなく)「使っていく」という考え方のようです。

サンプル数が少ないのでかなり偏った物言いかもしれませんが、私はとても大事なことを学んだ気がします。

すばらしい経験をすることこそ、これからの時代を担う人たちの動機なのかもと。

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