前回のエントリ「Salesforce For Twitter 概要」では
Salesforceユーザーが組織でTwitterを利用する際に
便利だと思われるアプリケーションを紹介させていただきました。

今回は、このアプリケーションの仕様から、
「企業がTwitterを使う場合の業務要件」を考えるにあたって
参考となる点を整理してみたいと思います。

(「違うんだよ、もうちょっと前段階なんだよ、そもそも何の役に立つのかもわからないし!!」
 という場合は斉藤のエントリ「Twitterビジネス活用9つの超定番」や、
 書籍「ビジネス・ツイッター(Amazon)」などが役に立つと思います)

くだんのアプリをたった1日触った程度なのでかなりあらっぽい分析ですが、
大きな流れとしては以下の図のようになる・・・んじゃないかなー!と思います。

Twitter_3

図:SalesforceForTwitterに見る、運用の大雑把な考え方
※データの論理名はわかりやすさ重視でかなり適当に付けています。

Salesforce謹製ということで、既に世の中に出回っているTwitter関連のWEBアプリに比べて、
データとして取り込んだ後のフローはかなり企業ニーズを意識したものになっているのではないでしょうか。

◆Tweetの収集

まずは顧客の声、ここではTweetを集めないと始まらないわけなんですが、
いきなりがっちり集めようと気負いますと、お金もかかるし担当者も大変かと思います。

Salesforceのアプリも全部を集めている訳ではないようでした。
理由を聞くと「Twitterなんかはこれまでであれば捨てられていた情報ですから」とのこと。
私も、最初はこのくらいの力加減がよいと感じます。

収集・閲覧の手段としては以下のような選択肢があると思います。

  • Twitterクライアントで普通に閲覧。
    CoTweetHootSuiteで大概のことはできると思います。
  • Web上のサービスを利用
    TwitterSearchTweetFeelTopsy、などが役に立つのではないでしょうか。
  • アプリケーションを利用
    "Salesforce For Twitter"もそうですが、Twitterの検索APIや、ストリーミングAPIを使って独自に実装された検索ツールが世の中にいくつかあります(もちろん独自開発もできます)。
    特長としては、収集したTweetをデータとして保存しておくことで、社内ワークフローを実現したり、ナレッジとして活用できる点が挙げられますが、元々企業向けに開発されていることもあり、利用にあたってはお金がかかるケースが多いようです。

データを取っておくか、それともその場限りの関係で十分なのかが大きな分かれ道になると思いますが、
「顧客とのやり取りは最低3年間保存すること」のような社内規則がないかどうか
事前に確認しておいた方がよいかもしれません(それとすり抜ける理由の検討も)。

◆Tweet収集後

「Tweetを集めて(または単に閲覧して)、それからどうするか」

"Salesforce For Twitter"の仕様を参考にすることで一番有用なのはこの部分だと思います。
ざーっくり図にすると以下のような感じでしょうか。

Photo

表:閲覧・収集したTweetに対する処理

表中、「処理」は閲覧・取得したTweetに対してどう対応するかを表しています。
「共有ポリシー」は集めた内容をどこまで公開するかの一案を記載しました。
「フィードバック」はTweet発信者本人(Auther)とのやり取りが必要かどうかで、これもあくまで一案です。

対応で一番多いのは「無視する」だと思いますので、実際の対応件数はまあそれほどでもないでしょう。
運営体制を考えるにあたって想定対応件数を出す必要があるならば、
例えば以下の表は参考になると思います。

Airlines_3_2

※斉藤徹ブログ「ツイッター利用が活発な航空業界における炎上事例と未然防止事例。得られた教訓を総まとめ」より

収集したTweetを前述のような処理方針に応じて対応していくとして、
以下のような点を事前に話し合っておくとよいと思います。

  • 「どう扱うか」の判断基準は明確か
  • 他に既存のデータがあるならば、統合は必要か。
    その判断はコストに見合うか、また目的を果たせるのか。
  • Autherとコミュニケーションを開始する場合、コミュニケーションのガイドラインは明確か。
    また、やり取りを開始すること自体、当初目的と合致しているか。
  • データはどのように保存、共有されるのか。
    運用に際してステータス管理、監査は可能か。

専門の部署があり、閉鎖的に運用する場合はあまり気にならないかも知れませんが、
他部門とのやり取りや情報共有が発生する場合、データの共有方法は大きな課題だと思います。

そういった意味ではSaaS上で他のアプリケーションと統一的に管理する、
というSalesforceの提案には優位性があると言えるでしょう。

◆それで、何を学んだんだっけ

"Salesforce For Twitter"は、最初からビジネスとの統合を前提に
Twitter上に流れる顧客の対話をどう処理するかを考えて作られたアプリケーションです。

機能的に十分であるかどうかはともかく、その仕様や設計には
ビジネスとの統合という側面において一日の長があると感じました。
Twitterのビジネス利用の中で、「収集した情報をどう扱うか」についてとっかかりが必要な場合、
参考にしてみるのもよいのではないかと思います。

naoto

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株式会社ループス・コミュニケーションズ開発部部長
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