[定点観測]実名ブログ界の動向 2008年4月版~ブロガーランキングの変化について
恒例の実名ブログの定点観測結果、2008年4月分。
オルタナティブ・ブログは継続率50%を回復
2008年4月のオルタナティブ・ブログは、新規ブロガーが1名増えて総ブロガー数は156人となった。
156人のうち1日1回以上投稿し月間投稿数が30回を超える超ヘビーブロガーは2名、21回以上投稿するヘビーブロガーも10名いた。11回から20回のブロガーが11名、5回から9回というのは24名でこのあたりがオルタナティブ・ブログでは標準的なスタイルである。そして月間投稿数が4回以下という週次ブロガーが31名いる。
この結果アクティブ・ブロガー(毎月月に1回以上投稿するブロガー)は合計78名となって、先月50パーセントを回復したアクティブブロガー率もかろうじてキープ。月間平均投稿数は、10.34(2月)→9.57(3月)→9.51(4月)と推移している。
イザ!(iZa)記者ブログも継続率が50%を回復
イザ!(iZa)の記者ブログでも4月は年度初めということで、心機一転ブログを再開する記者が増えて継続率が54.2%と5割を回復した。
平均投稿数も19.02と高い水準を維持している。再開した記者の傾向を見ると今年の1月に書いてその後二ヶ月間お休みしていた記者が多い。年度末で忙しかったのだろうか?
オルタナで書いた投稿数別の分布をイザ!(iZa)の記者ブログでも行ってると、31回以上が7名、21~30回が7名、11~20回が3名、5~10回が11名、1~4回が17名という内訳になる。
これを割合別のグラフにして比較したのが以下である。特に月間投稿数11~20件という中間層がいないのがよくわかる。以前から指摘しているが、iZa記者ブログは極端に投稿の多いブロガーと細々と継続するブロガーへ2極化していることがよくわかる。
オルタナティブ・ブログの順位変動
オルタナティブ・ブログでは毎月月初にアクセス数によるブロガーランキングが発表されている。このランキング一時期は顔ぶれがあまり変化せず硬直的なものになっていたが、ここ最近は少しづつ変化が大きくなっている。入れ替わりが増えてきているのである。特にトップ10なんて以前は年間を通じてほとんど変化がなかったのにここ最近は結構入れ替わる。
この原因について思い当たる事をいくつか考えてみた。ひとつは最近の加入ブロガーに以前に比べて投稿に積極的な人が多い事があるだろう。しかしランキング変動は新規ブロガーだけでなく、既存ブロガーにも見られる。そこでまず以前オルタナティブ・ブログのアクセスランキングは月間の投稿数に比例するというような分析を書いた事ように、投稿数とランキングの相関関係について2008年に入ってからの変化を調べてみた。0.842(1月)->0.811(2月)->0.774(3月)->0.738(4月)と 確かに相関が弱くなってきている。
最近はオルタナティブ・ブログ全体のアクセス数が伸び悩んでいるらしいから、単なる投稿数ではなく読者が記事の内容(質)で選別を始めているのでは無いかという仮説を立てた。記事の質を何で測るかはとても難しいのだが、便宜的にソーシャルブックマークでブックマークされる事が多い記事を良い記事として、ここではは てブでの被ブックマーク数とランキングの相関をみてみた。でてきた相関係数は0.705と投稿数よりも低い。現時点ではちょっとこの仮説には無理がありそうだ。
それではと月間投稿数ではなく累積投稿数に着目してみた。個人的に取得しているログを見ているとGoogleでの検索結果からのアクセスは結構多いからである。RSSリーダからのアクセスは新規記事を目的としたモノだと推測されるがこの検索エンジンからのアクセスはたいていは過去の良記事へのものだと思われる。そこで各ブロガーの累積投稿数を集計してそれとランキングとの相関を求めた。結果は0.815。少なくともここ数ヶ月では月間投稿数との相関を上回る。
今月のは突発的な分析で結論を出すにはもう少し継続的な分析が必要だろう。少なくともブロガーの評価が投稿数や投稿頻度から別のものを尺度とするように変化したということは気にとめておきたい。