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ブロックチェーンがソーシャルメディアのコンテンツクリエーターを救う

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 ソーシャルメディアのコンテンツクリエーターは現在大きな問題を抱えている。それは、コンテンツそれ自体から利益を上げることの難しさだ。

 

 例えば、LINE Creators Marketでは2017年5月現在、年間約72万人ものクリエーターたちがスタンプを作っているが、そのほとんどが利益を上げられていない。日本だけでなく世界中のコンテンツクリエーターたちも、彼らのチャンスが明らかに限られていることを嘆いている。

 他のソーシャルメディア(FacebookやTwitter、Instagram)でも同様のことが起き始めている。

 ソーシャルメディアのプラットホーム(例 LINE)は小さなコンテンツクリエーターの集合による利益によって支えられている。小規模のコンテンツクリエーターらは利益を上げるためにその露出度をSNS上で増やすことなどの努力をしているが、その効果は限られている。一方で、それぞれのソーシャルメディアのプラットホームで大きな価値を生み出しているトップクリエーターたちはそのようなことを気にせずとも収入が増えていく。

 これは、ソーシャルメディアの生態系の中で明らかな不平等が生じていることを意味する。今すぐその状況を変えることが望まれている。

愛好家による開発

 Alpha Token の創始者であり現CEOのDr. Wallace Lynch 氏と筆者は接触し、この問題に対する解決策を議論した。CEOは、彼らのブロックチェーン技術によって、デジタルコンテンツに価値を生み出し平等な生態系を創出できると語った。

 彼によると、たくさんのソーシャルメディアプラットホームがコンテンツクリエーターに対して正当な評価を与えていないことが、クリエーターたちを困らせている最大の原因だという。彼は、現在のプラットホームの状況を "愛好家による開発の場"と呼び、そこにはクリエーターによって生み出されたコンテンツの権利は無いに等しいと批判している。

 ToutiaoWeiboの二社間(いずれも中国のソーシャルメディア)で、コンテンツの権利をどうするかという争いが起きたとき二社のクリエーターとユーザーが大いに影響を受けたケースがある。Weiboが次の通知を下した時には更なる論争が起きた。それはユーザーたちが第三者(特にクリエーター)から引用したものを、SNSに投稿する際に、Weibo社の承認を必ず受けなければ投稿できないというものだ。(第三者からの引用を投稿する際に、毎度そのソーシャルメディアに許可を受けなければならなくなった場合を想像してみてください!なんと面倒でしょうか。)

 LINE Creators Marketでコンテンツのファンを得るためには、クリエーターは常に良い作品を作り続けなければならない。コンテンツクリエーターがスポンサーからのお金だけで生活していくためには何万ものファンが必要になってくる。加えてクリエーターたちにはどのような広告を自分の作品に載せるかを言う権利がない。(ソーシャルメディアのプラットフォームが主に決める。)YouTubeでも同じ事案が起きている。

 さらにコンテンツ利用者は、興味のないコマーシャルに付き合わなければならない。大半のユーザーはその広告が現れてくるたびに、邪魔をされた気分になる。なぜならば、その広告は大半が彼らの生活と無関係で無意味だからである。

 

 広告を出す側も(特に小規模な広告媒体)壁にぶつかっている。たとえ大きな額を広告に費やしても惨めな額しか帰ってこないからだ。広告を出す側がターゲットを特に絞りたいときには、PR会社か、そのプラットフォーム先に直接問い合わせをしなければならない。しかしながら、これは乏しい資本しかない会社にとっては不可能である。加えて、広告を出した後、全体のプロセスを介してからの顧客の遅い反応にも問題を抱えている。

 

あるべき姿とは?

 上記で述べたように、クリエーターが利益を上げるのは至難の業だ。ソーシャルメディアの生態系を通して利益を上げられているのは、そのプラットホーム自体だけである。それらは、ユーザーや、視聴者、広告などから持続的な利益を作り出している。しかし、彼らは、彼らのクリエーターの安定を保証していない。これは大きな問題だ。作るだけ作らせて見返りはない、まさに愛好家の巣窟である。

 理想的なソーシャルメディアエコシステムとは、そこに関わる全ての人の努力が報われるようになる場所である。

  

 顧客は自身が見たいと思う広告だけを見ることが保証されるべきである。広告も会社が自分たちの利益になると思うからお金を出しているため、そのターゲットにしっかり届くべきだ。一番良いシステムは、ユーザーや視聴者が広告を見た分だけお金を出すことである。このシステムでは、視聴者やユーザーは見たいものだけを見て他の無駄な広告は見ずに済む。加えて、それにお金を出した広告も効率よくターゲットを捉え、より利益を出せる。一石二鳥のシステムとなっている。

 広告を出す側は、出したお金を最大限効率的に使われるべきである。顧客からの遅い反応や、形式的で非効率的な要素を取り除くことは、ソーシャルメディアのプラットフォーム自体にとっても得である。なぜならば、これにより、より多くの広告が集まり、両者にとって利益を生み出すからだ。

 最後に、理想のエコシステムとは、コンテンツクリエーターが生み出したプロダクトによって、彼らがよりユーザーから認識される場所となることである。自らのコンテンツは自らでコントロールできることを現実にしなければならない。(例、価格の決定、プロダクトに対する100%のオーナーシップと利益還元、広告の種類など)このシステムでは、コンテンツのユーザーや視聴者閲覧者に料金を最低限課すことによって、クリエーターたちにとって公正なシステムになる。ユーザーも無駄な広告は見ずに済むことに加え、クリエーターたちがよりお金をかけた作品を楽しめるようになる。

ブロックチェーン

 Alpha Browserは現在この方向へとソーシャルメディアを導くように舵を取っている。ソーシャルメディアに関わる全ての人が利益を受け取れるように、Lynch氏(CEO)と彼のチームはクリエーターたちに報酬を与えることと、彼らに権限を委譲することをブロックチェーンの技術で解決しようとしている。

 

 Alpha BrowserRobin8社らはすでにクリエーターたちが彼らの作品に対して正当な評価が与えられる理想のエコシステムを作り上げている。そのCEO、Miranda Tanは「コンテンツはクリエーターのもとに帰属し、それらは誰にも奪われない。」と語る。

 ソーシャルメディアは誰にでも手が届き、みんなで作るというコンセプトから生まれた。筆者はこの概念が今では忘れ去られていると感じている。定期視聴、購読してくれるユーザーがいなければソーシャルメディアで現在成功を収めている人たちは存在しなかったであろう。それらのプラットホームが元のコンセプトを忘れ、お金を上げることにフォーカスしているのは一種の悲劇である。

 これからより多くの会社、プラットフォームがあるべき姿にシフトを変えることを筆者は期待している。ブロックチェーンはこれを可能にする方法を我々に与えてくれている。皆が繁栄するエコシステムでは、ソーシャルメディアのプラットホームはそのビジネスを成功させるために無駄なテコを入れずに済む。コンテンツクリエーターは彼らの作品が正当に評価されることが保証される時である。

文=Kenny Au  (LUXSENSの共同創始者。専門は、AI,Blockchain,セキュリティとサステナビリティ)

訳=菅井脩

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