レスポンスタイムを考えるとサーバーが中国国内にあるのは重要
中国語サイトを作っていて悩ましいのが、サーバーの場所だ。
日本の担当者からは見落とされがちだが、中国国内からアクセスすると予想しているより、はるかに遅いことが多い。
日本と中国をまたがる回線の問題もあるし、南北問題などと言われる中国国内でのネットワーク網の問題もあり、事情は複雑だ。
もっとも、レスポンス時間が長いことに慣れている中国人ユーザーは、日本人を思えば、比較的寛容だ。(ユーザーは、たくさんウィンドウを開くなど、使い勝手を工夫をしたりしている。)
よって、BtoBのコーポレートサイトのような静的な情報入手サイトは、日本にサーバーがあっても許容範囲なことも多い。ファイルサイズを軽くするなどの工夫で乗り切ればなんとかなったりする。
しかし、BtoC向けのコンテンツ提供サイトやECサイトは、レスポンスタイムを考えれば、サーバーが中国にあったほうがよい。
一昔前はこれが実は大変だった。中国のインターネットサービスプロバイダーはピンからキリまであり、質の悪いサービスプロバイダーを使うと返って日本にサーバーを置くより遅くなる。
しかしながら、昨今は、クララオンラインやさくらのように日本のコンテンツプロバイダーも、中国本土でサーバーを運用しているので、日本人の私たちと同じ感覚で話しが通じやすいし、数年前に較べても随分状況は改善している。
この手の問題もやがて時間が確実に解決してくれるとは思うが、黎明期は実際にサイトを作って学んでしまうことが山ほどあるのは実情だ。
ちなみにこの中国にサーバーをもつ最大のデメリットは、日本国内からのアクセスが遅くなることだ。
ユーザーの利便性を考えるとやむをえないが、大規模なシステムを組んで、日本で更新作業を行うと、実は馬鹿にならないほど時間がかかる。システムを組む時はその負荷もあわせて考慮したい。