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営業:他社に取られるより、顧客に決断してもらえなかったほうが罪深い

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営業の醍醐味は、自社の商品やサービスを顧客に認めてもらる喜びであり、自分自身を認めてもらえる喜びである。
しかしながらどんなに優秀な営業でも打率が10割とはいかないので、失注することは多い。

競合他社に負けるのは大変悔しいが、他の案件開拓にエネルギーをシフトするなど新しいスタートを切りやすい。

反面、顧客に決断してもらえない(判断を保留される)ことは、ライバルに負けなかったが、はるかに罪深い。

経験から思うのだが、顧客が決断を引き伸ばす案件を受注するのは、なかなか難しい。

動きが止まっても表立って失注にはならないが、営業は内心とれないと思っているので、ケアが甘くなる。(そのケアの甘さから他社にとられることもある)

会社サイドから見ると、案件は生きているので、営業に対して、この案件がどうなったのか問い続けなければいけないし、営業だってその度に、バツが悪い。

バツが悪いのは顧客だってそうなのだ。
決断をしないというのは、
①プライオリティが低いか
②顧客にとってそう簡単にクリアできないハードルがあるか
のどちらかである。

顧客にとってプライオリティが低いときに、営業に対して目がないよとはっきり言う顧客は少ない。「買わない」という決定打がない限り、ずるずる返事を延ばすことが多い。


顧客に気まずい思いをさせないためにも、顧客が決断出来ない案件を一旦終了させてしまう、スマートな営業方法はないものか?と考えているうちに、とある体験を思い出した。


以前、飛び込み営業に来られて、私がはっきりと返事をしなかったせいで、気を持たせてしまった案件があった。いいものだったので、返事を保留してしまったのだが、こちらの労力をかけてまで購入したいほどではなかった。

どうしたものかとあいまいな返事を2,3度していると営業から「僕が社長の気持ちを考えずに押しすぎたみたいです。また機が熟した時に連絡します」と言われ感嘆した。


こんなスマートな辞退の仕方を見習いたい。
0.1%でも可能性があるのなら、案件を捨てたくないのが営業の性だが、確度の低い案件に時間をかけるのはもったいない。

マネージャーの付加価値は、宙ぶらりんになったグレーの案件を、辞退することも含め突っ込んで考えることにあるなぁと思った営業会議であった。(食い散らかしとの見極めが難しいのだけどね)

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