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IT's my business

IT業界のコメントマニアが始めるブログ。いつまで続くのか?

本日よりマイクロソフトの技術イベント『TechEd Japan 2010』が横浜で開催されています。すでに基調講演がオンデマンドで視聴できるようになっています。

さて、このイベントに関連して「TechEd 新聞」を発行しています。一昨年までは社員として制作しておりましたが、今年はこの制作のために呼ばれました。印刷版は初日分のみで、2日目以降はオンラインで公開しています。初日分は公式サイトからダウンロードできるようになっています。少しでもイベントの雰囲気をお伝えできればと思い、会場を歩き回っておりますので、ぜひご覧ください。

Teched2010cartoon1

mohno

・信じることは宗教、疑うことは科学

「都市伝説」というとカッコよく聞こえるが(←そんなわけがない)、要するにデマであり、嘘である。そもそも、「デマ」とは「でまかせ」の略だが、かつて「嘘こけ!」という言い方が転じて「デマをこく」と言われるようになり、そこから嘘をつくことが「デマこき」、さらには「デマゴギー」なる言葉が生まれた。たんに「デマ」と言えばいいところを、英語と勘違いしているのか「デマゴギー」と高尚ぶって言う輩は多いが、「ミーハー」と同じでダジャレが元になった純然たる日本語なのである……というのは、今作った虚言なので、良い子は信じないように。

最近、「ザイール大使館員付き添い付きで子ども手当請求きた」というデマが流れた。まさに、ニセモノの良心で孝好氏が「信じたいものしか信じない」で懸念していたことが再発したかのようだった。Twitterは自分がフォローしたい人のメッセージが流れてくるから、ある程度“信頼のバイアス”がかかってしまうのだろう。そのためリツイート(RT)して情報を流すほうも“確認”を怠ってしまう。

子ども手当の件は、デマであるという情報も広まっていったと思うが、前エントリで取り上げた「日本の携帯通話料金は高い」のように、ちゃんと確かめてみればわかることが延々と事実であるかのように語られることがある。こうなるともう都市伝説と言ってもよいのではないだろうか(参考→ wikipedia の「都市伝説一覧」)。

誤解のないように断っておくと、「日本の携帯通話料金は高いとは言えないから、通話料を下げる必要はない」と言っているのではない。逆である。通話料を下げるべき理由として「日本の携帯通話料金は高い」と言ってみたところで、それが事実でなければ主張の根拠が揺らぎ説得力を失う。牧野淳一郎氏が言うところの、

無知と事実誤認に基づいた批判は、結果的に「批判は無知と事実誤認に基づくものである」という反論を容易にさせるもの

であるのだ。私がキャリアの立場なら、「日本の携帯通話料金は高い」と言われても、「調べてみれば間違いだとわかりますよ」と一蹴するだろう。自分の主張を確固たるものにしたいなら、信じることではなく、疑うことから始めるべきだ。自分が信じることは、自分が信じる宗教を信じてもらえない人には通じない。科学的な根拠を持つものなら、誰が信じるかに関係ない普遍性がある。

ちなみに、デマにしろ、都市伝説にしろ、やっかいなことに時として実効性を持ってしまうことがある。wikipediaで「取り付け騒ぎ」を調べてみると、まったくのデマから信用不安を引き起こして破綻させてしまった例が紹介されている。お金を預けている銀行が「危ない」と聞いたら、それが真実か嘘かどうかにかまっていられないという気も起きるだろう。だが、デマはデマ、間違いは間違いである。デマをネタに行動を起こしたところで、社会がよくなるなんてことはない(誰かにとって都合のよい社会になる可能性はあるにせよ)。

いまだ見かけるデマについては日頃から批判しているつもりだが、それらを新・都市伝説としてまとめて本エントリを書いてみることにした。なお、以下の説明はテクニカルなので、四則演算のできない自称経済学者は読み飛ばしてほしい。

・都市伝説「日本の携帯通話利用金は高い」

これは、別のエントリで解説した通りである。福田尚久氏へのさらなる質問は“華麗にスルー”されたようだが、補足する点があるとしたら米国のキャリアが提供している「無制限プラン」であろう。長電話が好きな人にとっては、この無制限プランは魅力的に見えるかもしれない。一方、日本にあるのは、せいぜい「同一キャリア内の無制限プラン」だけで、キャリアを超えた通話が定額無制限になることはない。なぜ米国では通話先のキャリアに関係なく定額で無制限の通話を提供できるのだろうか。

これもそのエントリに書いた発着信の課金によるものだ。米国以外では通常発信側のみに課金されるが、通話は発信と着信があって成立する。日本では(おそらく他国でも)、着信側にかかるコストは発信側に吸収され、通話の旅に発信側キャリアから着信側キャリアに支払いが生じる。したがって、キャリアが違う着信分は勝手に定額無制限にはできないのだ。一方、米国のように発着信の課金が独立していれば、発信側は着信側のコストにとらわれることなく、発信側の分だけを考えればよい。「キャリアを超えて定額の無制限通話」を実現したいのなら、発着信課金を全キャリアで導入することになるだろう。

しかし、それは利用者が望むことだろうか。あまり電話をしない人が安めのプランを選んでいても、無制限通話のセールスマンから電話がかかってきて長話をさせられると、途端に高額の電話代が請求されることになる。それがわかっていれば、即座に電話を切るだろうが、着信したからには1度数は消費してしまう。私は、そんな仕組みはまっぴらごめんだと思うのだが。実際、ネットにしろ、携帯にしろ、米国で生活する私の知り合いで米国のサービスがうらやましいという人はいないし、むしろ日本がうらやましいという人ばかりだ。

**都市伝説「日本の電子書籍が遅れている」
これに追加して「書籍の電子化が遅れているのは出版社が抵抗しているからだ」と続く場合がある。しかし、先日のニュース「米電子書籍販売、2・8倍 09年、キンドルなど普及」(47news)によれば、

米出版社協会(AAP)が7日発表した2009年の米国での書籍売上高(推計)によると、電子書籍の売上高が前年に比べて約2・8倍の約3億1300万ドル(約290億円)に達した

とのことである。何度も取り上げているが、日本の電子書籍市場は2008年で464億円に達している(impress R&D)。290億円というのは2007年の日本の実績(355億円)よりも少なく、GDP比(約3倍)を考えれば、5年前の実績(2005年、94億円)程度と考えてもおかしくない。この実績値には、以前取り上げた電子書籍は含んでいないのだ。どこが「遅れている」というのだろうか。

47newsの記事には、「書籍全体の売上は約238億5600万ドルだった」とあるので、これは2兆円と言われる日本の出版市場規模(新聞は含まない)と同程度であり、必ずしもGDP比を持ち出すことは適切ではないのだが、それでもなお、売上げ実績という面からみれば電子書籍の開拓が遅れているのは米国の方である。

・都市伝説「ブック検索の和解案に、日本の出版社が大反対した」

ブック検索の和解案について、日本の大手出版社は何もしていない。荒俣宏氏のブログによれば、わざわざ著者向けに「日本の出版社には直接何の権利もないので、この和解に介入することができず」と明記して案内を出していたくらいだ。実際、和解案について話題になった時点で、出版社の知り合い数人に声をかけてみたが、具体的に行動に結びついた例はない。当初、異議申し立ての締め切りは2009年5月5日だったが、その2週間前に和解管理者に確認した限りでは「(私以外は)皆納得してくれている」と聞いていたくらいだ(彼らがごまかしているのでなければ、だが)。

その後、日本文藝家協会や小規模な団体が反対意見を表明していたが、大手の出版社が異議申し立てをしたという報道は最後までなかった。日本は、国としても具体的な行動をとらなかった(少しばかり注文を付けた、という程度だ)。修正和解案が、「ベルヌ条約により他国の著作物も自動的に和解案に縛られる」という当初の説明と矛盾する形で対象作品を英語圏の国に限定したのは、ドイツやフランスが国として反対し、国名義で異議申し立てするほどの行動を起こしたからに他ならない。

・都市伝説「iTunes Store が音楽ビジネスを変えた」

米国ではそうかもしれないが、日本は違う。日本に音楽配信というビジネスをもたらしたのは、着メロであり、着うたである。iTunes Storeがサービスを開始したのは米国でも2003年4月であるが、着うたは2002年12月にはじまっている。日本でiTunes Storeがオープンしたのは2005年になってからだ。着メロの配信サービスがはじまったのは、さらに遡って1998年のことである(J-Phoneのスカイメロディ)。音楽配信において日本が後れを取ったというのは、歴史的にはデタラメとしか言いようがない。

市場規模についても言える。これも何度も取り上げているがRIAJの音楽配信売上実績によれば、インターネットダウンロード(iTunes Storeなどが含まれる)の売上げは102億円であるのに対し、モバイル向けの売り上げは793億円である。インターネットダウンロードの内訳はわからない(AppleはiTunes Storeの国別売上げを明らかにしていない)のだが、やはりRIAJによる「音楽メディアユーザー実態調査」によれば、iPodとiPod以外の携帯オーディオプレーヤーの比率が23.4:18.5となっているので(p.25)、やや多めの6割をiPodとして、比例計算でiTunes Storeの売上げを推計すると、約60億円程度になる。これは音楽配信市場(910億円)の6~7%を占めているにすぎないのだ。(まったくの余談だが、最新の据置型ゲーム機(Wii、PS3、XBOX360)におけるXBOX360のシェアが約8%、XBOX360用のソフト販売本数のシェアは約10%である)。

・都市伝説「検索エンジンは日本の著作権法を免れるために海外にサーバーを置いている」

おまけで「日本の著作権法が検索エンジンの起業を阻害した」というものもある。だが、日本のインターネット黎明期を知る人なら、日本でもさまざまな検索エンジンが作られていたことを覚えているだろう(Yahooに似た名前のYahhoなんてものもあった)。Yahoo!が台頭するまでは、日本でも教育機関を中心に検索エンジンを提供していたものだ。もちろん、世界でも数多くの検索エンジンが作られていた。

その際、検索エンジンがコンテンツを探索(クロール)する際に、著作権が問題視されたことなどなかった。robots.txtは、著作権保護ではなく、クロール避け(ボットに対するルール指定)のファイルである。グーグルが台頭したのは、たまたまページランクというアルゴリズムがよい検索結果を得られると評価されたからであって、アメリカの著作権が緩いからではない。

そもそも「検索エンジンは日本の著作権法を免れるために海外にサーバーを置いている」というのであれば、日本にいても、海外のサーバーを使って起業すればよい話である。そして、検索エンジンに限らず、ファイルローグにも、録画ネットにも言えることだが、ほんとうに「日本の著作権法が厳しすぎるから潰される」と思っているのであれば、アメリカに行って起業すればいい。私の知る限り、ファイルローグや録画ネットにそのままあてはまるというサービスは、今なお米国にはない。たとえば、最高裁まで争って勝利したCablevisionはケーブルテレビ契約者に対するタイムシフトしか提供しておらず、日本で適法とされているまねきTVのように国を超えたプレースシフトまで提供するサービスではない。そもそも、私はまねきTVに類するサービスですら米国で見つけることはできなかった(知っている人がいたら教えてください)。

・都市伝説「もはや人々はテレビ番組を、テレビではなく動画共有サイトで見るようになってきた」

この手のデマは、「俺ソース」という典型的な例だとも言える。「もう俺はテレビを見ない」「テレビの時代は終わりだ」という人が、こういうことを言いたがる。しかし、そうした人が典型的な日本人を代表しているわけではない。「テレビ離れは進んでいるか」で取り上げたことだが、NHKの個人視聴率調査(PDF)によれば2009年11月の時点でもテレビは1日平均で3時間55分も視聴されている。視聴時間を延ばしているのは高い年齢層であることは、国民生活時間調査報告書から推察できるが、それでも一般には1日何時間かはテレビを見ているのである。そして、これは「テレビをまったく見ない人」も含めた平均値である。

そのエントリでもふれたが、動画共有サイトの視聴時間はビデオリサーチが2008年に調べている。その調査によれば、年間で3200万人が、平均12時間22分程度視聴している。この平均値には、動画共有サイトを見ていない人は含まれていない。日本の人口の4分の3は、そもそも動画共有サイトを見ることすらなく、見たとしても1日平均で2分程度なのだ。テレビの視聴時間とは比べ物にならないくらい小さな数字である。テレビの時代は終わったと言う人は、思考が終わっている。

・都市伝説「コンテンツ(著作物)は、P2Pによるファイル共有で入手するのが当たり前の時代だ」

RIAJによる「ファイル共有ソフト利用実態調査」の最初の項目「ファイル共有ソフトの利用状況」によれば、「ファイル共有ソフトの「現在利用者」の割合は、9.1%」とある。つまり、アンケートに答えた残りの90.9%の人は少なくとも現在はファイル共有ソフトを使っていないのだ(アンケート調査は、調査対象がいかに分散しているかが重要であるが、今回のアンケートはNHK調査のような住民基本台帳を使った無作為抽出ではなく、結果が偏っているおそれはある)。今回のアンケートはアイリサーチにより実施されたもので、アンケートに答えているすべての人はインターネット利用者である(母数は日本人全体ではない)。前述の動画共有サイトの訪問者数が3200万人であることを考えれば、(テレビとの比較で考えなければ)「人々は動画共有サイトを見るようになってきている」とは言えるが、たかだか9.1%(しかも前年比では減少)の利用率で「当たり前の時代」とまでは言えないのではないか。

さらに言えば、全員が音楽や映画をダウンロードしているわけでもない。目的として「多くの音楽をダウンロードできる」を挙げているのは利用者の半数、「多くの映画をダウンロードできる」を挙げているのは2割である。もちろん、ファイル共有ソフト利用者が全員音楽好きや映画好きというわけではないだろうが、CDの購入や音楽配信を利用するといった消費活動の変化という項目を見ても半数以上は以前と変わらないと答えている。「減った」と「増えた」を差し引きすると「減った」の割合は4分の1以下だ。少なくともRIAJが行ったアンケートの対象者に限れば、ファイル共有が産業に与えている影響はせいぜい数%程度と予測できるのではないだろうか(ちなみに、携帯の違法な無料着うた系による利用経験者比率はずっと高いようだ)。もちろん、その利用者はわずかなのだから放置しておけばよい、というわけではない。

・都市伝説「P2Pによる不正なファイル共有にも宣伝効果がある」

かつて「「著作物の共有による損害ははっきりしない」というレトリック」というエントリを書いたときに取り上げたのが、「WinnyはCD売上を減らさず~慶應助教授の研究に迫る」(ITmedia)という記事である。その時にも指摘したが、この記事では「CDの購入者」と「ファイル共有ソフトの利用者」という、まったく異なる集団であるはずのものを一緒くたにしている((余談。学問としての経済学を馬鹿にするつもりはまったくないが、実社会とまったく異なるモデルを当てはめて、実社会の動きを説明しようとする一部の(自称)経済学者にはうんざりする。))。前述の通り、ファイル共有の利用者はインターネット利用者の中でもごく一部であるのだ。

3ページ目の説明では「Winnyには宣伝効果があるとする仮説」という表現が使われていて、記事では必ずしも肯定はしていないが、「ファイル共有が売り上げ増をもたらす例」があると紹介している。そして、これを曲解して「ファイル共有が売り上げ増をもたらす」と言いきってしまう人がいる。本来、「ファイル共有」→「売り上げ増」という因果関係を説得するには、一つ二つの特異な事例で説明できるものではない。NHK出版の『フリー』で、無料公開モデルが印刷物の販売に成功をもたらしたとされているが、それは無料公開そのものが「ニュース」として話題になったからだ。「無料公開」→「印刷物販売の成功」という因果関係が成立するなら、NHK出版自身新刊についても次々無料公開を行っているはずだが、その気配はない

……もう少し書きたいことはあるが、疲れてきたので、ここらでひとやすみ。

※本エントリは、個人ブログからの転載です(多少、改変しています)。

mohno

検索エンジンを作ったわけではありません、念のため。
http://each.jp/

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mohno

まずは再生してみてください(英語です)。

※以下に対訳を示しておきます。ほぼ白文字なので、範囲選択してお読みください(なにぶん英語力がナニなので、アレな部分はご指摘ください_o_)

原文訳文
This is the end of publishing 出版の終わりです。
and 本は死に、退屈なものです。
books are dead and boring
no longer can it be said that もはや我々が読むことが好きだということも
we like to read できなくなりました。
my friends and I 友人も私も、
we don't like the way books feel in our hands 手の中に本があるという感覚が好きではないのです。
it's not true that 流行を追いかけたりしないというのは真実ではありません。
I don't follow trends
I know what I want when I see it and 私は何が欲しいか、いつ見たいかをわかっています。
packaging パッケージは、コンテンツよりもずっと重要なのです。
is more important than
content
I have to tell you あなたに伝えなければいけないのは、
my attention span is too small for big ideas 大きなアイデアに対して私の注意力は小さすぎるということです。
and it's just not true that 私がたくさん読むとか、学ぶことが好きだということは
I read a lot and I like learning 真実ではありません。
I don't care そんなことは気にしないのです。
and you should never think
I've got to be concerned with environment and sustainability 私が環境や持続性を気にしていると思わないでください。
what I really hope you get is 私があなたに本当に望んでいるものは、
you've got to open your eyes to my values 私の価値に目を開いてほしいということです。
what's important to me is 私にとって重要なことは、レディ・ガガが何を着ているかであり、
what Lady Gaga is wearing 前世紀でガンジーが何をしたかということには
and I don't really care all that much たいして気にしていないのです。
what Gandhi did last century
I think it's unbelievable あなたが本当に我々に耳を傾けているとは信じられません。
that you're actually listening to us
what's important for you is あなたにとって重要なことは、
you'll find あなたの製品にとっての顧客を見つけることです。
customers
for your
products
you'll think あなたは、私たちがあなたのブランドを好きになれば、
your job's done 仕事は終わりだと考えているのでしょう。
if we like your brand
we'll do for you 私も友人たちも、 facebook や携帯で、
on Facebook 私たちは、あなたに代わることができます。
on our mobiles
me and my friends
your market is あなたの市場が死につつあります
dying
don't think that it's all 生き延びているなんて考えないでください。
going to survive
it is 出版業界の終わりなのです。
the end of publishing industries
we know it 私たちにはわかっています。
unless you reverse how you see me これを反対から読まなければね……
it is 生き延びています
going to survive
don't think that it's all すべてが死につつあるなんて考えないでください。
dying
your market is あなたの市場とは、携帯でも facebook でも、
me and my friends 私や友人たちなのです。
on our mobiles 私たちはあなたのためにそうするのです。
on Facebook
we'll do for you
if we like your brand 私たちが、あなたのブランドを好きになれば、
your job's done あなたの仕事は終わりです。
you'll think あなたは、あなたの顧客のための製品だと考えているでしょう。
products
for your
customers
you'll find あなたにとって重要なことは、
what's important for you is 実際に私たちに耳を傾けることだとわかるでしょう。
that you're actually listening to us
I think it's unbelievable 前世紀でガンジーがしたことは驚くべきことです。
what Gandhi did last century
and I don't really care all that much レディ・ガガが何を着ているかなんて、たいして気にしません。
what Lady Gaga is wearing
what's important to me is 私にとって重要なことは、
you've got to open your eyes to my values 私の価値に目を開いてほしいということです。
what I really hope you get is あなたにわかってほしいことは、
I've got to be concerned with environment and sustainability 私が環境や持続性を気にしているということです。
and you should never think
I don't care 私がたくさん読むことや学ぶのが好きだということを
I read a lot and I like learning 気にしていないとは考えないでください。
and it's just not true that 大きなアイデアに対して私の注意力が小さすぎるというのは
my attention span is too small for big ideas 真実ではありません。
I have to tell you あなたに伝えなければならないことは
content コンテンツはパッケージよりもずっと重要だということです。
is more important than
packaging
I know what I want when I see it and 私は何が欲しいか、いつ見たいかをわかっています。
I don't follow trends 流行なんて追いかけません。
it's not true that 手の中に本があるという感覚が好きじゃないというのは
we don't like the way books feel in our hands 真実ではありません。
my friends and I 友人も私も、
we like to read 私たちは読むことが好きです。
no longer can it be said that もはや、本が死に、退屈なもので、
books are dead and boring 出版の終わりだということは
and 言えないのです。
This is the end of publishing

※翻訳を許諾くださった DK(UK) に感謝します。

mohno

ドメインがオークションにかかっていれば最高値を入札するしかないが、たんに売り出し中(for sale)になっているような場合は、どうすればよいだろうか。所有する相手が日本人であれば日本語で連絡すればよい。そうでなければ英語でのやりとりが必要になる。汎用JPやローマ字読みするようなものでも日本人が所有者とは限らないし、プロのブローカーはむしろ外国人である場合も多い。

とくべつ贔屓するわけではないが、sedoには日本人のスタッフがいるので、そうしたプロフェッショナルサービスにまかせるという手もある。以前に比べて日本語向けのサービスは縮小気味であり、Webサイトはほとんど英語のままだが、たいていの日本人にとって日本語が通じるスタッフがいるというのは心強いだろう。Sedoは、交渉が成立した場合の取引でも、代金とドメインの両方をいったんsedoに預ける形のエスクローサービス(ドメインや代金だけを持っていかれないようにするための仲介サービス)を行っており、安心して取引できる。もちろん、自分で直接交渉することもできる。
※ドメイン名を扱う有名なエスクローサービスとしてはescrow.comもあるが、対価をescrowに渡した後、ドメインの受け渡しは直接行う。詳しくは述べないが、一方に悪意があると売主・買主の両方の立場でリスクを排除できない可能性がある。

ここで、交渉における心得をいくつか紹介しておこう。

・オークションは、通常、もっとも安くドメインを入手できる方法である
最低落札価格が設定されていたり、最初から高額の入札額が設定されているのならばともかく、オークションにかかっているということは、競争相手の入札価格を少しでも上回れば入手できるということでもある(たいていのドメインオークションは公開入札制である)。そして、どのドメインも「世界にひとつ」しかないのだから、オークションで落札し損ねたら、同じチャンスは二度とないと思う方がよい。とくにドメイン売買のために誰かに購入されたのであれば、後から落札者に連絡しても、ずっと高い値段をふっかけられるだろう。

もちろん、それゆえにオークションが過熱ぎみになるという側面はある。ドロップキャッチの事後オークションで、ドロップする前の売値より入札額が高くなったドメインもあるくらいだ。しかし、他に譲れないドメインがオークションにかかっていたら、後悔しない程度に入札しておく方がよい。もし、そのドメインが候補のひとつにすぎないなら、少し余分かな、と思う程度に入札しておけばよい。

ただし、オークションにかかっていても、誰からも入札されないものはあるし、割合としてはずっと多い。誰にも興味を持たれなければ、いずれ維持費が支払われなくなり、削除されることもある。前エントリで紹介した0128.comは典型的な例だ。10年もの間「for sale」だったのに、おそらく誰からも連絡がなかったのだろう。そのような場合は、黙って削除を待ち続ける方が安く手に入るという可能性はある。ただし、誰かに先を越されたらそれまでである。

・誰もが欲しいと思う値段では入手しにくい
上記で、オークションで「少し余分に入札する」と書いたのは理由がある。実のところ、「この値段ならお金を出してでも買いたい」という値段でドメインが売られていることはあまりない。そういう値段で売られているなら、プロのブローカーが先行して入手してしまうからだ。彼らはよりよいオファーをじっくり待てばよいし、いざとなれば元の値段で誰かに売ってしまえばよい。gTLDのドメイン登録費は年間数ドル程度なので、さほど損をするわけでもない。落札価格を設定せずにオークションに出品されているドメインは、現在の所有者が「今すぐ、お金に替えたい」と思っているにすぎない。とくに誰もが欲しいと思うようなドメインは、オークションになっていないか、高めの最低落札価格が設定されているものだ。

・喜んで売るというような値段のオファーがくることはまずない
上記と矛盾するような話だが、高額の取引がニュースになるということは、言い換えると高額で取引されるものはニュースになるほど珍しいということでもある。そこそこよいドメインを所有していたからといって、頻繁に高額のオファーが来るわけではないし、そもそもオファーが来ることすらあまりない。たまたま無知な人につけこんでドメインを安く入手できればラッキーといわんばかりに、大量のメールを送りつける人や組織がある程度だ。オークションの場合、自分が落札したということは、そのオークションを知っていた他の人は自分よりも安い値段でしか欲しがらなかったということでもある。

ドメインを維持するためには安いとはいえ毎年コストがかかり、そのコストを回収する手段はあまりない。土地を維持するために固定資産税がかかるようなものだ。良い立地であればコインパーキングにしておいて一定額の収入を得られるのと同じように、ドメインについてもここ数年はパーキングサービスが使われているので、ドメインによっては維持費をまかなえる場合もある。前述のsedoはパーキングと売買を連携させることでドメイン保有者に対して魅力を提供し、成長してきた企業だ。だが、既存ブランドから誤誘導されるものでもなければ、それが実現できるドメインは限られている。それにこの不況である。いくつも大商いをこなして、いまさら安売りする必要がないブローカーもいるが、必ずしも余裕で高値待ちしている所有者ばかりではない。

最近、興味深い例があった。BGM.comというドメインが削除されてドロップキャッチ業者によるオークションにかかり、12000ドルで落札された。バックグラウンドミュージックをBGMと略すのは日本固有のようだが、それでも汎用性の高い英字で構成される3文字.comは高額になりがちであり、この金額は魅力的なものだ。そう思っていた矢先に、このドメインがsedoのオークションにかけられたのである。いったいいくらで落札されるのだろうと見守っていたのだが、結局落札価格は12,501ドルと、ほとんど変わらなかった。以前取り上げたtoys.comのように短期間で巨額の差益を得た(かもしれない)というようなことは、めったに起きないのである。

・複数の候補を考えておく
ブランディングの際にドメインを登録しておくことは、選択肢をなくさないために重要なことである。たとえば、Topixというニュースサイトは、当初topix.netを使っており、資金提供を受けたリニューアルの際に100万ドルをかけてtopix.comを入手した。「他に選択肢がない」という状態にならなければ、これほどの大金をはたく必要もなかっただろう。最近の取引を見ても、LookUp.comというキャッチーなドメインが17,500ドルで取引されている。選択肢があるならリーズナブルなものから選べばよいだけだ。

複数の候補を考えるのは、法外な対価を支払わずに済ませるための重要なポイントだ。一般的なオークションでも、それが「一点もの」でなければ、また「次の機会」を待つことができる。すべてのドメインは一点ものだが、確立してしまったブランドでなければ、他の名前に切り替えることができる。日産はnissan.comを登録しなかったため、後になって長い年月を法廷闘争に費やしていたのだが、なにしろ「Nissan」という名前の人が登録しているので移転が認められないままだ。

・夢を見ない:-)
最後に余談をひとつ。個人的には投資のつもりでドメインに手を出すことは勧めない。誤解のないように付け加えておくと、ブローカー競争が激しくなることを嫌って言っているのではない((そもそも私はドメインブローキングを本業にしておらず、たまたま知り合いがいたり、興味を持って業界を見ている程度である。))。株でも、先物取引でも、その世界には、それを本業とするプロがいる。素人がわずかな知識で手を出そうとしてもカモにされる可能性の方が高い。特定の企業が成長することに期待して、あるいは、それなりの時間を費やして研究した結果として投資することを否定するものではないし、そうした人々を取り込むことで業界が活性化することはあるだろう。だが、何かドメインを登録して一攫千金の夢を狙うくらいなら、宝くじを買う方が効率がよい。あくまで実際に使いたいもの、使う予定のものに費用を投じればよい。

そのうえで、さらに個人的な見解を続けると、昨今の不況でドメインの取引値は下がってきている。2002年頃のドメインバブル崩壊時ほどではないし、「今が買いどきだ」と煽るつもりもないが、金融危機以前に比べれば入手しやすくなっているのは事実だ。「空いている」ものではない、まともなドメインを使うには、よい時期だとも言える。

※本エントリは、個人ブログからの転載です(多少、改変しています)。

mohno

※注 以下の記事は昨日書いたもので、whois が更新されていたり、再登録可能になっているドメインなど、現時点では状況が変わっているものがあります。

前エントリで紹介したようなドメインは、どうやって探せばよいのだろう。よいドメインというのは、たいてい先行登録されているものだ。そうしたドメインを入手するのは、大きく分けて2つの方法がある。ひとつは削除された(再登録可能になった)時点を狙ってドメインを登録する方法、もうひとつは既存の所有者から譲渡してもらう方法である。セカンダリーマーケットとは後者を指す言葉だが、前者(ドロップキャッチ)も専門のサービスがあり、かつては主流でもあった。最近は、良質のドメインは削除される前に取引されるケースが多く、大取引になるものは少なくなっている。

gTLDに関するドロップキャッチサービスとしてはSnapNamesPoolといったサービスがよく知られている。Go Daddy や eNom のようなレジストラでもドロップキャッチサービスを行っている場合がある(当然、英語のサイトである)。どちらも削除されそうなものを事前に登録しておき、実際に削除された場合に再登録してくれるサービスである。複数の登録者がいた場合は、登録後に事後オークションで最高値を入札した人に登録権が渡される((これはPoolが確立した手法である。それまでは定額制か事前オークションが主流だった。))。最近では、主要なレジストラと契約して元所有者が更新しないもの、かつ誰が再登録を希望する者を「レジストリ(登録元)の登録上は削除することなく、所有者移転の形でキャッチさせることもある。この場合、そのドメインが登録されているレジストラと契約していないドロップキャッチ業者を使って再登録することは通常できない(契約したドロップキャッチ業者で登録されていなければ可能だが、通常そのようなことはない)。たとえば、Network Solutionsで登録されているドメインがSnapNamesで登録されている場合、必ずSnapNamesでドロップキャッチされることになる。

ここで、0128.com というドメインを見てみよう。現在のinternicのwhois情報は次のようになっている。

Whois Server Version 2.0

Domain names in the .com and .net domains can now be registered
with many different competing registrars. Go to http://www.internic.net
for detailed information.

   Domain Name: 0128.COM
   Registrar: DIRECTNIC, LTD
   Whois Server: whois.directnic.com
   Referral URL: http://www.directnic.com
   Name Server: EXPIRED-DOMAIN-NS50.DIRECTNIC.COM
   Name Server: EXPIRED-DOMAIN-NS51.DIRECTNIC.COM
   Status: pendingDelete
   Updated Date: 04-mar-2010
   Creation Date: 22-dec-1999
   Expiration Date: 22-dec-2009

>>> Last update of whois database: Wed, 10 Mar 2010 07:38:21 UTC <<<

Updated Dateが3/4で、StatusがpendingDeleteとなっているが、この日から5日間が削除保留期間となる。そして、5日間が過ぎた3/10の昼(米国時間)に削除される(削除スケジュールの詳細については「削除済ドメイン名のための「請戻猶予期間」」を参照)。つまり、明日の未明(午前2時頃)には再登録可能になるはずだ。このドメインは1999年から10年にわたって「for sale」となっていたものだが、誰も買い手がつかなかったのだろう。そうはいっても、4桁の数字の.comドメインは放っておかれるほど不人気なものではないので、間違いなく誰かに取得されていくものなので、「再登録可能になる瞬間」を確認できることはまずない。もし、削除の時点を確認したいのであれば、もっと不人気そうなドメイン、たとえば012879.comやweb-hosting-register-domains.comなどを調べてみるとよい。このようなドメインはpool.comのサイトで調べることができる。

セカンダリーマーケットのサービスとしては、SnapNamesもPoolも既存ドメインの売買サービスを提供しているが、より有名なのはSedoAfternicである。また、eBayが使われることがあるらしい。ちなみにYahoo!オークションにもドメイン名という分類はある。これらのサービスはドメイン所有者が自由に登録できるものであるため、想像するまでもないが、ほとんどの出品は一攫千金を狙ったものだ。そのため見るべきものはほとんどないのだが、まったくないわけではない(ただし、Yahoo!オークションではまともな出品を見たことはない)。

今日のsedoのオークションを見てみたが、banana-skin.comが250ポンド、sleverman.comが2200ユーロ、sale.bizが3,500ポンド、culturist.comが855ユーロで落札されている(culturist.comは、終了時間ギリギリで倍額になった)。少し先の予定を見るとcasino-classic.com(240ドル)、4631.com(現在240ユーロ)などもある。2日後にはfrance.org(現在25,000ドル)という大物もあるが、これは最低落札価格(reserve price)に達していないので、落札されるかどうかわからないが、およそこの程度の金額で取引されているということである。

ドメイン所有者による登録でない業者としてBuyDomainsがある。BuyDomainsは、売買のために自身で150万ものドメインを登録しており、そこから望みの物を探すことができる。感覚的には価格は高めであるが、前述のオークションサイトのように誰も買わないであろう異常な値が付けられているわけではないし、品ぞろえも膨大である。おそらく価格交渉も可能だろう。

日本ではドメイン名のセカンダリーマーケットがほとんど認知されていないので、ここというサービスを紹介しにくいのだが、汎用JPドメインのドロップキャッチサービスについては、老舗のお名前.comがやっている。ドメインを検索すると、通常の登録済ドメインには「×」印が付いているのだが、汎用JPの場合は「M」印などが付いていることがある。これは、ドメインが期限切れとなり廃止される可能性が出てくるとメールで通知してくれるというサービス(無料)である。廃止予定のドメインであれば「B」となりバックオーダーできるようになる(5900円以上、事後オークション制)。「A」はまさにオークションの最中であることを意味する。ただし、バックオーダーといっても、削除ドメインの再登録は業者間での登録競争になることもあり、必ず登録できるとは限らない。

もし、付けたい名前が決まっているなら、その所有者を探せばよい。直接そのドメインのサイトにアクセスしてみれば、上記のようなオークションに出品されていたり、値が付けられているかがわかる。あるいは汎用JPであればJPRSのwhoisサービスを使って、gTLDであれば一般のwhoisサービス(betterwhoisなど)を使って、登録者の情報を調べることができる。最近では、プライバシーという名目で登録者名義が隠されていることも多いが、その場合でもウェブサイトが稼働していれば、連絡できるかもしれない。登録者名義が隠されており、ウェブサイトが実運用されているか、何も運用されていないのであれば、売却の意思はないものと思って別のドメインを探すほうがよいだろう。

※本エントリは、個人ブログからの転載です(多少、改変しています)。冒頭に記したとおり、上記の内容は昨日時点のものです。

mohno

これまでのエントリが前振りだったわけでもないが、そもそも“よいドメイン”とは何だろうか。それはドメインに限らず、会社名や商品名を考えたり、新しいサービスを考えるときに、どんな名前がよいだろう、と考えるのと同じである。言うまでもなく、短くて覚えやすいものがよい。ドメインについては、できれば商品やサービスを即座にイメージできるものがよいと言えるが、amazon が OnlineBookStore のような名前だったら、今ほどの成功をなしえたか疑問ではある。

ドメインの場合、営業内容や商品目的ごとの分類がほとんどないので、異なる分野の名前が競合することが多い。たとえば、「あさひ(asahi)」という名前は、朝日新聞や朝日放送、テレビ朝日、アサヒビール、旭硝子、アサヒシューズ、ASAHIネットなど、さまざまな会社で使われている。異業種で使われている限り問題はないが、ドメイン名は、それほど細かく分類されていない。企業であれば公式サイトは.comや.co.jpを使いたいと思うだろうし、そうあるべきだ。いくら新しいTLDが登場しようと、この点は変わらないだろう。実際、asahi.comは朝日新聞が使い、asahi.co.jpは朝日放送が使っているのだが、その他の企業もtv-asahi.co.jp(テレビ朝日)、asahibeer.co.jp(アサヒビール)、agc.co.jp(旭硝子)、asahi-shoes.co.jp(アサヒシューズ)、asahi-net.jp(ASAHIネット)といった具合である(ちなみに、asahi.ne.jpはアサヒデンキという会社が、asahi.or.jpは千葉県旭市が使っている)。
※大手の企業が名前を変えてでも.co.jpを使っていることにも留意してほしい。企業は、新しいTLDなど欲していないのである。

もっとも、会社名や組織名のためのドメインを登録するなら、日本では属性JPドメイン(.co.jpや.or.jpなど)を使えばよい。属性JPには1組織1ドメインなどの取得条件があり、誰もが自由に登録できるわけではない。かつては .co.jpでも不正登録と認定されたものはあったが、上記のように競合するような名前でなければ空いているものも多い(JMailという無料メールサービスが.co.jpでよいドメインを大量に登録したことはあったが、その権利を利用して汎用JPが先行登録されることはなかったようだ)。とくに日本向けの会社を運営するのであれば.co.jpドメインが必要かつ十分な条件であると言ってよいだろう(逆に、今では売買を目的として.co.jpが登録されることもほとんどないので、登録されているものを入手できる可能性は低い)。いずれ世界を目指すとか新たなサービスを始めるなど、属性JP以外のドメインを使おうとすると、汎用JPやgTLDの出番となる。

以前取り上げたGoogleのように造語だからダメというわけではない。Microsoftだって、造語の社名である。実際、CNetが使うnews.comや80万ドルで取引されたというdrugs.comなどもあるが、よく知られたサービスでは、むしろamazonやYahooのように“インパクトのある単語”が使われているケースが多い。これは、それぞれの時代でドメインが取りやすかったということもあるだろうが、ブランドとして確立させるのに都合がよいという面もある。

そして、本来googleのようなスペルミスドメインはあまり好ましくない。googleはgoogolのスペルミスであるが、googolがあまりポピュラーな単語でないからよかったようなものだ。人々は、まず正しいスペルを思い浮かべるものなので、スペルミスでブランドを確立しようとするなら、そのスペルミスをドメイン以外の手段で訴え続けなければならない。また、正しい綴りの単語でブランドを確立した場合、スペルミスドメインを「不法使用」で訴えることはできるが、スペルミスドメインでブランドを確立した場合に、正しいスペルのドメインを「不法使用」で訴えることは難しい。そもそも紛争処理もタダではない。gTLDでWIPOを通じて訴える場合でも1500ドル(ドメイン名が1~5個の場合)、.jpドメインで地財仲裁センターに依頼する場合は18.9万円(1~3個の場合)以上かかる(弁護士料は含まれていない)。本格的に裁判に訴えるなら、より高いコストがかかるだろう。

また、以前紹介したiPhone.comやMercury.comのように、ブランドが確立されてからドメインを取得しようとすることは、結局高くつくことも多い。キャラクター風の名刺ガジェットで知られるPokenは、当初DoYouPoken.comというドメインを使っていたが、昨年poken.comを7.5万ドルで購入している。取引は水もので分からない部分はあるが、pokenという単語は、さほど人気のありそうな名前でもないので、設立前だったら、ずっと安く入手できていただろう。逆に、duet.comというドメインはsedoというサービスを通じて4万ドルで取引された(2006年)。直観的にはpokenよりずっとよいものだが、現在Microsoft OfficeとSAPを連携するソフトウェアの公式サイトとして使われている(所有者名義はSAP)。

ドメインに気を遣うべきなのは大企業ばかりではない。むしろ、ベンチャーであるなら余計に気を遣うべきだ。大企業なら、どんな名前であろうと、「その企業がはじめた」ということがニュースになるので新しいサービスを知らしめることができる。ベンチャーは、そこに最初のハードルがあるのだから、「空いているから取れる」というような名前を使うことは好ましくない。成長著しいTwitterにしても、「Twitter.comは空いていないからSiteTwitter.comにしよう」とは思わなかったのだ。もちろん、よいドメインを使うだけでブランディングが終わるというものではないが、ブランディング確立にかける費用の一部は「まともなドメイン」に割り当てるべきである。

何もToys.comに510万ドルを出したToys R Usの真似をしろということではない。これほど取引価格が高騰するのは極めてまれなドメイン、かつ例外的なものである。日本円で数万~数十万程度もだせば、それなりのドメインを入手する機会はある。ほとんどがプロどうしの取引であるため安めの値段になっているということはあるが、以前にも紹介したDN JournalのDomain Salesを見ていると、意外に安く取引されているドメインは多い。とくに金融危機以降、割安と感じられる取引は増えている。専門の事務所を通じて特許をひとつ登録しようとすると50万くらいかかるそうだ。専門家の手を借りるのだから当然のコストだろうが、将来利益になるかどうかわからないものにそれだけのコストを費やすなら、インターネット上のブランドになるドメインにも相当のコストをかけてよいはずだ。

※本エントリは、個人ブログからの転載です(多少、改変しています)。

mohno

たまたま、ひと月ほど前に書かれた「1か月の購入金額は155円!? 週刊誌や雑誌、書籍の支出額をグラフ化してみる」という記事を見かけた。それによれば、「これらのデータから読みとれる(2009年12月時点における)傾向」として、以下が挙げられている。

  • 新聞は月ベースで頼んで配達してもらう以外に、駅売りなどで時々購入しているケースもある。ただし一人も新聞を読んでいない世帯も1/4近くに達している。
  • 雑誌や週刊誌を一人も購入しない世帯は約7割。購入する人がいる世帯は、月2回ほど買い求めている。
  • 一人当たりの週刊誌や雑誌購入金額は155円50銭。通常の週刊誌は200円後半から300円はするので(例えば週刊少年サンデー・週刊少年マガジンは260円)、月に1冊も買われていない計算。3か月でも1冊強(2冊に達しない)。

この記事の元ネタになっているのは「1世帯あたり月の雑誌購入額「376円」の「衝撃」、業界に走る!」という編集者らしき人のブログで、そこでも「2009年の雑誌販売部数は……販売金額は-3.9%」と嘆いているのだが、金融危機による超不景気の嵐が吹き荒れる中、雑誌は必需品ってわけでもないのだから、そりゃあ多少金額が下がるくらいは仕方がないんじゃないだろうか。それに、2兆円ともいわれる出版市場全体に比べれば小さなものだが、携帯書籍を中心とする電子書籍市場は成長しつつある

ついでに音楽業界と比較してみよう。RIAJ(日本レコード協会)の発表によれば、2009年の音楽ソフト+音楽配信の売上げは対前年比90%となっている(音楽ソフトが対前年比87%だったのに対し、音楽配信はほぼ横ばいだった)。ちなみに、何かと数字が出てくるのが遅いRIAA(米国レコード協会)によれば2008年の売上げは、対前年比で18.2%減となっている(PDF資料)(ちなみに、日本の音楽ソフト+音楽配信は、2008年は対前年比-3.0%)。それに比べれば、人々が書籍に投じているお金はたいして減っていないと言える。

さて、冒頭の記事では総務省の調査データをグラフ化しているのだが、最新データ(この時点で2009年12月)のみが使われている。しかし、“傾向”というからには、もっと前のデータとも比較してほしいものだ。そこで、実際に見てみることにした。家計調査のデータは2000年の分から月単位で公開されているが、2000年のデータは、上記の記事で使われている「4.1 全国(二人以上の世帯)」という分類がないので、2001年以降の1月のデータを引っ張り出してみた。

調査年月合計新聞雑誌・週刊誌書籍他の印刷物
2001年1月 4,216 2,684 490 861 181
2002年1月 4,448 3,027 448 821 152
2003年1月 4,378 3,016 482 770 111
2004年1月 4,348 2,966 436 809 137
2005年1月 4,417 3,046 377 834 159
2006年1月 4,229 2,904 406 808 112
2007年1月 4,197 2,893 404 776 123
2008年1月 4,228 2,948 388 770 122
2009年1月 4,024 2,780 402 712 130
2010年1月 4,000 2,774 359 732 136

※数値は一世帯当たりの支出金額(円)。

これをグラフにしたものが次の通り。

Chart_publishing

本来、月単位の調査では季節性も生じてしまうのだが(全般的に12月の方が消費金額が高い)、金融危機による不景気で数字が下がった、という以上に「本が売れなくなった」というほどの数字ではないように思われる。参考のため、先に挙げたRIAJの音楽ソフト+音楽配信の売上データも挙げておこう(こちらは年単位)。

合計音楽ソフト音楽配信
2001年 503,061 503,061 0
2002年 481,454 481,454 0
2003年 456,179 456,179 0
2004年 431,269 431,269 0
2005年 456,493 422,210 34,283
2006年 461,886 408,408 53,478
2007年 466,600 391,113 75,487
2008年 452,322 361,775 90,547
2009年 407,497 316,515 90,982

※数値は売上総額。単位は百万円。

Chart_music

出版市場規模全体の数字については、出版科学研究所の「日本の出版統計」というグラフを見ると、より長期的には減少傾向を見てとることができるが、これは音楽についても言えることだ。そして、昨今の携帯ゲームの隆盛や、コンテンツキャリアとして成長した携帯電話の広まりを考えれば、人々の時間の使い道が多様化していることは明らかで、このくらいは当然のことであろうとも思う。

では、なぜ最近になって「返本率が40パーセントを超えた」「出版業界の深刻な事態」というようなことが言われるのかというと、それは出版点数のせいではないだろうか。総務省・統計局の日本統計年鑑「第23章 文化」には、「23- 9 書籍の出版点数」「23-10 雑誌の出版点数」という項目がある(Excel形式)。そのデータを見ると次のようになっている。

新刊書籍雑誌点数
1975 22,727 2,750
1980 27,891 3,325
1985 31,221 3,683
1990 40,576 3,889
1995 58,310 4,178
2000 65,065 4,533
2005 78,304 4,581
2006 77,074 4,540
2007 76,978 4,511

あまり新しい数字ではないが、2000年から2007年にかけて18.3%も点数が増えている。世間では少子化が問題視されているのに(“少子化”については、磯崎哲也氏の「データを見ない人々(「オープン化」する社会での「分析」の価値)」参照)、児童書は46.5%も増えている。雑誌も、長年続いた雑誌が休刊するというニュースが多くて減っているのかと思いきや、増えているとまでは言わないにしろ横ばいが続いている。市場規模が下がっているのに数を増やしたら、一冊あたりの売上部数が減るのは当然であろう。雑誌は広告収入も大きいだろうが、この不況で企業が広告支出を減らしているのだから、その収入状況が悪くなるのは何の不思議もない。

よく考えたら返本率が高いと嘆くのもおかしな話だ。40%返本されるというなら、最初から印刷部数を6割程度に抑えれば済む話である。それでも余計に印刷するのは、店頭に並んでいることこそが購入機会を増やすことにつながるからだろう。世の中、最初から指名買いされる本ばかりではない。返本される40%というのは必ずしも“丸損”ではなく、残りの60%を買ってもらうための広告費だとも言える(経理上はともかく)。ただ、不景気で広告効果が薄れているに過ぎない。

消費者から見れば、もともと“書籍”に投じる金額が決して高くないのだから、そこに高額な電子ブックデバイスが登場しても手を出すという人は限られるだろう。もちろん、“今まで持ち歩いてまで本を読まなかった人が、電子ブックの登場で読むようになる”ケースは考えられるが、それは以前書いた“ポメラ程度の成功”になるのではないか。電子書籍に特化した何か一部のものが『フリー』のように成功する可能性まで否定するものではないが、一般の習慣として広まるとまで言える材料はないように思う。

そのように全体的な状況を考慮すると「紙の時代は終わった、これからは電子書籍」という言説には確固たる根拠を見出せない。「印刷の必要がない」「配本や在庫が不要」と言われていることが事実でも、その代わりとして読者は電子ブックというデバイスを買わねばならない(あくまで電子ブックを前提にする場合だが)。そうであれば(あるいはそうでなくても)、読者は紙よりも電子ブックに「安い」値段を期待するだろう。同じだけ売れるとしても、印刷や配本をなくすことによるコスト減は相殺されてしまいそうだ。企画や編集、図版のレイアウト、校正、表紙制作、宣伝といったこれまで出版社がかけていたコストの大半は減らないのだ。あまり考えられないが、「電子出版で気軽に本を出せる」ようになれば、ますます出版点数が増加して過当競争に拍車をかけるだけかもしれない。

(限定的な意味での)電子書籍にはあまりバラ色の未来を感じられない。むしろ、印刷物での競争に苦しむ出版社に対して、「電子書籍こそが未来だ」という呪文を掲げて、受講料だとか、システム費だとか、右から左への仲介手数料といった、あまり出版業の規模拡大に関係ないビジネス(だけ)が横行してしまうような気もする今日この頃である。

※本エントリは、個人ブログからの転載です(多少、改変しています)。

mohno

ドメインのセカンダリーマーケットは成長している……といっても、実ははっきりした数字が示せるわけではない。以前のエントリで取り上げたchance.comのようにプレスリリースで公開されるのでもなければ、個々の取引については公開されないものも多いからだ。今回は、市場規模を示す情報について取り上げてみる。

ひとつはSedoである。Sedoはドイツで企業されたドメイン取引やマネタイズを専門とする企業であり、現在はUnited Internet AG社の傘下にあるが、会社情報には昨年8月の実績として、その規模を示す数字が紹介されている。

Domain transaction volume per month: > $8 million
Number of member accounts created: 1,400,000
Number of domains in our database: 13,500,000
Number of parked domains: 3,200,000
Number of domains sold per month: > 3,000

月あたりのドメイン取引の総額は800万ドル以上(登録ドメイン数は1350万)に上る(少し前は400万ユーロと記載されていたはずだが)。ここに掲載されている数字はたまにしか更新されないのだが、たとえば2008年2月時点では、月間の取引総額は600万ドル(登録ドメイン数は1150万)だった。さらに2006年5月にまで遡ると、300万ユーロ(当時の為替レートで約400万ドル、登録ドメイン数は500万)となっていた。宣伝のために取引額の多い月が選ばれている可能性もあるが、市場規模が増加傾向は示されている。

もうひとつがDNJournalのDomain Sales情報である。このサイトでは、ほぼ毎週、オークションサイトなどで公開されたドメイン取引についてランキングを更新しており、さらに年間ランキングも公開している。各年の情報は以下の通りである。

これだけではわかりにくいだろうから、年ごとの100位までの取引総額と100位の取引価格を表にしてみた(2004、2005年は1万ドル以上の取引がすべて公開されていたが、2006年以降は100位までに限定された)。

トップ100の総額100位の価格
2004年 $9,911,482 $23,000
2005年 $16,431,221 $48,000
2006年 $29,705,008 $70,000
2007年 $43,450,718 $100,000
2008年 $43,947,756 $100,000
2009年 $34,622,312 $73,500

2008年末の金融危機の影響を受けて2009年はかなり落ち込んでいるが、依然ドメインの取引は行われている。また、前述の通り公開されない取引が増えている可能性もある。たとえば、2004年にはme.comが46万ドルで取引されたが、その後AppleがMobile Meのために買っている。その価格は公開されていないが、かなり上乗せされたことは間違いないだろう。

※本エントリは、個人ブログからの転載です(多少、改変しています)。

mohno

前回のエントリで取り上げたとおり、新しいTLDが登場したところで、人々はレガシーなTLD、とくに.comドメインを登録し続けている。8500万ものドメインが.comで登録されていることだけでも、「ドメインの登録数が増えたのでTLDが足りない」という事実はないことがわかるだろう。実際、ほんの5文字を使うだけでも6000万以上の組み合わせがあり、上限の63文字まで使えば無限に違いドメインが登録できる。

もっとも、セカンドレベルの“名前”にこだわりたいというのも人情であり、.com をはじめとするレガシーなTLDでは空いていなかった名前が新TLDで登録できる可能性もある。そして、それ(だけ)が新TLDの魅力でもある。「良い名前が空いていない」ことから、そうした名前を探すのに ccTLD まで広げていくことがあった。ccTLD とは国別トップレベルドメインのことであり、本来は国や地域ごとに割り当てられている TLD だが、これを別の意味に置き換えてその国以外からの登録を受け入れるようになっていたのである。日本では、.to(“と”と読む)や .tm(“トレードマーク”の略称として)のように、ccTLD から空いている名前を探す例が散見された。

本格的に ccTLD をビジネス化して成功したのが .tv(ツバル)だ。人口約1万人、海抜5mという島国で、地球温暖化などでも取り上げられるツバルは、自国に割り振られた .tv の権利を dotTV 社に売却することで、国連への加盟費用を支払った(その後、VeriSign が買収)。.tv は、television の略称という意味づけから始まったが、今では比較的広く使われている。.tv の登録費は比較的高いものの、"TV" という呼称とともにうまくブランディングされたことや、drugs.tv(5万ドル/年)、finance.tv(2万5千ドル/年)のように単語系のドメインの登録維持費を高額に設定することで収益を上げている。.tv は日本でも使われている例が見られるが、その後に登場した .cc(ココス)や .ws(サモア)のような ccTLD で、.tv のような成功を収めているものはほとんどない。.cc を運営する eNIC が、やはり VeriSign の傘下となり、いくらか知られている程度である。もちろん、日本の ccTLD である .jp は日本のウェブサイトにとって重要であり、これらと同列に扱うものではない。

このようなマイナーな ccTLD を「空いているから」といって使うことにどれだけ価値があるだろう。そもそも、.comドメインも登録せずに「インターネットいえばドットコム」と思う人すらいる中で、このような ccTLD をドメインの一部と認識してもらえるかすらあやうい。ブランディングのために「良いドメインを使う」理由は、スペルミスしにくく、簡単に覚えてもらうことである。たとえば、広告に http://www.example.cc/ という URL を書いても、それを見た人は http://www.example.com/ をアクセスしてしまうかもしれない。もし、http://www.example.com が人々にあまり好ましくないサイトだったらどうだろう。.ws ドメインを使うなら、「.ws は website の略称です」などと説明を追加するのだろうか。ブランディングを考えれば、そうしたマイナーな ccTLD に手を出すべきではないのだ。

さらに、ccTLD は登録費が安くないものも多い。eNom というレジストラのリセラーアカウントでは、.com や .net のような gTLD が $7.95 で登録できるのに対し、.tv は $39.95 もかかる。さらに“ラジオ向け”と宣伝される .am や .fm は $99.95 もかかる。あるいは先の .tv のようにプレミアムな名前、短い名前には高額の維持費を課しているものもある。維持費が高いからこそ空いているものを見つけやすいことが多いともいえるのだが、この先5年、10年と維持しようとするサイトを作るのであれば、毎年$100を維持費に払うより、最初に$1000払ってでも価値あるドメインを入手し、維持費は年$10で済ませる、という方がよいのではないだろうか(価値あるドメインの探し方は、別に取り上げる予定)。

もうひとつ問題なのは、ccTLD はブランディングの問題という以上のリスクがあることだ。かつて .np(ドットニッポン)というサービスがはじまったことがあった。.np は、ネパールの ccTLD だが、ネパール国内で使っている .com.np や .mil.np をそのままにして2文字のセカンドレベルドメインに関する権利を確保して、日本向けに登録を受け付け始めたのである。ドットニッポンは1年半後に幕を閉じた。報道では「ネパール情勢の悪化」が理由とされているが、本来の .np ドメインが今でも通常どおり運営されていることを思うと(http://www.google.com.np/ など)、ビジネスを維持できるほど登録数がなかったのだろう。さらにお名前.comのニュースによれば、自由に登録できていた .cn の登録条件が厳しくなり更新できなくなる恐れがあるという(すでに新規受付は停止されている)。このように、ccTLD の運営が停止してしまったら、サイト運営上の大きな問題になることは言うまでもない。

そのような ccTLD なのだが、大企業が手を出した例もある。popfly.ms というドメインは、Microsoft が Silverlight というブラウザ用のプラグインの技術力を示すために、Web ベースの開発プラットフォームとして使われていた(現在は閉鎖)。(当時は関係者でもあったので)このドメインを見たときには少なからず驚いたのだが、その後 popfly.com を使うようになっていった。また、かつて NTTレゾナントは BROBA という動画配信サービスのために broba.cc というドメインを使っていた。NTT は .net や .org などもすべて broba 名を登録していたが、broba.com が登録済*1だったために、あえて .cc を使ったのだろうと思う。これも現在は goo.ne.jp 以下のサブディレクトリで運営されている。ウゴウゴルーガのオフィシャルサイトは今でも ugougo.cc である。

また、最近急速に成長しているのが短縮URLサービスでは、かなりバリエーションに富んだ ccTLD が使われている。TechCrunch の記事に「Twitterでのトップ100URL短縮サービス」というリストが掲載されているが、中には 2文字.2文字、あるいは1文字.2文字というドメインも使われている。ccTLD によっては1文字名を登録できるので、ピリオドを含めても4文字という最小のドメインが使えるのである。ドメインを心配するより先にサービスそのものがなくなってしまう恐れもあるが、あまりよい傾向ではないと思う。昨年は1文字 .biz ドメインの登録が認められて、その登録が sedo のオークションにかけられた。実際にオークションのようすを見ていたが、1文字.bizを数千ドル程度で落札されていた。ピリオドを含め5文字のgTLDであり、.com よりも登録が少ないとはいえ7年の歴史を持つ gTLD である。落札費用は高くても維持費は$10以下なのだから、ビジネスの将来を考えたら、ccTLD を使うよりも、ずっとよい選択肢だっただろう。

*1:なお、当時から今までずっと for sale になっている

※本エントリは、個人ブログからの転載です(多少、改変しています)。

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大野 元久

大野 元久

平成元年にIT業界に入って以来、開発ツールに関わり、主にマーケティング中心に活動してきました。現在はフリーランス。

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