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ますます複雑化する開発製品の品質検証。エンジニアの皆さんに向けてAllion Labs, Inc.(アリオン)の島田が品質検証よもやま話をお届けします!

海外に出張せず、世界各国のテレビ放送方式を確認できる方法

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世界では地域によってテレビ放送方式に互換性がないため、例えば、日本で買ったテレビを海外では使用できません。日本での放送方式はNTSC、ISDB方式になりますがヨーロッパはPAL、SECAMなどの方式のため、日本向けのテレビはヨーロッパでは使えないということになります。

この件について、不便と思うのはユーザーだけではないと思います。テレビを生産しているメーカーにリージョン毎に設計を行わなければならないため多くのリソースをさいています。国内にて海外向けにテレビを開発する場合、その開発中のテレビが実際にターゲット国のテレビ局が発信している電波信号に問題なく対応(正確に画像が映るか等)できるかを必ず確認する必要があります。現地に行って、確認する方法もありますが、出張費用や現地で確認するための試験環境の設置などの作業が発生し、時間もコストもそれなりに発生します。

幸いなことに現地に行かず、開発中のテレビに海外のテレビ局が発信している信号を正常に受信できるかを確認する方法用意されています。テレビ信号発生器を使えば、特定地域のテレビ局が発信している信号と同等のものを生成できます。ただし、この方法にも限界があります。その信号発生機器が対応している方式しか確認できないという点と、実放送の信号ではない擬似信号だという点です。

そこでもう一つの方法があります。最近では、世界希望のテレビRF信号をダイレクトに取り込める機器が出てきています。当社アリオンもそこに注目し、世界各地の信号をキャプチャーし、160以上の都市のテレビ放送方式に対応できるようにしました。これにより、日本にいながらも、多くの費用と時間をかけずに開発中のテレビによる海外テレビ放送式の受信確認試験が可能となります。

その方法および詳細につきましてはワールドワイドテレビRF信号試験をご参照ください。

下記は世界各地のテレビ放送式の一例

Tv_signal_6    

個人的にはITはこれだけ進歩したので、世界のテレビ放送方式の統一はインポシブルなミッションではないと思います。統一が可能になれば、テレビの生産性が上がり、販買の増加につながるのではないでしょうか。

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