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EMI が DRM 撤廃 を発表

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EMI、デジタル音楽の「DRM撤廃」発表へ」(ITmedia)とのことで、暗礁に乗り上げていたと見られた EMI の DRM 撤廃が発表されました。Apple との提携も発表されたので、2月に出された Steve Jobs のメッセージには、こうした背景があったのかもしれません。

以前のエントリにも書きましたが(幸い、値上げの話は出てきていないようですが:-))(※)、DRM 廃止が大きな一歩を踏み出した今、改めて求められるのはユーザー側のモラルでしょう。EMI 以外のレーベル楽曲を不正コピーしてよいとは言いませんが、EMI の英断が悪用されることにでもなれば、DRM を復活させる理由を与えてしまうことになります。逆に、EMI のビジネスが伸びれば、他のレーベルがこの動きに追従することを促進するはずです。「あるべき論ではビジネスは動かせまない」ですが、ビジネスが拡大するなら、企業はそれを選択するでしょう。もちろん、この動きが日本にも波及することを期待します。また、一部にみられるレーベル(企業)を敵視するようなメッセージがそれを後押しするかどうかも考えてみてほしいところです。

それにしても、ぜひ昨日発表してほしかった:-)

※追記。
続報「EMI、全楽曲を「DRMなし」に――iTunes Storeで販売」(および EMI のプレリリース)によれば、品質を改善した上で1曲あたり30セント(または30ユーロ/30ポンド)値上げされるそうです。さらに、既存の購入曲も差額でアップグレードできるそうです。ということで以前に書いたエントリの予測どおりですね(予測したわけではないですが^_^;) 価格はリーズナブルですし、これでアップグレードが殺到すれば、Apple も EMI も儲かりますし、他のレーベルも追従する可能性が高くなりますし、iPod 以外のデバイスが売れるチャンスが拡大するでしょう・・・っと・・・問題発言してないですよね^_^;

※追記。
Engadget に Q&A セッションが載っていました→ 「ジョブズとEMI、ビットレート2倍&DRMフリーダウンロードサービスを発表
一部引用すると、「違法コピー歓迎ということか」という(間抜けな)質問に答えて「違う。われわれは「消費者を信用する」立場をとる」(EMI CEO の Eric Nicoli)とのことです。日本でも早く信用に応えてみせられる時期が来るとよいですね。

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