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もしも洞察力があったなら……。

デジタルがリアルに勝れば、旅客機のエグゼクティブシートが空く?

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テレプレゼンス
耳慣れなかった言葉は、シスコ社主催のブロガーズミーティングで急速に身近になりました。

コンセプトは「実際に会議しているのと同じ体験をする」こと。技術的なことを交えて、一通りお話を伺ったところで、果たしてこのテレプレゼンスのシステム、誰が使って、どこの市場を食うのだろうかという素朴な疑問が。
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実際には目の前にいなかったとしても、しぐさや声色、目線やゼスチャ、安堵や動揺、共感や抵抗、賛成や反対など、言語に現れる「Yes、No」以外の情報を空気としてどう読み取るかが突き詰めていくとビジネスの現場ではとても重要になってきます。こうした、たくさんの情報を必要とし、しばしば駆け引きの生ずる会議といえば、まさに、ビジネスの成約フェーズにおけるエグゼクティブ・ミーティング。それが始点か、終点かはわかりませんが、交渉や調整の山場のシーンでは、責任ある立場の人がきちんと前面に出てコミュニケーションをすることはとても重要だと思われます。
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しかし、責任ある立場の人々は、往々にして予定がいっぱい。
つまり、片方または双方にとって遠隔地で会議が開かれる場合には、予定の調整からして大変です。場合によっては数週間から、数ヶ月前から準備が必要な場合もあります。

また、エグゼクティブ・ミーティングの調整に時間がかかり過ぎてしまった場合などは、ビジネスサイクルの長期化に影響してしまう場合もあります。すべからく、ビジネス・サイクルを縮めることによる生産性の向上を意識することは企業にとって重要な課題であるといえるでしょう。

で、このテレプレゼンスの仕組み。
忙しい(とされる)エグゼクティブを会議に招聘する場合、特に海外や地方など、常日頃から会議のために飛行機移動が発生する場合は奏功すると思われます。移動時間という空白の時間を作ることなく、すぐにビジネスにのめりこむことができます。そして、その会議が終わったらまた次へ。。。移動時間をゼロにして、ビジネストランザクションを大いに高めることができるこれがテレプレゼンスの果たすエグゼクティブ・ソリューションであるといえるでしょう。

とすると、ライバルは、例えば、従来だったら重要な会議のために移動するエグゼクティブを支えている航空会社のエグゼクティブ・シートなのかもしれません。傍目にそれぞれはまったく異なる市場をドメインとしていますが、目を凝らしてみると、結局はある特定の人の時間の使い方そのものになるわけです。ビジネスシーンでは往々に「時間=お金」。その時間を節約できるとなれば、テレプレゼンスは大いなる利益をもたらしてくれるかもしれません。

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東京ミッドタウンのカスタマーブリーフィングセンター。商品デモやプレゼン、商談を行うそうです。すばらしいですね。
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こちらは、スマートフォン(写真は3G携帯電話)などを活用したテレビ会議システム。

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(シスコの皆様、ありがとうございました。)

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