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Google Chrome OSをThinkPad X61で起動させてみた

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Google Chrome OSが発表されました。そこで、ビルドしてThinkPad X61で起動してみました。

ビルド方法は、"Getting and Building a Chromium-Based OS"を参考にして、VMware上のUbuntu 9.10で行いました(Ubuntu 9.10もこのためインストールした)。

まず準備として、Ubuntu 9.10(日本語Remixを使用)に、Subverion、git-core、reprepro、qemuをsynpatic パッケージマネージャでインストールしました(記憶で書いているので、ちょっと間違っている可能性も...)。

準備が終わったら、Install the depot_toolsのdepot_toolsインストールします。

次に、Getting the Chromium OS Source Codeを元に、chromiumosを持ってきます。私は、gitで持ってくることにしました。

次に、Build Instructionsのとおりビルドします。最初のlnは、なんだか理解できませんが、自分のホームの下のchromiumosに、先ほどgitでとってきた場所をリンクすれば良いようです。chromeのバイナリを取得できればいらないようですが...

"./make_local_repo.sh"を実行するときに、なぜかうまくいかず、"sudo rm -rf ~/chromiumos/repo"をやることで解決しました。

次に、"./make_chroot.sh"を実行します。これも何度かやっていたので、"--replace "をつけてリプレイスしました。

Chromiumのビルドは行いませんでした。Download the binaryからchrome-linux.zipをとってきて~/chromiumos/src/build/x86/local_assets配下(ディレクトリは自分で作成)にchrome-chromeos.zipにリネームして配置します(リネーム忘れでビルドできなかった)。ですが、現在Download the binaryにはアクセスできません。その場合は、Linux版Chromeをコンパイルするしかないのかも知れません(バイナリをゲットできたので、Chromeのビルドはしていません)。

この後は、"./enter_chroot.sh"、"./build_platform_packages.sh"、"./build_kernel.sh"して、"./build_image.sh"と完成させます。私は、chromeのバイナリをリネームしなかったため、build_platform_packages.shは、アクセスできないサイトからchromeを取得しようとして失敗して、何が悪いのかずいぶん悩みました。もしかすると、そのうちchromeを自動的にダウンロードするようになるのかも知れませんね(Google社内で動くようなスクリプトになっているのかも...)。

自分で作ったので、共有アカウントは作る必要はありませんでした。

後は、USBメモリに書き出し(4GBのやつが必要なようです)を行います。"./image_to_usb.sh --from=~/chromiumos/src/build/images/SUBDIR --to=/dev/USBKEYDEV"のうち、SUBDIRは、~/chromiumos/src/build/imagesに出来上がるバージョンで、USBKEYDEVは、USBメモリが入っているデバイスです。最初デバイスを/dev/sdb1と書いていたのですが、/dev/sdbが正解でした(sdbになるかどうか、接続している環境によります)。

一応は、VMwareでも起動したかったため、Convert the image for VMWareの行も実行しました。

作成したGoogle Chrome OSをThinkPad X61に入れて起動してみました。

起動は、早くないUSBメモリのせいか、15秒もかかりました。それでもWindows 7から比べれば、遅くはありません。

簡単な使用感として非常に軽いですが、日本語変換(及び日本語キーボード対応)、テキストエディタ、マルチウインドを改善してくれれば、使っても良いかなと思いました。

私がThinkPad X61で行う作業は、ブログを書く、メモを取る、テキストエディタでJavascriptをエデットする、WEBサイトを見る(GMail、Googleドキュメントでグラフを作る)ぐらいしかしません。このため、Google Chrome OSでできないことはテキストエディタでの作業ぐらいです(これもメモを取るだけならば、GMailなりGoogleドキュメントに内容を書けばOKだが)。

後は、Googleドキュメントでグラフや計算をするのに、WEBサイトを参照しながら行うためシングルウインドは不便ですね。

Google Chrome OSの対象がネットブックのため、ThinkPad X61のような持ち運び可能なノートPC向けではありませんが、私の用途にはもう少し足りず、現在段階ではネットブックよりも下のカテゴリ向けに特化している感じがします。出荷が1年後のため、これから機能が大幅に追加されるかも知れませんが。

ブラウザをメインにしているのならば、常にネットに繋がることができる携帯電話OSのほうが向いているような気さえしました。ちょと大きすぎますが。

最後にVMwareでのGoogle Chrome OSも起動できました。vmdkの差し替え方法は、"Googleの新OS「Chrome OS」のオープンソース版「Chromium OS」を試す"を参考にしました。

ついでに、Google Chrome OSはThinkPad X61のワイヤレスLANは認識してくれませんでした。ハードが対象じゃないから仕方がないですかね。

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