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鳩山脱税事件において「脱税」と「所得申告漏れ」のヤバイ違いを知らないマスコミが多いかもです。

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鳩山総理の脱税なんてたいしたことがないと言っているマスコミは脱税の法的な意味がわかってないかもです。ポイントは「所得申告漏れ」ではなく「脱税」と報道されているところです。


「脱税」刑法上の罪です。刑法なので、詐欺や殺人や窃盗と同じカテゴリです。刑法上、5年以下の懲役をくらうことがあります。これはヤバいです。警察や検察も動きます。逮捕されて、検察に勾留されて、取調べを受けますし、電気スタンドのライトに照らされて、カツ丼を食べることもあるかもしれませんし、刑務所行きになることもあります。もちろん、前科もつきます。また、刑法で裁くので、脱税には公文書偽造罪や詐欺罪などの他の刑法上のオプションがついてくる可能性も高いです。少なくとも、今回は公文書偽造罪はあるように思います。


一方、よく芸能人でよく聞く、「所得申告漏れ」税法上の問題です。税務署や国税局が出てきて、追徴課税と延滞金を払わされるだけです。刑事事件ではありません。取調室でカツ丼を食べることもありません。もちろん、刑務所に行くこともないです。前科もつきません。売上をごまかしたとかいうレベルとかはこれです。


どっちも税金をごまかすということは同じなのに、扱いは全く違います。バキとイオナズンくらい違います。要するに申告漏れの悪質なバージョンが脱税です。


検察が動いて、贈与認定して、修正申告をしてないところを見ると、ほぼ「脱税」と認められた可能性が高いです。


ただ、国務大臣は不逮捕特権で逮捕されないので、しばらく鳩山総理大臣が逮捕されることはないでしょうけれど、任期が終わった瞬間に逮捕される可能性もなきにしもあらずです。

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