伝わる英語:11(eleven)が通じなかった理由
クロスカントリースキーの全日本代表の恩田選手はユーモアがあり、話が面白い。アークコミュニケーションズのスタッフに、以前下記のようなエピソードを面白おかしく、教えてくれた。
「カナダの合宿でホテルの部屋に鍵を忘れたので、フロントにをロックアウトされたと言いにいったんですよ。部屋番号を聞かれたので、「イレブン」と答えたんだけど、通じないんですよね、これが。何度も聞かれるからこれ以上どうしたらいいんだと思って、両方の人差し指をまっすぐ立てたら、「Oh~、eleven!」って言われました!」
(社内爆笑)
さて、その時は彼の話術にはまって笑って終わってしまったのだけど、どうしてこんなことが起きたのか、推測してみよう。
まず、"e"levenの最初のeはたぶん全く音が相手に届いていなかったのであろう。
2音節目にアクセントがある単語は、日本人の発声だと一音節目が弱くて、相手に届いていない可能性がある。
さらに、"v"が"b"に聞こえたのであろう。
Leben?何だそれ??
フロントはこんな感じだったのではなかろうか?
英語が英語圏の人だけのものではなくなり、GLOBISHが注目を浴びるようになって、よく「発音なんてJapanese Englishでいい」という話をきく。
私も日本人が北米人のような発音をする必要なんて全くないと思うし、Japanese Englishでよいと思う。
ただし、相手に伝われば、である。
日本人から見るとひどい発音なのに相手に通じて、一見ちょっと英語らしい発音なのに相手に通じない人がいる。
どちらもネイティブから遠い発音なのに、中国人のほうが通じて、日本人の英語のほうが通じない。
こんな経験はないだろうか?
「伝わる」というレベルで考えると、「相手に音が届いている」、少々ネイティブの発音と離れていても「同じカテゴリーの音」と認識出来る音であることが大事だ。
英語の基本発音パターンなんて実は母音で10個、子音との組み合わせでも40個もないのだ。
そのカテゴリーの音だとわかる特長を捕まえ、相手に音が届くように発声を改善すると格段に通じるようになる。(発音サプリ®に興味のある方はこちらへ。)
さて今日からノルディック世界選手権大会が始まる。
恩田選手は、21日のスプリントに出場する。表彰台に登って、「I am so HAPPY!」となるよう、応援してください!