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自分にとってもメリットがある『育成目標(概要)』を作ろう

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 "自分から質問をしてこない"、"言われたことしかしない"・・・と、指導する側の先輩の愚痴はつきないものですが、その先輩の指導を観察していると、"場当たり的"であることがほとんど。何を、どこまで、どの程度身につけて欲しいのかを明確にしないまま、指導にあたっています。先輩の頭の中にある「基準」が伝わっていなければ、教わる側の新入社員が"教わった範囲"で取り組もうとしても無理はありません。

そこで今日は、先輩の頭の中にある「基準」を明確にするための、育成目標(概要)の作り方をお伝えします。

育成目標(概要)は、前回の記事でご紹介したインタビューhttp://blogs.bizmakoto.jp/harada6stars/entry/2000.htmlを元にします。

まとめ方はいたって簡単。次の表の『ポイント』に従って、MEMO欄に書きこみます。(MEMO欄の大きさは、必要な大きさに調整してください。)或いは、ポストイットに箇条書きにして、貼り付けていくのもお勧めです。とにかく思いつくことをどんどん書き出していきます。まずは、言葉にしてみることが大事です。

育成目標(概要)

ポイント

MEMO

中長期経営計画の確認

 

3年後、組織が目指す姿

 

自分が取り組むであろう仕事

(或いは取り組みたい仕事)

 

3年後に自分に必要となる知識・技術・能力・経験

 

入社3年後、新人に任されているであろう仕事

 

入社3年後、新人に必要な知識・技術・能力・経験

 

3年後を視野に入れ、配属後~1年で新入社員に身につけてほしい知識・技術・能力・経験

 

 

育成目標と計画の作成

1)どんな仕事ができる人になっていて欲しいか?

2)その仕事をする上で必要な

知識・技術・能力・経験は?

3)知識・技術・能力をもとに、経験する

タイミングはいつか?

4)期待する水準は?

 

 

 

 

 

全て書き出し終わったらそれでOK。次のステップに進みます。(次のステップは明日以降にご紹介します)

 

なぜ自分のことも書き出すのか?

一般的な『育成目標』は、新入社員を中心にしますが、ここでのお勧めは自分も含めて記載することです。その理由は3つあります。

1つ目は、組織の将来像に合わせて新入社員を育成するため

2つ目は、指導する側の新入社員時代と、今の新入社員に求められるものが、環境変化による影響により、大きく変わってきていることを可視化するため

3つ目は、指導する側の将来像に、育成する経験が活きる(関連する)ことが多いため

自分のことも含めて書き出してみると、状況が整理でき、客観的に物を見ることができるため、色々なことに気づくのではないでしょうか。すると、最初は"面倒"や"手間"として負担に感じていたことも、自分にとって"必要なプロセス"に思えてきませんか?

このように、自分と関連づけて考えることで、プラスの効果を感じやすくなります。 また、表が出来上がれば、組織にとってもプラスになり、Win(組織)-Win(自分)-Win(新入社員)になるでしょう。せっかく取り組むのであれば、自分も含めて周囲も仕事がしやすくなるなど、取り組んだことが+αの効果につながるようにしたいですよね。そのためにも、"自分にとって"という視点は大事です。

それでは次のステップは、育成を具体的に考えるための『能力』 についてご紹介します。

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