オルタナティブ・ブログ > 『ビジネス2.0』の視点 >

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

キャリアグレード・クラウドコンピューティング

»

クラウドコンピューティングの普及に伴い、Google、Salesforce、そしてIBMなど、外資系を中心としたIT企業が先行しています。日本のIT企業がこのクラウド時代に向けて動きが初めています。

日 経コミュニケーション(2009.3.15)の記事によると、NTTは2月19日、20日に開催された「NTT R&Dフォーラム 2009」の講演において、研究開発部門の花澤隆取締役からNGNの次に大きなプロジェクトになるのは、クラウドコンピュー ティングの基盤技術の運用ノウハウを獲得していくことを明言しています。

このクラウドコンピューティングの共通基盤技術をCBoC(Common IT bases over cloud computing)と呼んでいるようで、NTTグループ企業でクラウド事業化も視野にいれているということです。

CBoCでは、ストレージやCPU、データベースなどのテンプレートを用意し、必要なリソースを選択し、短時間で提供することができるようです。

AmazonEC2/S3とどう違うのかというのが気になるところですが、キャリア・グレードの高い信頼性を備えたクラウドコンピューティングの基盤技術と定義し、差別化しようというようにも見受けられます。

外資系のSalesforceやGoogleなどのクラウドコンピューティングのサービスの多くは、アメリカを中心とした海外から提供されます。このままクラウドのトレンドが進むと、日本の情報の空洞化という問題も顕在化してくることが予想されます。

日系企業のクラウドへの取り組みは、外資系の規模の経済(スケールメリット)においては、不利な立場であることは否めませんが、公共分野をはじめ、日本に情 報をおくことのニーズが高く、そしてキャリア・グレードのクラウドコンピューティングの環境を求める分野においては、大きなニーズがあるのかもしれませ ん。

CBoCがこの先、どのようにどのような形でサービスとして提供されていくのか、定かではありませんが、NTTグループの今後のクラウドコンピューティングの展開は要注目です。

Comment(0)