デジタルでBtoBセールスはできるのか!?

買ってくださいと言わなくてもいい営業スタイル

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いきなりおことわりから。
このようなタイトルのブログを書いているくせに、買ってくださいと言ってくるのは嘘じゃないか、と、私から提案を受けたお客様は思わないでくださいね。

私はこれまでお伝えしてきているとおり、また、デジタルセラーというタイトルからも推測いただけるとおり、営業です。
デジタルであろうがなかろうが、営業の基本としては、お客様に自分の担当する製品、サービスを提案し、費用その他諸々の条件に合意の上、契約をいただくというのが役目です。

私が若い頃、よく上司に言われたのが、丁寧にソリューションの説明をし、質疑応答でお客様の疑問、不安を解消し、提案内容を採用することによるお客様のメリットを理解いただく、そういうことを真摯に進めていくのはとてもいいことだが、それだけではいけない。営業はお客様に「買っていただけますか」とタイミングを見て言わなければならないのである、と。
丁寧に話を進め、お客様とのリレーションがよくなってくると、そのリレーションが壊れるのを恐れるあまり、なかなか買ってくださいとストレートに言えない営業がいるが、お客様は営業担当者から買ってくださいと言われるのは当たり前のことなので、そこを遠慮してはならないのだ、と。

これは、結構今でも私の中では重要な教えとなっていて、タイミングよくお客様に購入の意思を確認するようにしてきました。
ただ、お客様の考え方が変わってきている今では、製品によってはそのように「買ってください」と迫るのはよくないとされることもあるように思います。

具体的には、私が担当しているSaaS/PaaS (Software as a Service/Platform as a Service)での営業活動についてです。
製品を買う(オンプレミス型)のではなく、使いたいときにサービスとしてソフトウェアを利用するというこの形態においては、無償でトライアル利用できる、というのが多いのが特徴です。ある期間だけ無料で使い続けたければ期間満了までに有償契約にする、あるいは、限定された機能で使う分にはずっと無料で、それでは物足りなくなってきたら有償に切り替える、といったようにいくつかのパターンがあります。
いずれにしても、間口をあけておいて、まずは使っていただく機会を用意する、というのがSaaS/PaaS型の特徴です。

無償で使っていただいている中で、機能を高く評価し、有償に切り替えてもいいと思ってもらえるようにすることが重要となってくるので、従来型のスタイル、すなわち、お客様の要件を聞き出し、それに合わせてカスタマイズした提案をし、時には値引き交渉で価格をまとめる、といったスタイルはそぐわないのです。

そういったお客様にとって「買ってください」と言われるのは、前述のように当たり前と思われるのではなく、せっかく検討していることのノイズになりかねない、ということになるのです。

もちろん、無償で使っている最中に、質問があれば丁寧に対応することは必要で、それによりお客様の検討の機が熟したと営業が判断すれば、「買ってください」はありと思います。営業の本能でもありますし、私もそのタイミングであれば言うと思います。

ですので、買ってくださいと言わなくてもいい、というのは言い過ぎかもしれませんが、お客様のサービス導入決定に至るマインドは従来とは異なってきている、よって、そのことを踏まえた提案活動に留意する必要がある、そのように考えています。

IBM 中山貴之のWeb Page (平日は毎日更新中)

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