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原口ビジョンⅡ(1)~全体ビジョン

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政府の新経済成長戦略及び新IT戦略本部の報告書の公表にあたって、各省庁の政策の骨格も固まりつつあるように見受けられます。

内閣府の国家戦略室では、4月27日、28日、30日の3日間にあたって各省庁へのヒアリングを実施しています。中でも、注目すべきは28日開催の内閣府(科技、経済財政)、IT戦略本部、知財戦略本部 内閣府、環境省、文部科学省、総務省のヒアリング内容です。

今回は、総務省の政策について整理をしてみたいと思います。総務省のヒアリング資料には、原口ビジョンⅡの全体ビジョンと具体的施策(案)を掲載されています。ちなみに、総務省では昨年12月22日、「原口ビジョン」を公表しました(関連ブログ)。

12月の原口ビジョと比べると、原口ビジョンⅡでは「デジタル教科書を全ての小中学校全生徒に配備(2015年)」、「安心安全な地域創りに貢献するネットワークロボット(介護、見守り等)を全国普及(2020年)」、「全国のデータセンターのPUE1.2以下を実現する(2015年)」、「スマートグリッド,次世代ITS,IPv6センサーネットなどの社会インフラ高度化プロジェクトを全国300カ所で展開する(2020年)」などの目標設定が掲載されていませんが、新たな施策等が盛り込まれています。

公表している資料の一部をとりあげながら、数回に分けて整理をしてみたいと思います。

ビジョンの基本コンセプトは、「ICT維新ビジョン2.0の推進」、「緑の分権改革の推進」、「埋もれている資産の活用」の3つが柱となっています。

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「ICT維新ビジョン2.0の推進」のビジョンでは、以下の目標設定が掲げられています。

「光の道」100%の実現

  • 2015年頃を目途に、すべての世帯(4,900万世帯)でブロードバンドサービスの利用を実現

「日本×ICT」戦略による3%成長の実現

  • 2020年までに、フューチャースクールの全国展開を完了し、ICTによる協働型教育改革を実現
  • ホワイトスペース等新たな電波の有効利用により、2020年時点で新たに50兆円規模の電波関連市場を創出
  • 「スマートクラウド戦略」の推進により、2015年時点で新たに2兆円のクラウドサービス市場を実現
  • 2020年までに、デジタルコンテンツ創富力を強化し、グローバル展開等により、10兆円の経済波及効果を実現
  • ICT人材戦略を推進し、2020年までに、35万人の高度ICT人材を育成
  • 2015年までに、日本発の先進的なICT(J-ICT)を30億人規模の海外市場に展開

ICTパワーによるCO2排出量10%以上の削減

  • 「ICTグリーンプロジェクト」の推進により、2020年までに、CO2排出量10%以上の削減を実現

また、ICT関連投資額を倍増することによって、毎年3%の持続的経済成長を目指しています。あらゆる産業分野において、ICT関連投資額※を2011年からの10年間で倍増させることにより、今後10年間(2011~20年)の平均潜在成長率は約2.6%まで上昇する予想をたてています。そして、ICT関連投資を大幅に増加させることにより、2020年以降、毎年3%の持続的経済成長が実現可能としています。

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ICTの活用による各産業の成長では、日本経済全体の名目GDP約480兆円(2010年予測)から約650兆円(2020年予測)とされていますが、このうち、30兆円超がICTの活用による増加分であり、70兆円超の新規市場を創出するとしています。

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参考ですが、自民党時代に当時の鳩山総務大臣は、2009年3月17日、「デジタル日本創生プロジェクト(ICT鳩山プラン)‐骨子‐」を公表しました。本プランでは、プロジェクトの目標として、以下のように書かれています。

本プロジェクトは、ICT産業を新たな成長戦略の柱とし、ICT関連の設備投資を促進することにより、現在100兆円弱のICT関連市場について、今後3年間(累計ベース)で数兆円規模の市場創出、30~40万人の雇用創出を実現することを目指す。また、これらの取り組みを通じて、中期的にも、2015~20年時点でICT産業の市場規模の倍増(最大約100兆円の新市場創出)を目指す

新規市場の創出という観点から見ると、(この比較が正しいのか定かではありませんが)1年前が100兆円※に対して、原口ビジョンでは70兆円となっています。

次回以降は、原口ビジョンⅡの具体的施策について、少し整理をしてみたいと考えています。

※追記
鳩山プランの市場規模予測は各施策の市場創出効果を積み上げたもので、原口ビジョンはICT関連投資を2020年の時点で2倍にすることによる各部門への波及効果を産業連関表を使って算出


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