オルタナティブ・ブログ > 読むBizワクチン ~一読すれば身に付く体験、防げる危険~ >

商社マンの営業として33年間(うち海外生活21年間)、国内外で様々な体験をした。更に、アイデアマラソンのノートには、思いつきを書き続けて27年間、読者の参考になるエピソードや体験がたくさんある。今まで3年半、ITmediaのビジネスコラム「樋口健夫の笑うアイデア動かす発想」で毎週コラムを書き続けてきたが、私の体験や発想をさらに広く提供することが読者の参考になるはずと思い、ブログを開設することにした。一読されれば「読むワクチン」として、効果があるだろう。

海外旅行・出張危険回避講座(一読さえすればリスクは最小、そしてあなたは、海外旅行のプロ) その37 爆弾事件、銃撃戦、銀行強盗などに巻き込まれたら

»

海外旅行・出張危険回避講座(一読さえすればリスクは最小、そしてあなたは、海外旅行のプロ) その37 爆弾事件、銃撃戦、銀行強盗などに巻き込まれたら
 
 頻発するイラクやアフガニスタンでの爆弾事件、数十人が一瞬にして殺されている。
爆弾事件が多く起こっている国々を観光客が訪れることはないと思うだろうが、爆弾事件が起こる可能性のある国、過去に爆弾事件が起こったことがある国は非常に多い。東南アジアの観光国でも観光地でも起こっている。爆弾にも手製の簡単なものから、周囲の数十メートルを吹き飛ばす強烈な爆弾まで様々だ。
 極論を言えば、爆弾事件が起こっていない国を探すのが難しいほど、世界中で爆弾事件が起こっている。

 私自身が4年半も生活したネパール・カトマンドゥでも、当時は反乱軍の爆弾騒ぎが頻発していたが、幸運にも私自身はその現場に遭遇したことはない。
爆弾事件は、市場の中心、政治集会、空港、内務省、国防省、警察、各宗の教会、ナイトクラブ、高級ホテルやレストラン、更には大きな結婚式まで狙われる。バスが狙われたり、大規模なものは、車に仕掛けられたりするが、最悪なのは、何と言っても自爆行動だ。

自爆の爆弾事件が起こるのを100%防ぐことは、不可能と言われている。とにかく自爆であろうと、なかろうと過去に爆弾事件が起こっている政治的、軍事的、宗教的紛争の国々を旅行するときは、注意が必要だ。
 更には連続爆発のように、1回の爆発の後、人が救出に集まっているところに更に次々と爆発させる非情・非道の爆弾事件も起こっていることから、爆弾事件が発生すれば、その地域から遠ざかることが大切だ。
爆弾事件に関しては、日本は数十年前から徐々に減ってきている。それは政治や経済の状況で安定しているからだが、いつ何どき将来に爆弾事件が日本で再流行するか分からない。

 銃撃や銃撃戦が突然始まったら、(私だって)パニックに陥るだろうが、とにかく遮蔽物の内側や地面に伏せて、安全を見て逃げる以外に方法はない。とにかくその場所、その都市、その国にいたことが、悪い運命だったと言えるが、観光も出張も、その原則は、危険な国を訪問することは避けるべきだ。
銀行強盗、空港などでの乱射事件などに遭遇するのは、もうこれは宝くじなみの可能性だろうが、武装している強盗に、絶対に抵抗してはならない。

サバイバルの本には、「カバンを足下に置き、弾の飛んでくる方向に足を向けろ」とあるが、難しいだろう。更に、人質になった際には、外部から警官隊や特殊部隊が突入してくる時や、解放された時に、犯人の一味に間違えられたりしないように、慌てた行動を取って、走って逃げ出るのは、問題がある。

 更に、夫婦で海外旅行していたり、長期滞在している時に、夫婦の一人が変死すると、疑われるのは残ったもう一人であることが多い。「まず第一発見者を疑え」の通りである。奥さんが海外の自宅で殺されているのを御主人が帰宅して発見し、その時にすぐに警察に連絡をしないで数時間おろおろしていただけで、完全に殺人犯人と間違われ、最後まで拘置が続き、誤解が解けるまで、何年も掛かった例がある。その時の、ご主人の態度で、おろおろしすぎとか、泣き叫んだり、検死解剖を嫌がったり、日本に遺体を早く返したいと過剰に主張したりなどが、普通ではないように見えたと言われている。
 海外では、「もう亡くなった人は、いくら泣いても生き返らないではないか」という感じでものを見るからだ。

ポイント
(1) 爆弾事件に遭遇しないためには、爆弾事件が生じる可能性があるところに観光では行かないことだ。
(2) 爆弾事件が起こったあと、興味本位で現場に近づかないこと。
(3) 銃撃事件が起こったら、遮蔽物を伝って、逃げること。
(4) 事件に巻き込まれたら、とにかく早く警察に知らせるのは、日本国内と同じ。


アイデアマラソン一口メモ
毎日、数多くのことを考えているが、書き残さない限り、ほぼすべて忘れてしまう。考えた内容だけでなく考えた体験そのものも忘れるので、考えなかったと同じ状態である。だから書き残す必要がある。
 

カバー-1.jpg


最新刊のアイデアマラソンの本
「仕事ができる人のノート術」(東洋経済新報社)
一読すればあなたも、毎日発想を残すことができる。それがあなたの財産だ。

Comment(0)