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商社マンの営業として33年間(うち海外生活21年間)、国内外で様々な体験をした。更に、アイデアマラソンのノートには、思いつきを書き続けて27年間、読者の参考になるエピソードや体験がたくさんある。今まで3年半、ITmediaのビジネスコラム「樋口健夫の笑うアイデア動かす発想」で毎週コラムを書き続けてきたが、私の体験や発想をさらに広く提供することが読者の参考になるはずと思い、ブログを開設することにした。一読されれば「読むワクチン」として、効果があるだろう。

海外旅行・出張危険回避講座 (一読さえすればリスクは最小、そしてあなたは、海外旅行のプロ) その38 事故率100万分の1以下

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海外旅行・出張危険回避講座 (一読さえすればリスクは最小、そしてあなたは、海外旅行のプロ) その38 事故率100万分の1以下

1 百万分の1 
今まで何百回も飛行機に搭乗してきたが、幸運なことに、飛行機事故にも、ハイジャックにも一度も遭わなかった。
 事故が起こる可能性が、仮に1パーセントとしたら、あなたは飛行機に乗るだろうか。100回に一回の事故率では、とても怖くて乗れないのは、当然だ。
 それでは、100万分の1、すなわち事故率が0.000001%であれば、いかがだろうか?
「100万分の1の事故率なら、まあいいや」と思われる人も多いかもしれない。それで大丈夫だろうか。大事なことは、飛行機の運航では、事故が起こる可能性の高い、危険性の高い、注意しなければならない操縦状態のことや、運行面は、1回の離陸から着陸までのステップで、たくさんあることだ。
 私は危機管理の本を書く必要から、25年ほど前に、日本のユナイテッド航空の広報室に問い合わせたことがある。
 たとえば、ユナイテッド航空1社をとっても、1日に運行している便数の多さから言えば、100万分の1の事故率ですら、その当時の説明では一日に数十件の事故が起こっていても、不思議はないという結論だった。そんな状態では、とても怖くて飛行機に乗れない。
 飛行機の一回のフライトでは、滑走路からの離陸、上昇の際、また目的地で下降開始から滑走路に着陸までの間のように、特に操縦で注意しなければならないことが多い注意を要する場面だ。複雑な仕組みの航空機の操縦では当然と言える。
 ところが現実には、事故は発生していないとすれば、事故の発生率は、100万分の1を遙かに下回る率で、考えられないほどの小さな率となっている。これはなぜかというと、それは事前のチェックと、早めの交換と、冗長系の余裕、知恵と工夫ということになる。

2 操縦室内

 Cockpit Resource Management(CRM)という言葉をご存じだろうか?「航空機の運転席の中の意志疎通」という意味だ。
 これも数十年前に、ユナイテッド航空の広報室から直接聞いた話だ。
 当時、ユナイテッド航空では、現役の機長と副操縦士を、地上のシミュレーターに乗せて、架空のフライトを設定する。たとえばロスから、成田までのフライトとしよう。飛行を開始してから、一定時間が経過した後で、突然、2機あるエンジンの1機が故障して停止となった。そして、残りの1機のエンジンも不調となりだし、いつ停止するか分からない状態になった。当然ながら、機長は、不調を回復しようと必死になる。
 機長には、「どうするかを判断しなさい」という指示がでる。同時に副操縦士には、「あなたは、この事態に対して、今から10分以内ならば、緊急着陸することができる島のあることを知っているが、機長に尋ねられなければ、言ってはならない」と指示される。
 最初のシミュレーターでは、機長は自分で修復の方法を探し、判断しようとして、副操縦士と腹を割って相談しないこともあるという。意外の盲点だった。そして、相談のタイミングを逃してしまうという。
 このCRMは、機長と副操縦士の間の意志疎通を促進するために考えられたという。コックピットの中には、二人しかいないのであるから、当然と言えば、当然のことだが、意外と盲点だと分かったという。CRMのシミュレーションの後は、機長と副操縦士は、話し合うようになるとのこと。
 機内の、運転席の人智をすべて活用することも、前回に述べた飛行機の安全運行に必要なことの一つになる。
 100万分の1の事故率を、更に、更に小さくして、事故を起こさない工夫を、航空会社は取り組んでいる。


ポイント 
(1)良く言われるのは、飛行機の事故率は自動車事故より小さいということ
(2)しかし、古い、むやみに古い飛行機に知っていて乗るのは問題がある。ツボレフは空飛ぶ棺桶と言われるほど、毎年数機ずつ墜落してきた。すでに、私のブログでも下記のように何度も取り上げてきている。


絶対に乗ってはいけない

この他、ロシアの飛行機の中国製コピーなんかは、ラオスあたりではまだ飛んでいるのではないだろうか。
(3)ネパールに4年半駐在していた時に、地方に出張したり、ヒマラヤ・エベレスト観光で年に3度か4度は乗っていたブッダエアーでも、私が帰国後、2011年に墜落事故が起こって、日本人乗客も一人死んでいる。
 駐在当時、ビーチクラフト1900Dは安定した素晴らしい飛行機だと思い、いつも安心して乗っていた。結局ツキの問題だろうか。
(4)その他、ナイヤガラの観光飛行のようなものは、世界中どこにでもある。ヘリコプター、ミニプレーン、モーターグライダー、パラシュート降下など、様々な(乗らなかったら問題はなかった)飛行機関係の危険がある。やはり小さな飛行機は、危険性が高いのかもしれない。

 

アイデアマラソン一口メモ
海外駐在していた時、営業として激しい国際競争の渦中で、競争に勝つために考えついたのがアイデアマラソンだった。ほんのちょっとした作戦や提案を、見逃さないでノートに書き留めることが勝因となったことから、私は本格的に勝つための知恵を考え始めた。

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