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40代が迎える2つの危機

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 「最近、頭打ち感がある」、「なんとなく行き詰った感じがする」と感じている、40代の方は多いのでは?実は私も同じように感じていた時期がありました。というのも、40代には誰しも直面する2つの危機があることを、この数年で身をもって体験したからです。今回はその2つの危機と、その危機に対応するための着眼点を紹介します。

 「ミッドライフ・クライシス」という言葉に初めて触れたのは、キャリアコンサルタントの資格取得講座に通学し始めてすぐのこと。テキストの一文に次の記載を見つけ「そういうことか・・・」とそれまでのことが妙に腑に落ちた覚えがあります。その概要は、

・ユング(スイスの心理学者、精神学者 1875-1961)によると、
 人間の人生は4つの時期(少年期、成人期、中年期、老年期)で構成されており、
 4つの中でも中年期には人生最大の心理的危機を迎える。
 それを「ミッドライフ・クライシス」と呼ぶ。
・この時期の心理的危機とは「自分の人生はこれで本当に良かったのだろうか」
 という喪失感。
・この時期に必要なことは、これまでを振り返り、人生の意味を問い直すこと。
・この時期を例えるならば「人生の正午」。

太陽は予測しなかった正午の絶頂に達する。予測しなかったというのは、その一度限りの個人的存在にとって、その南の頂点を前もって知ることができないからである。正午12時に下降が始まる。しかも、この下降は、午前のすべての価値と理想の転倒である。太陽は矛盾に陥る。
(ユング、1979)

・人生の午前:社会に適応しやすい自己を築き上げる時期。
・人生の午後:今まで隠してきた本来の自己を含めて両面性を回復させ、
         全人格を生き、実現する時期。

 つまり40代になると、今まで自分が「こうだ」と思っていたことが、「実は違うかもしれない」という現実に直面しやすい時期だというのです。

 たとえば私の場合、社会に入った時期はちょうどバブル経済まっさかり。「24時間働けますか?」と問いかけられ、「何でも任せてください、やってみます」と言い、規律や上下関係が厳しく、いけいけGOGO、ノリと勢いを求められた時代。加えて営業職であった私は「数字が人格を決める」と言われ「結果が全て」という環境で育ちました。

 しかし40代に入り、それまでのやり方が通用しないことや、様々な企業の不祥事、自然災害の影響、今の小中高の教育現場や就職時期のキャリア教育について学ぶうち、「これが基準」と思っていたものが「あれ?違うかもしれない」と思う事象が積み重なり、迷うことや悩むことが一気に増えました。

 それらの迷いや悩みを「自分だけ・・・」と感じたり、「もう自分なんて・・・」と気落ちしていたちょうどそのとき、「ミッドライフ・クライシス」という言葉を目にし、自分が直面している迷いや悩みは、生きていると誰しもあることなんだ・・・ということを知り、救われた気がしたのです。

 この「ミッドライフ・クライシス」が、40代が迎える1つめの危機です。

 もう1つの危機は、40代に入ると、自身、あるいは、家族の体調が思わしくないことが出てきます。そのことを、業務中は気にしないようにしていても、心のどこかは落ち着かず、「うっかり」しやすくなったり、仕事を休まざるをえなくなり、周囲に迷惑をかけ、それが気持ちの負担にもなっていきます。

 こうした、自身、家族の体調面の変化によるものが、もう1つの危機です。

 では、どうやってこの時期に対応するか。

 まずは、今の自分の気持ちや状況を自分自身でキャッチしておくこと。
 なんとなく「もやもやする」、「焦る」、「不安」といった感情が時折ある場合は、耳を傾け聴いてくれる第三者に話をすることがとても効果的です。(会社にキャリアコンサルタントやカウンセラーを利用できる制度があれば、活用する価値があります)
 人に話したくない場合は、紙に自分の気持ちを書き出し、「不安を感じるのはどんなとき?」、「本当は自分はどうしたいの(どうしたかったの)?」など、自問自答してみる方法もあります。
 誰かに聴いてもらったり、自問自答を重ねる過程で「こうしたほうがいいかな」と自分の中から浮かんだら、行動に移してみると、次の対応のきっかけが生まれやすくなります。

 そして、もう1つ対応しておきたいこと。それは、変化への対応。

 社会環境が大きく変わり、40代以上が業務上や個人的に経験してきたことをもとにした判断基準が、社会的には受け入れられないことが増えています。例えば、ハラスメントの問題など、コミュニケーションに悩む場面も増えているのではないでしょうか。

 このような時機に大事なことは、「理想とする未来像」を描き、「そのためにどうあるべきか」をゼロベースで考えること。そのためには、「マネジメントの基本原則」を確認しておくことが肝要です。

 今までの考え方や経験の全てを見直す必要はなくとも、これからの未来のために必要なものとそうでないものを取捨選択するための、客観的な視点が組織、個人ともに不可欠だからです。

 「マネジメントの基本原則」を学ぶ際は、ご自身が興味のあるテーマのドラッカーの書籍を読み、書かれていることをやってみることをお勧めします。

 なお、私が発行している無料のメールマガジンでは、ドラッカーマネジメントを含む、マネジメントに取り組む上でのヒントなどをご紹介しております。
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 「中年期の危機」と言われると、何か恐ろしいもののように感じますが、実は「自分の人生をよりよくしていくために、立ち止まって自分の人生の過ごし方を決めるための時機」。午後の暑い時間、サンセットタイム、星空を眺める楽しみなど、過ぎちゃう前に予め決めておける貴重なタイミング。そう考えると、捉え方、取り組みが変わってきませんか?

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