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マクドナルドの「超グラコロ」を食べて、「超デミチーズグラコロ」も食べたくなった

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 ここではITの話題が中心で、食レポ的なことはしたことがない。けれど今回はハンバーガーというかマクドナルドのグラコロの話を、IT系の記者発表会のレポート風にお届けする。
 ハンバーガーは好きなので、米国出張の際は渡航中1回は現地のハンバーガーを楽しんでいる。けれど国内では、ファーストフード系ハンバーガー店に行くことは普段あまりない。その理由は、都会のマクドナルドなどは昼時はかなり混んでいて、あまりゆっくり食事ができる雰囲気がないからだ。とはいえここ最近は、玉川さんの影響もあり、マクドナルドに行く機会が少し増えている。まあ、影響されやすい性格なので。そんなマクドナルドが、冬の名物定番商品「グラコロ」を23年ぶりにリニューアルすると言うので、「記者、ブロガー」として試食付き発表会に参加してきた。

23年続くオリジナルの「グラコロ」を超える「超グラコロ」

 グラコロが登場したのは1993年、ホワイトソースにエビとマカロニを加えた洋食屋さん風のコロッケを、バンズに挟んだものだ。この商品は、冬の間だけの期間限定販売で、かれこれ23年も続いている。長く定番商品であり続けていることからも、人気商品であることは間違いないだろう。

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 今回はマクドナルドがそれを「超リニューアル」したと言うくらいに、大きな改良がなされた。この1年間、日本マクドナルドでは「Burger Love」というキャンペーンを展開し、期間限定の商品を提供してマクドナルドファンを呼び戻し、ファンを新たに生み出してきた。実際、このキャンペーンにのせられ、「テキサスバーガー」などいくつかの期間限定商品を私も食べている。そのようなキャンペーン効果もあってか、一時の低迷状態から業績のほうもだいぶ回復してきているようだ。

 キャンペーン的に過去の人気商品を復活させた期間限定商品と異なり、グラコロは毎年恒例の季節限定商品だ。春が「てりたま」、秋は「月見バーガー」、そして冬が「グラコロ」だ。これらすべて20年ほど続いており、中でもグラコロは前述のように23年を迎える商品。それを「これまでにない大きなリニューアルをします」と言うのは、日本マクドナルド マーケティング本部 部長の唐澤俊輔氏だ。この改良を機に商品名も変える。「シンプルに分かりやすくと『超グラコロ』に」と唐澤氏。

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 ポイントとしては、主役となるグラタンコロッケのおいしさはそのまま維持し、ある意味脇役のバンズやソースを大きく改良した。「マクドナルドとして自信をもって提供できるものができあがりました」と唐澤氏は言う。

 そして、今回のリニューアルを一言で表すと「五感で楽しめるグラコロ」だと。味わいだけでなく食感や香り、さくさくの音、そして全体の見た目も改良した。まずは包みを開けたときにバターの香りが香る。バターと生クリームを配合しふんわり感を増したバンズは、店舗でスチームすることでさらに見た目もふっくらしている。食感で衣のさくっとした感触を味わい、嚙んだ時の音も楽しむ。最後は「全体のマリアージュを味わいとして楽しんで欲しい」と唐澤氏。

 日本マクドナルド メニューマネジメント部 上席部長の若菜重昭氏は、「グラコロはもともと完成度が高く、リニューアルには苦労しました」と言う。とはいえ、バンズを改良しソースを改良して。オリジナルを超えるような超グラコロができあがった。若菜氏がお勧めする一番のポイントは、さくさくの衣と中からとろーっと出てくるホワイトソースだと。グラコロは、当初から洋食屋さんで食べられるおいしいコロッケをイメージして開発されてきた。今回もその部分は踏襲しており、白ワインでボイルしたエビを使うというこだわりがあり、乳脂肪ぶん35%の生クリームがホワイトソースには使われている。

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 バンズにも生クリームが使われ、さらにバターの香りが加えられている。お店でオーダーをとってから店内でスチームすることで、ふんわりした食感とリッチな香りが楽しめるとのこと。コロッケの下のキャベツに使われているたまごソースは、一から原料を見直し卵黄比率を増やしたことで濃厚に仕上がっている。そしてコロッケの上のソースも改良し、スパイス感がアップし芳醇なものになった。ソースと合わせることで「食べ飽きない味になっています」とも若菜氏は言う。

 同時に発売される「超デミチーズグラコロ」は、超グラコロのグラタンコロッケ、バンズ、たまごソースなどは同様のものが使われ、さらに牛肉やタマネギなどをじっくり煮込んだデミグラスソースとクリーミーなチェダーチーズがコロッケにのっている。こちらも「五感で楽しんでもらえるものです」と若菜氏は自信を見せる。

 もう1つ同時に発売されるのが、「シャカシャカポテト トマトクリーム」で、これもトマトとクリームのバランスに苦労した結果できあがったもの。超グラコロにも、既存のその他の商品にも合い「やみつき感満載のポテトに仕上がっています」と若菜氏は言う。

グラコロ同盟の精鋭も老舗洋食店のオーナーシェフもオリジナルを超えたことを認める

 「超グラコロ」については事前試食会も行われている。試食をしたのは2003年にスタートしたグラコロ同盟の精鋭18名だ。グラコロ同盟はSNSのグループで、グラコロの季節がやってくると、とにかくグラコロを食べてそれを共有するというコミュニティ。グラコロ同盟主催者の ただ ただし氏も記者会見には登場し、「グラコロの魅力は、クリームコロッケとパンの両者が合わさっているところで、冬はこれがないと始まらない」と言う。

 グラコロ好きが集まるグラコロ同盟には、昨年はメンバートータルで1,000個ほどのグラコロを短い発売期間の間に消費している。ただ氏も昨年は35個食べており、平均で20.4個を消費しているそうだ。今回先行試食を行った18名のうち、14人が超グラコロをこれまでのグラコロを超えたと評価。グラコロに対しかなり厳しい目を持つ人たちから墨付きを得た形だ。

 もう1人のゲストは、日本橋の老舗洋食店である「たいめいけん」の三代目オーナーシェフ 茂出木 浩司氏だ。たいめいけんは昔ながらの味を大事にしながら、初期のレシピを改良し人気を継続し今に至っている。今も、開店を待つ人の長蛇の列ができるようなお店だ。茂出木氏は高校生時代にマクドナルドでアルバイトをしていたこともあり、子どものころから三越にあった銀座の第一号店に連れて行ってもらい「マクドナルドはごちそうでした」と振り返る。今もデリバリーで週1回は食べていると言うのだから驚かされる。

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 新しいグラコロについては「今までは全体的にやさしい味だったが、それがどう変わるか期待している」と言う。そして、実際にその場でこれまでのグラコロと新しい超グラコロを試食。まずは、これまでのグラコロも十分美味しいと評価。そして超グラコロについては、まずはバターの香りがしてバンズふっくらしており、持った感じも重く感じると言う。そしてソースの味がスパイシーになり、しっかりした味のアクセントになっているとも。

 「ソースは一段と相性が良くなっています。たまごソースもマヨネーズからタルタルのイメージになっており、衣のさくさく感も違います。全体的に『超』最高ですね」と茂出木氏。これまでとは違うお料理みたいな感じだとも言う。「食べ終わった後もまだ口の中にバターの香りが残っています。これまでのグラコロを超えています。超、超えている超グラコロ、これで売れると思います」と、茂出木氏は持ち上げていた。

バターの香りは食べ続けるごとに増す感じか

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 さて一通り説明会が終わり、ここから参加した記者にも試食が配られた。旧「グラコロ」と新しい「超グラコロ」、そして「シャカシャカポテト トマトクリーム」のセットだ。まずは、グラコロから。包みを開いて香りを確認して1口。作りたてのこともあり、これも十分に衣のさくさく感はある。そして、これもまた作りたての熱いホワイトソースが口にあふれる。十分においしい。

 続いて超グラコロ、包み紙には「さぁ、五感で楽しもう」の文字が。包み紙を開けて香りを確認する。あくまでも個人的な感想だが、バターの香りはもちろんあるが、それが強烈という訳ではなかった。写真(上がグラコロで下が超グラコロ)では違いは分かりにくいが、持った感じでもバンズのふわっと感はアップしている気がした。そしてよりボリューミーにも感じる。

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 いよいよ超グラコロにかぶりつくと、こちらも衣がさくっとして中からホワイトソースがこぼれ出た。そして食べ続けるごとに、バターの香りが口の中に現れる。なので私的には、開けた瞬間よりも食べ続けた結果でバターを感じることに。

 今回の超グラコロで私が気に入ったポイントはバンズだ。マクドナルドのハンバーガーは、個人的にはこれまでバンズの評価が相対的に低かったのだが、この超グラコロのバンズはなかなか気に入った。

 そして、付け合わせとなったシャカシャカポテトもたしかに後をひく味に仕上がっている。子どもも好きそうだが、これならビールのお供にもなりそうだ。なんといっても、この超グラコロが340円しかしないと言うのだから驚かされる。たしかに米国などでおいしいハンバーガーは食べられる。たいていかなりボリュームがあるお腹はいっぱいになるけれど、円安のせいもあり油断していると2,000円くらいとかなり高価だ。ダイナーなどでビールなどと合わせると、チップも合わせて3,500円なんてことも多々。

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 それに対して超グラコロのバリューセット(サイドメニューと飲み物付き)は640円しかしない。これだけでも十分にお腹は満たされるだろう。そして値段を考えたらこれは、かなり品質も満足度も高いのでは。日本は本当に、安くてもそれなりに美味しいものが気軽に食べられる良い国だなと、改めて思うところだ。

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