以前の記事では国内の純正インクと互換インクの比較について述べた。今回は、日本列島から出て、中国市場で実際に販売されている連続インク供給システムに対して、純正インクカートリッジとの印刷品質比較試験を簡単に紹介したい。
中国市場において、外部タンクからインクを自動的にインクカートリッジ内に供給する製品が販売されている。この製品を使用すれば、外部タンクにインクを補充し続けるだけで、インクカートリッジを交換することなく連続使用することができ、インクカートリッジを購入するよりコストパフォーマンスに優れているという。日本でも連続インク供給システムが存在しているが、前述したように今回のインクの話は日本列島以外のものを紹介したい。ちなみに、連続インク供給システムはCISSという略で書かれることもある。英語でContinuous Ink Supply Systemという。
そこで、中国市場で実際に販売されている連続インク供給システムを3ブランド(一応、怒られないようにここではメーカーA、メーカーB、メーカーCとする)と、国内純正インクカートリッジ1ブランドを使用して、写真画像と文書の印刷を繰り返し行う印刷品質比較試験を実施し、連続インク供給システムを使用した印刷物が、純正インクカートリッジを使用した印刷物と同等の信頼性を確保しているかどうか確認を行った。
いろいろな面で比較を行ったが、コンシューマに一番わかりやすい画像の結果のみを紹介する。
長期連続使用を想定した場合、初期印刷時と比較して色味が変化する可能性がある。
長期連続印刷を行った場合、異常がないかを確認するために、各ブランドのインクを使って、連続で1000枚の印刷を行った。
メーカーA、メーカーB、メーカーCの連続インク供給システムを使用して、初期印刷時の印刷物と1000枚印刷後の印刷物を目視にて比較したところ、1000枚印刷後の印刷物に色味の変化が発生していることが確認できた。この色味の変化の度合いは、各者で違うものの、色味の変化は目視ではっきりと確認できる。純正インクを使用して印刷した場合、1000枚印刷後も色味の変化は見られなかった。
下記の画像をご確認ください。

また、連続印刷を行っている途中、インクカートリッジ内へインクが充填されているにも関わらず、連続インク供給システムから突然MagentaインクやCyanインクが吐出されなくなる現象が発生した。この問題が発生した場合、プリンタヘッドに取り付けられているインクカートリッジ部を取り外し、水頭差を利用して外部タンク側からインクカートリッジ側にインクを移動させてから1日以上放置しないと回復することが出来なかった。この問題は、メーカーAとメーカーCで発生し、純正インクカートリッジとメーカーBではこの問題は発生しなかった。下記の画像をご確認ください。
確かに、連続インク供給システムは大量印刷のヘビーユーザーにはよく進められている。ただし、ブランドによって、今回紹介したケースのように、初期印刷の画像と何枚目の画像に明らかに品質が落ちたりすることもありえる。今回は中国の連続インク供給システムで確認したが、他の国や日本の場合はどうなるか、みてみたい。
今年特に、雑誌およびウェブの記事の多くを見ると、ヒット商品を連発してIT業界のトップ企業となったアップルとグーグルのAndroid(アンドロイド)を比較している。Androidの登場で「アップル支配が閉幕する」ではないかとみている方が多いようだ。
過去 マイクロソフトが、PC市場で圧倒的な強さを見せていた時のように、多くの記事はマイクロソフトのライバル探し(アップル、グーグル等)に走ったと同じく、アップルがマイクロソフトを抜いて、世界一のIT企業の座を奪った突端、アップルのライバル探しおよび弱点等の記事が増えてきた。
その中でスマートフォンシェアを独走しているiPhoneに対し、AndroidとiPhone,アップルとグーグルを比較したがる記事が多くなってきた。しかし、それは、私には無理なネタ作りにもみえる。そもそもiPhoneやiPadは完全製品(ハードとソフト)で、Androidはソフトウエアなのだから。
iPhoneとAndroidを比べることは、Androidとパナソニックやシャープ製の携帯端末を比較する、と同じではないだろうか?アップルはパナソニック等と同じように携帯端末メーカーですが、iPhoneという携帯電話を開発すると同時に、iTunes(アイチューンズ)という世界も提供した。その世界を作ることによって、他の自社製品(iPod等)とのうまい連携で、累計で7000万台以上のiPhone機種を販売できた。
Android端末がiPhoneを逆転することがアップル支配の終わりのように説明されているが、多くの携帯電話メーカーがAndroidを採用すれば、iPhoneを生産しているのは1社だけなので、無論Android端末の方が多くなる。市場統計を冷静にみれば、スマートフォンのOSにおいて、日本で一番シェアが大きなのはiPhoneに搭載されているiOSではなく、マイクロソフトのWindows Mobileが依然一番大きなシェアを持っている(2010年時点)。 しかし世間では、Windows MobileとAndroidを比較しても、面白いネタではないので、iPhoneとAndroidという比較となっている。この比較に反論が無い所をみると、それに対し、大多数は違和感がないにも思える。
アップルは外部にiOSを提供していないので、多くのメーカーがAndroidを使えば、Android対応端末が世の中に溢れる。Android機器の普及により、一番打撃を受けるのはアップルよりもマイクロソフトのWindows Mobileではないだろうか?無償で提供されるAndroidと違って、Windows Mobileを利用するのに機器メーカーはライセンス等を支払う必要がある。Androidを利用する機器が増えれば、その分だけWindows Mobileのシェアが減ることとなる。iOSはiPhoneだけのOSであるため、他のメーカーがWindows MobileからAndroidへの移行は、アップルにとって直ぐに影響を受けるとは思えない。
Androidは無料ソフトとは言え、Androidを利用する携帯端末メーカーはグーグルに大きく依存する。グーグルの都合でAndroid提供中止又は有料に転換等が起これば、機器メーカーにとってAndroid採用はリスクを伴うものだ。iPhoneは、すべてアップルが開発した製品であるため、ハードとソフトの互換性がスムーズで、配信されるアプリケーション等、すべてが1社によって徹底して管理されている。GoogleはAndroid向けアプリケーション等の審査がアップル程厳しくないため、今後Android機器同士や対応アプリケーションの互換性問題はありえる。
Androidの無償提供は間違いなく、イノベーションの活発化を生むだろう。また、メーカーにとっても、アプリケーション開発者にとっても、多くのビジネスチャンスも出てくる。今後出てくるAndroid対応端末は大きな楽しみになるはずだ。ただし、電話機であるiPhoneとソフトであるAndroidの比較は、市場での本当の変化からそれるように、私には見える。
O.J.D
最近は機器に搭載されている技術の多様化のため、多くの技術団体が相互の提携を通じて新しい技術の誕生を目指しています。例えば無線LAN業界団体のWi-Fi Alliance(アライアンス)は家庭への電力線通信を推進するHomePlug Powerline Allianceと提携し、Smart Grid(スマートグリッド)相互接続性の標準化の実現を目指しています。
DisplayPort規格を定めるVESA(Video Electronics Standards Alliance)は、60GHz帯の無線技術を推進する業界団体WiGig(Wireless Gigabit)Allianceと共同で、Wireless DisplayPort(無線DisplayPort)の実現に向けて、作業を行っています。
できれば、ケーブルや線等をなくし無線で機器を接続したいという希望を持っている方は多いと思います。このワイヤレスDisplayPortが現実となれば、無線でPC、モバイル端末、モニター、プロジェクターやテレビ等を接続可能となり、接続方法の選択も増えます。WiGigの60GHz技術は帯域幅が広く、DisplayPort v1.2もサポートしています。これにより標準のDisplayPortケーブルと同品質の高画質が可能となります。現在、WiGigとVESAが認証プログラムの策定について協力しています。
WiGigアライアンスはA/VおよびI/O向けprotocol adaptation layer(PAL)仕様1.0の策定を完了し、2011年前半に発行する予定です。その中で、WiGig A/V PAL(WiGig Display Extension)はオーディオビジュアルデータの無線伝送に対応し、WiGig I/O PALs(WiGig Bus Extension とWiGig Serial Extension)はコンピューターにおいて、60GHz周波数帯域による高性能ワイヤレス実装を定義しています。これらの仕様により、機器間のmulti-gigabit(マルチギガビット)ワイヤレス接続が実現可能です。
Wireless DisplayPort技術により、新しい種類の無線製品の誕生が見えてきます。多くのインターフェースの認証試験を行っている当社としてもWireless DisplayPort認証プログラムに深い興味を持って取り組んでいます。
O.J.D
今回はWi-Fi Directについてご紹介したいと思います。Wi-Fi Directは技術の名称と思われがちですが、Wi-Fi Directは技術の名前ではなく、認証のマークおよび認証プログラム名です。Wi-Fi Direct認定製品が利用する技術はWi-Fi Peer-to-Peerです。
ではWi-Fi対応製品を使えば、どのようなことができるのでしょうか?Wi-Fi Direct製品の場合は、従来のようなネットワーク(アクセス・ポイントやホットスポット)を利用しなくても、機器同士のピアツーピア接続が可能となります。通信データは最新のWPA2® セキュリティーおよびWi-Fi Protected Setup™ で保護されています。
Wi-Fi Directの環境があれば、パソコン、プリンタ、スピーカー、カメラ等、一瞬にして接続できます。ネットワーク環境に接続できるのは許可された機器のみです。
例えば、ノートPCがGroup Owner(ネットワーク環境の所有者)で、他の機器はそのノートPCに接続許可を得ないといけません。すべてのデバイスはそのGroup Ownerを通じて、お互いに接続できます。Wi-Fi Direct機器はPush-buttonモードを利用しています。
下記のような操作が考えられます。
1-カメラのpush-buttonを押す。
2-Group Ownerの方に(ノートPCの画面)「カメラが接続許可を要求しています」のようなメッセージが表示されます。Group Ownerが接続を許可すると、セキュリティーが保護された接続が行われます。
上記のように、Wi-Fi Direct製品を使えば世の中のWi-Fi環境がもっと増えて、インターネット接続できる場所も増えます。
では、ある製品がWi-Fi Direct対応になるには何をすればよいでしょうか?
無線LAN業界団体のWi-Fi AllianceはWi-Fi Direct認証を定めました。製品がWi-Fi Direct認証試験に合格すれば、Wi-Fi Direct製品と認定されます。
Wi-Fi Direct認証試験(Wi-Fi Direct Certification)は定められたテスト手順に基づいてWi-Fi Direct対応端末の接続性を確認する認証試験です。
Wi-Fi Directの認証を受ける製品は前提条件として下記の試験に合格する必要があります。
- CERTIFIED™ n
- WPA2
- WMM
- WPS (or WPS2.0)
※WPS 2.0 は2010年12月から開始される予定です。
この認証試験はWi-Fi Allianceが公認した試験機関で行わなければなりません。例えばアリオンもその一つの認定機関です。
O.J.D
11月にPCI Express(PCIe)3.0の標準仕様が発表される予定です。これは従来の5GT/s(500Mbps程度)よりもさらに早い接続スピードの製品の誕生を意味します。PCIe3.0対応コンシューマ製品は来年後半でも登場する見込みです。多くの技術標準化に取り組んでいる当社としては、標準仕様の策定が完了し、PCIe3.0の適合試験の仕様書に少しでも早く着手していただきたいですね。
PCI Express 3.0仕様は8 GT/Sのデータ転送速度に上げることでPCIe 2.0の5GT/Sより早い処理が可能です。また、PCIe3.0は128/130B符号化方式(encode scheme)に移行することで、従来の8B/10Bより効率を改善することにより、信号処理の最適化を実現可能となります。
その他に追加された新しい特徴として、信号品位(signal integrity)を持続できるDynamic Feedback Equalization(DFE)を挙げられます。
この仕様更新により、さらに早いPCIeスイッチ、40Gビットのイーサネットチップ、ハイエンドグラフィックカードおよびSSD市場の急成長を支えると思われます。またPCIe3.0は前世代のPCIe 1および同2.0との後方互換性も保っています。
下記のチャートは新しい規格と前世代のPCIeスペックを比較したものです。
Architecture
Raw Bit Rate
Interconnect
BandwidthBandwidth per
Lane per DirectionPCIe 1.X
2.5 GTps
2 Gbps
" 250 Mbps PCIe 2.X
5 GTps
4 Gbps
" 500 Mbps PCIe 3.0
8 GTps
8 Gbps
" 1 Gbps
PCI技術の標準化団体であるPCI-SIGはPCIe3.0対応製品の検証向け仕様を来年2011年後半に完了する予定です。その適合試験仕様ができ挙げれば、当社も日本のメーカーにPCIe3.0の試験を提供する予定です。 新しい情報が入り次第、またお知らせいたします。 O.J.D
今回は標準化団体であるDLNA Japan Task Forceの一員として、お話させていただきます。DLNA(デジタル リビング ネットワーク アライアンス)は家庭の内外でパーソナルコンピュータ、デジタル家電機器、モバイル機器をつなぐ相互運用可能なネットワーク、というビジョンを実現するための団体です。DLNA対応の製品を購入した場合、下記のようなロゴが入っており、認定製品の場合は「certified」と記載されています。DLNA対応の携帯電話をお持ちであれば、それでテレビの電源を落としたり、撮った写真を、ファイルを移動することなくテレビで表示する等の面白いことが可能となります。
DLNAロゴはDigital Living Network Allianceの登録商標です。
さて、本題に入りましょう。今年もDLNAは、2010年10月5日から幕張メッセで開催されるCEATEC JAPAN 2010に出展いたします。 昨年の出展ではテレビ等の家電を中心にDLNAの魅力を紹介しましたが、今年はそれに加えて、DLNA技術を使った多くのモバイル機器を紹介したいと思います。
今年の出展のテーマは”Feel & Experience”、つまり「実感と体験」です。DLNAブースに来場していただく皆様のために特別なデモステージを用意し、DLNA製品を自ら操作していただくことでご体験いただけます。奮ってDLNAブースにお立ちおりください。 今回のDLNA出展者はソニーの他、ACCESS、アルファシステムズ、デジオン、Allegro Software等です。
DLNA認定製品はこの一年だけでかなり増えました。昨年は「世界各国の6000を超える製品がDLNA認定を取得」と報告いたしましたが、今年はなんと8,000製品を超えました。これからも増加の一途をたどると思います。当社アリオンはDLNA認証試験を行う検証機関としてはうれしい限りです。
ブース展示
出展期間: 2010年10月5日(火) から10月9日(土)
出展会場: 幕張メッセ ホーム&パーソナルゾーン ホール1(1A04)
当社アリオンも協賛企業として参加する予定です。アリオンはDLNAが公認したDLNA試験機関です。
Keynote Speech (セミナー)
CEATEC開催中の10月8日にDLNA技術に関するセミナーが行われる予定です。現状のDLNAの紹介と共に、最新のDLNA対応製品およびDLNA対応を進めるサービスについてご紹介いたします。皆様、奮ってご出席ください。11:00~12:00 幕張メッセ国際会議場 コンベンションホールB お申込み
PS: 私の方で 3枚の特別聴講票を持っていますので、ご興味のある方はご連絡ください。
DLNAについて DLNA(デジタル リビング ネットワーク アライアンス)は家庭の内外でパーソナルコンピュータ、デジタル家電機器、モバイル機器をつなぐ相互運用可能なネットワーク、というビジョンを実現するための団体です。このビジョンの実現によりこれらの機器の間でデジタルメディアやコンテンツサービスの共有がシームレスになります。2003 年の設立以来、このグループはオープンな業界標準に基づいた相互運用のプラットフォームを確立し、維持してきました。これにより無線や有線のネットワークでのコンテンツの共有が出来るようになりました。上述のビジョンを実現するために、世界中の様々な業界に属する200社以上がDLNA に加盟し、共同で活動しています。DLNA の詳細については www2.dlna.org を参照してください。
SD Cardをご存知でしょうか? SD Cardは、Panasonic, 東芝, SanDiskの3社が開発したメモリカードで、2010年現在 市場で最も普及したメモリカードです。
デジタルカメラや携帯電話、PCやモバイル機器、家電など、さまざまな分野で使用されています。
このように、広く普及した一方で、意外かもしれませんが、SDカードではロゴ使用の為の認証試験が存在しません。 ライセンスを受けた会社は、自己責任でVerification Testを行い、SD Cardに関連した様々な仕様書に適合していることに自信があればロゴをつけて出荷することが出来ます。 但し、一般的な第三者ロゴ試験(USBやHDMIなど)のように、同じ水準の試験が行われるのではなく試験のレベルは会社ごとに随分と異なっています。
それでは、市場ではあまり問題がないのでしょうか? 当社が市場にある製品を調査した所、90%以上のホストやカードでは基本機能での問題はありませんでした。 但し、SDカードに関連した仕様に対して厳密な確認をした所、30%以上のホストやカードに問題御があることが見つかりました。 具体的には、カードでは 外形寸法や反りなど、ホストでは電源供給能力や信号品質などです。これらの問題は、実際にはユーザには見えにくいものなので、なかなか認識はされません。メモリカードでは、ホストとの組み合わせで問題が発生しますので、カードの外形が仕様通りでなくてもホストコネクタに余裕があればスムーズに抜き挿しが出来ますし、ホストの電源供給能力が足りなくても 殆どのカードは最大電流を必要としませんし、信号波形が多少 不適切でも設計余裕のなかで正常に動作することが出来ます。ですから、従来は仕様にあっていない製品があっても、市場で問題はあまり目立ちませんでした。
SDカードでは2010年に、高速動作、大容量に対応したSDXC,SDHCの仕様:Ver.3.0を発表しました。 この仕様では、第一次世代のUHS-Iで104MB/Sを実現、容量は2T(テラ)Byteまで拡張され、EX-FATファイルシステムが採用されました。
従来の仕様では、カード側の設計に余裕があったので電気信号の問題は表面化しませんでしたが、高速の動作では信号品質が問題となり、カードに対して従来以上の電流供給能力が求められます。このような高速、大容量のシステムになってきた場合には、SDAが定めた仕様書やTest Specに基づいた様々な試験を効率的に行うことが必要になります。
従来のような仕様にあっていないカードやシステムでは、様々な動作上の問題発生が危惧されます。この為、SDAでは、Ver.3.0及び従来のVer.2.0に対してTest Specificationと、様々なテストツールを用意して、実施すべき試験項目を明確にして、これに沿った試験を強く求めることになりました。市場での問題が発見された場合には、関連するカードやホストは、SDAに対してVerification Reportを提出し、自社製品が仕様に適合していることを明示する義務があります。
当社 アリオンでは、SDAでの試験仕様の策定、テストツールの評価に参加し、適切なVerification Testを提供可能です。当社での試験は、SDAが定めるTest Specification及び、Test Toolを用いたもので、SDAが求めるVerification Reportに沿った内容になっています。簡単な互換性評価に比べて、非常に内容が濃く、不具合が起きた場合にも原因の切り分けや対策にも役に立つと思います。SD Card及びそれに対応したホストシステムを開発される会社には、ぜひお勧めしたい試験です。
記者:五反田猫
Google TV内蔵テレビは、多くの人々がAV機器の中で今年最も期待されている製品の一つではないでしょうか。そのGoogle TVがいよいよ現実のものへとなってきました。
今年の5月に開催された開発者のカンファレンス「Google I/O Convention」で初めてGoogle TVの機能が公開されました。その基本構成はPC、メディアプレーヤー、インターネット機能等を搭載した複合プラットフォームです。Google TVはプラットフォームであるため、テレビとしての機能を持つために多くのパートナーの協力を必要としています。Google TVを実現化するために、Google社の他、Sony社, Intel社, Logitech等の各社が協力し、開発しています。Google TVに準拠したハードウェアテレビと周辺機器はGoogle TVプラットフォーム(ガイドライン)に従って設計されるので、全体の融合がシームレスな接続性を保証することが重要で、ソフトウェア、ハードウェアの両面において、しっかりした相互接続性が提供されることで初めて快適なインターネットテレビが楽しめます。それができなければ、今まで失敗に終わった多くのインターネットテレビの試みと同様の失敗を重ねるかもしれません。
製品の詳細は未だ明らかになっておらず(SDK-Software Development Kit等)、秋まで出荷されないことはありますが、公開されたコンセプトからはテレビ業界に影響を及ぼすと想像できます。
まず、Google TVのコンセプトをみてみましょう。
Google TVはハードウェア、ソフトウェア、標準技術(仕様)およびコンテンツを基準とする複雑なプラットフォームです。 各仕組みの融合により最適なパフォーマンスを得られる一方、周辺機器の相互接続性は不可欠なものとなります。
Hardware
Software
Google TVはオペレーティングシステムとサーチエンジンの技術として、Googleが提供しているAndroidとChromeを採用しています。Google TVのOSの安定性、または、アプリケーションとの互換性をしっかり検証する必要があるでしょう。 また、今後はSDKの導入により多くのソフトウェアが追加されるため、アプリケーション周りの評価が成功の鍵となりそうです。
Technology Standards
Google TV対応のデバイスは有線および無線接続の代表的な標準規格(HDMI, Wi-Fi, Bluetooth, DLNA等)を利用している他、ウェブからの高解像度の映像および音楽の再生も可能です。Google TV対応のコンテンツは、いかなるコンテンツ(3Dグラフィック、MPEG4ストリーミングを含む)においても、Googleが提供するガイドラインの要件を満たしていなければなりません。
Content Resources
最後にGoogle TV対応の映像のストリーミング、コンテンツのダウンロード、映像のデコードおよび再生は、期待されるレベルに到達していなければ、PCの環境と同等の再生は不可能です。今後、映像コンテンツを提供しているHuluやYouTube等は、放送の品質を保つための検証手順を作成しなければなりません。
革新的な製品でも品質が伴わなければただの夢で終わります。多くの人にとってGoogle TV は Web とテレビの融合を目指した技術として、新しい時代の第一歩を意味しています。Google TVは現在存在している最新技術を用いられていることで、従来のテレビと比べ、革命をもたらすでしょう。全ての機能がシームレスに動作できて、初めてGoogle TVが革新的な製品と言えるのではないでしょうか。
残念ながら、Google TV内蔵機器における日本での発売は未定ですが、今秋に米国で発売される予定のソニー製Google TVを楽しみにしています。
O.J.D
世界中から企業が中国に進出しています。日本企業も益々中国に合弁会社等を作り、中国本土にあるビジネスチャンスを掴もうとしています。その動きはあらゆる分野で起こっています。まさにどのビジネスも中国で新たなマーケットを見つけようとしているのです。
私が関わっている製品開発検証の分野も例外ではありません。当社アリオンは上海に続き、今週から中国の深圳(シンセン)市で試験ラボを開始することを発表しました。深圳(シンセン)市は中国本土の大都市の中で所得が高いという特徴も持ち、IT産業やサービス業は急速発展しています。
今回新設されたアリオン深圳(シンセン)ラボは、中国本土で益々活発になっている製品開発および品質確認試験の需要に応えるためです。HDMI試験、USB試験を始め、中国市場での重要性が高くなりつつある家電製品や車載製品等に対する信号試験、フィールド試験等のサービスを提供する予定です。
検証業界も中国進出をせざるを得ない理由もあります。それは最近よく耳にする日本の産業空洞化にも関係することです。日本企業は、低コストのため、次々現地生産という戦略を取っています。多くの海外向けの製品は中国で生産されています。全世界でHDMIを採用している企業の20%以上を中国企業が占めていると言われています。ある調査データによれば、中国市場では2009年に出荷されたすべてのデジタル・テレビに,HDMIが搭載されたという経緯もあり、当社は深圳ラボでは特にHDMI試験に力を入れる予定です。
最近では逆輸入(海外で生産し、日本に輸入)ということまで起きています。その中で製品の品質を検証する企業もその製品が生産されている国に進出する必要があります。
以前日本の自動車メーカーがアメリカでの現地生産を始めた時に日本の部品メーカーも次々アメリカに進出し、まず日本の自動車メーカーに部品を提供していました。製品検証業界も同じような流れでメーカーの跡をたどる必要があるのです。
ブラジルのテレビ市場を調べると面白いことをわかります。DisplaySearchが行った調査によると、ブラジルのコンシューマ市場はFIFA World Cupと連動した動きをみせています。コンシューマ製品の需要(とくにテレビ)は4年毎に増加します。2007年からブラジル政府はブラジルの首都ブラジリアおよび16の主な都市にデジタルテレビシステムを導入することを決めました。アナログからデジタルへの完全移行は2016年に終了すると予定されています。ご存知の通り、2014年のFIFA World Cupと2016年の夏オリンピックはブラジルで開催されることから、ブラジル政府はテレビ需要の増加を予想して、2012年までにブラジルで販売されるすべてのテレビにデジタルチューナの設置を義務付ける法案を現在検討されています。この法案により、デジタルテレビが普及し、ブラジルが南米の重要なテレビ市場になるでしょう。
ブラジルのテレビ市場の普及は日本を含むアジアのテレビメーカーにとって、大きなビジネスチャンスになるでしょう。ただし、ブラジルなどの南米向けのテレビを開発するにあたって、信号等の確認が必要です。つまり問題なく、ブラジルのテレビ局が発信している電波信号に対応(正確に画像が映るか等)できるかという確認が欠かせません。いわゆるフィールドテストです。しかし、アジアからブラジルまでの長距離や不慣れの都市、文化、言葉などの困難に高いコストに加算され、アジアのエンジニアにとって大変な出張です。
以前にもこのブログでも紹介したように、これらの課題を解決するにはテレビRF信号のキャプチャーは有効な方法です。当社ではブラジルのターゲットの都市に行って、テレビRF信号を記録しています。確かにでは現地の各都市に回って、記録しないといけないという大変な作業はありますが、一度そうすれば、後は日本に戻って、社内でブラジル各地のテレビ信号確認を行えます。そのようにしてアリオンでは、アジアのメーカーにブラジルを含め、世界各地のテレビRF信号確認試験を提供しています。丁度最近、ブラジルからISDB-TやPAL-M等のテレビRF信号を取ってきたばかりです。このようにして、ブラジルなど南米向けのテレビを開発しているメーカーは出張せず、現地テレビ放送式の受信確認ができます。
韓国製、中国製などのテレビに価格面でシェアを奪われた日本のテレビメーカーにとって、ブラジルおよび南米市場でのシェア獲得は重要です。そのためにも上記などの工夫によって開発コストの削減から対策を取るべきと思います。いい商品を安く提供することはこのご時世の消費者が求めることではないでしょうか。






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