Moto Xは、Googleが目指す「完璧な検索エンジン」の一部なのかも
あまりにもティーザーが多かったからなのか、数日前に同じようなスペックで発表されたDROID三兄弟でインパクトが弱まったのか、Google傘下のMotorolaが満を持して発表したAndroid端末「Moto X」はいまひとつ(少なくともアイティメディアの記事へのアクセスは)盛り上がりません(アクセスが少ないのは私の力不足のせいでもありますが)。
私もスペックだけ見て、DROIDとどう違うんだろー、なんて思っていました。
でも、実はこれは、Googleが目指している「完璧な検索エンジン」という夢の一部なんだと思います。
ラリー・ペイジが目指す完璧な検索エンジンとは、「ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズにぴったり一致するものを返すエンジン」(Googleの会社概要より)。
ハードとして見るから、「?」なんであって、普通の人が何かを知りたいときに簡単に目的に到達できるようにするソフトウェア+ハードウェアのシステムの一部だと考えれば、いろいろ合点がいきます。
手を触れずに起動したり命令できるのも、プッシュ通知がやさしく画面に表示されるのも、ユーザーが知りたいことをできるだけ簡単に知らせるために開発した機能です。
これを実現するために、自然言語プロセッサとコンテキストアウェアコンピューティングプロセッサを搭載する新しいSoC「Motorola X8」を開発し、バッテリーのシステムを開発しました。Moto Xは1日中ご主人さまが声をかけるのを待っていて、ご主人さまへのお知らせがあるときはすぐに表示するけど、それでも1回の充電で24時間働くそうです。
まあ、それだけだったらDROID三兄弟だって同じことができるんですけどね。
でもDROIDっていかにもギーク向けなデザインなんで、見た目を一般向けにすることで、一般人に受け入れてもらおうというのが「2000バリエーションのデザイン」とか、「手になじむ曲線的なフォルム」とかなんだと思います。(下の画像はMotomakerでイヤフォンをコーディネートしているところ。)
2012年1月にプライバシーポリシーと利用規約を更新したのも、2012年に発表した「Google Now」も、すべて「完璧な検索エンジン」のためのパーツです。
Googleのサービスに自分の情報をしっかり教えこんでおけば、例えば会議が長引いているときに、Moto Xが「目的地までの道が渋滞しているので、そろそろ出ないと次の打ち合わせに遅れますよ」とそっと画面で教えてくれます。
一般人がGoogle Nowを自然に使いこなすようになることが、GoogleとMotorolaがMoto Xを作った目的なんじゃないかなと思いました。