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判断力を強化する5つの質問 緊急対応編

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マネジャーの力が最も試される場面の一つが「意思決定」です。

特に、何か緊急の事態が発生したとき、トラブルが起こったとき、その判断の質いかんによって、その後の展開は大きく違ってきます。

また、マネジャーの問題解決の直接的な能力や知識を持っていない場面が多くあります。そのような状況のなかでも、すぐれた判断力を発揮して問題を解決に導くマネジャーもいれば、少しの専門知識があったがゆえに、判断を誤ってしまうマネジャーもいます。

この違いはどこからくるのでしょうか?

それは「正しい質問をする力」です。マネジャーに必要とされるのは「答えを出す力」ではなく、正しい質問をすることによって解決に導く力なんですね。

わかりやすい例で考えるために「森でヘビに腕を噛まれた」としましょう。このときどのような「問い」を立てるべきでしょうか。

  1. 何が起こっているか? まず、問題は何なのか。正確に状況を把握しなければなりまえん。そのためには、できるだけ情報を集める必要があります。「ヘビに噛まれた」なら、「どんなヘビか」「どこを噛まれたか」「いつ噛まれたか」「どこで噛まれたか」などを知る必要がありますね。問題が起きるとパニックになってしまって、情報を集めることを忘れてしまいがちですが、この段階で得られた情報の質が、その後のプロセスの質を左右するということを覚えておく必要があります。
     
  2. 起こりうる最悪の事態は何か? 目の前で起きている問題は、次のさらなる問題を引き起こします。目先の問題にとらわれるのではなく、「この先、起こりえる最悪の事態」を想定して、それに備える必要があります。ヘビに噛まれたときに考えられる最悪の事態は「毒が全身に回って死ぬ」ということでしょう。
     
  3. それを避ける方法はあるか? 最悪の事態を想定したら、次は「どうすれば避けることができるか」を考えます。このときのポイントは、必ず複数の方法を考えることです。解決策が一つしか思いつかなくても、必ず複数考える。人の判断力は「比較」するときに発揮されます。一つのものの良し悪しはわからなくても、二つ以上あれば、どちらがよいかはわかるのです。複数の案から、さらに良い案を思いつくこともあります。毒が回って死なないように「腕を切り落とす」のか「毒を吸い出す」のか、それとも「血清を待つのか」を考えるのです。
     
  4. その方法は新たな問題を生まないか? 複数の解決策を考えたら、それらの選択肢のなかから、どの手段をとるのかを「選択」しなければなりません。このとき、より解決に近づく可能性の高い方法を選ぶことになりますが、忘れてはいけないことが一つあります。それは「その方法は新たな問題を生み出さないか」を考えることです。ヘビに噛まれたらかといって、腕を切り落とせば、今度は出血多量になってしまうかもしれません。極端な例ですが、マイナスの作用を考えないために、新たな問題を生み出してしまうことは、ビジネスではよくあります。
     
  5. この事態は誰に知らされるべきか? 問題が発生したとき、その事態は「誰に知らされるべきか」を考えます。組織やプロジェクトの責任者、助けをもらえそうな人、事態の影響を受ける人には知らせる必要があります。ヘビに噛まれたときに、まず知らせるべきは「救急隊」でしょう。同じ森に他にも人がいたなら、その人たちにも知らせる必要があります。事態が申告であれば、家族に知らせる必要があるかも知れません。
     

アインシュタインが残した言葉に、

もし自分が死にそうな状況になって、助かる方法を考えるのに1時間あるとしたら、最初の55分は、適切な質問を探すのに費やすだろう

というのがありますが、質問の重要性がよくわかります。

正しい質問ができるということは、正しい「思考プロセス」を持っているということです。つねに一貫した思考プロセスを使うことで、パニックにならず、適切な判断ができるようになります。さらに、この思考プロセスは、問題の種類や大小に関わらず使えるものなんですね。

周りのデキるといわれるマネジャーをよく観察してみましょう。うまく質問を使っているはずです。その質問を盗んでどのような思考プロセスを使っているのかを分析してみると、面白い発見があるはずです。

「仕事塾」では、第6回に「判断力を鍛える!意思決定トレーニング」として、質問の効果的な使い方、思考プロセスについてお話します。ぜひ、ご参加ください。

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