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2017年のドメイン取引ランキング

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ドメインに関する個人的なトラブルもあり、どうしようかと思っていたのですが、例年まとめているので、今さらながら DNJournalドメイン取引についてまとめておきます。以前からそうですが、公開される取引が投機的なものが多く、より高値で取引されているであろう実業用途については、さらに公開取引から遠ざかっているように見受けられます。

言うまでもなく.com人気は絶大なままです。95位タイが9個もあるので数え方が微妙ですが100位までのうち約9割を占めています。他には .netは5個、.orgは1個、新TLD(.online、.games)とccTLD(.de、.au、.ca、.tv)が1個ずつランクインしています。ちなみに、毎年ネタにしている「.みんな」ドメインは、さらに減って......と思いきや、2016年9月時点で1,650個だったのに、2017年12月には4,156個にまで登録数が増えました。(減る一方と思っていたのになぜ?) もちろん、この程度では gTLD に対する使用料の元は取れません。

昨年書いた通り、中国勢による"爆買い"の並は過ぎ去り、やはり高値掴みしてしまったらしいところからの売り込みメールが届きます。100位までの総額は2623万ドルで昨年の2583万ドルに比べてば微増していますが、100位の取引は$60,000で微減しました。これを底を打ったとみるか、さらなる下落を我慢しているところとみるかは人によるでしょう。ビットコインをはじめとする仮想通貨が昨年から今年初めにかけて大きく高騰&下落したのも同じですが、こうしたものの行く先を正確に予想することはできません。

もっとも、いつの時点でも"割安なドメイン"を求めている人はいます。たとえば、ショートレター(3文字以下)の.comは、一定額以上で取引されますし、どんなにつまらない4英字.comでも、誰かが失効させたら瞬時に再取得される状況は続いています。ドメインの場合、仮想通貨のような投機目的の意味しかないものと違い、「その名前のサイトを持てる(またはメールアドレスが使える)」という役割がありますし、それこそがあるべき姿です。自分の名前や会社名、ブランド名が取れそうなら取っておくのが吉です。

ただし、ちょっと気を付けたいのが、IDN(国際化ドメイン名)でショートレターに見せかけているものがあることです。たとえば、今、「рх.com」というドメインが安く売り出されていますが、2英字の「px.com」ではありません。IDNが登場する前から vvebmaster.com みたいなドメインを売ろうとしていた人はいたのですが、IDNはフォントによっては区別するのが難しく、引っかからない人がいないことを願います(そんなものを買おうとする人は稀でしょうが)。

トップ100の取引総額の推移は、以下の通りです。

取引総額(※)
2017 2623万ドル
2016 2583万ドル
2015 3867万ドル
2014 4244万ドル
2013 2714万ドル
2012 1825万ドル
2011 2231万ドル
2010 4439万ドル
2009 3462万ドル
2008 4395万ドル
2007 4324万ドル
2006 2970万ドル
2005 1643万ドル
2004 991万ドル

DNJournal による取引額トップ100の総額。

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