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もしも洞察力があったなら……。

【広報のタネ】広報担当者が使ってはいけない10の言葉。

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もしも貴方が広報担当者、または広報担当者になりたい人で、一流の広報パーソンを目指しているのなら、次の言葉は絶対に発信しないように気をつけましょう。もしも、このような言葉づかいをしていることがジャーナリストに知れたら、貴方自身の評価は目に見えて下がっていくでしょう。

というちょっと怖い切り出しで、10のNGワードをご紹介します。
もちろん、個人的意見です。


1)提灯記事
これは、書いた記者への蔑称にもなります。間違っても、こんなことを言ってはいけません。周囲が言ったとしても貴方は言ってはいけません。「あまりおもしろくない、競合会社に好意的な記事」など、別の言い方をしましょう。

2)リーク
もし、有能なリーガルコンプライアンスオフィサー(要は法務責任者など)がいたら、リークは情報漏えいとみなされ、貴方は大変な立場に追いやられる可能性があります。機密情報を「リーク」してはいけないのです。「単独会見」「独占取材」など、他のいい方をしましょう。

3)広告出してもっと書いてもらおう
金権分離、言論自由を貫くジャーナリズムの世界では、広告を出しても、記事が増えるわけではないし、広告を出すのをやめたからといって、記事が減るわけでもありません。交渉材料には使えないことを学びましょう。同時に、むしろ、メッセージ戦略の中身を見直して充実させるべきです。

4)広報はタダだから
ただじゃありません。貴方の人件費、オフィスコスト、通信費など、普段気にしてはいないかもしれませんが、相当なコストがかかっています。貴方が気にしていないだけです。

5)質問がないようなので私から質問を(司会)
会見でこんなこと言わないの。はよ終わりなさい。

6)質問がないようなので当てます(司会)
質問は、ないからしないの。もしくはわからないから。あとで解説を丁寧にしてあげましょう。会見はセミナーではないので記者を当ててはいけません。

7)さっき彼が言ったアレは書かないでください
言質取られたらあきらめなさい。事前の準備の問題です。

8)原稿見せて
検閲の要請は憲法の大原則に反します。

*ここに「検閲」を用いたのが誤解を招くというご指摘を頂きましたので、念のためその意味についてはリンクを付記します。

9)この取材はオフレコで
それは取材ではないです。マスコミの取材中に、「ここだけの話」をしないように。

10)集まり悪いのであと10分待ってください(司会)
待たない。始めて。
他の人たちはオンタイムに来ているから、その人たちを尊重しましょ。
*やむを得ない事情がある時を除く

これをエントリーするきっかけとなったのは、とある広報担当向けセミナーで、冒頭の「提灯記事」について触れていたからです。人の書いたものを指して提灯記事、と呼ぶことに違和感を覚えました。書いた本人が言うのならともかく、広報ならば、実態がなんであれ、こうした言葉づかいを忌み嫌うべきだと私は思っています。品格を身につけ、一流になろうとするのならなおさら。

*第二弾、もしかしたらやるかもしれません。

*広報死亡かるた、に少し似ているかも。

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