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【61.2%】 雑誌は付録で買う時代、を作っているのは誰か

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 最近の雑誌は付録ばやりで、書店の店頭で並ぶ人気雑誌には魅力的な付録が多く付いていますね。これは昨年辺りからのトレンドで、特に女性ファッション誌にはその傾向が強く見られるようです。
 
 付録はあくまで付録、といった見方は過去の話のようで、最近ではブランドとタイアップしたオリジナル付録が多く見られ、店頭では買えない付録を目当てに買う人も多いと言われています。実際、オークションサイトでは、その雑誌が店頭で次号に切り替わる頃から、未開封付録が数多く出品され、人気アイテムのひとつとなっていますね。
 
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 アイシェアが夏前に行った「雑誌の付録に関する意識調査」を紹介しておきましょう。

  • 雑誌を買う人に「付録が目当てで雑誌を買ったことがあるか」尋ねたところ、【61.2%】が「ある」と回答。女性では67.3%と3人に2人が付録目当てで雑誌を購入した経験があった。年代別で見ると、30代では7割を超え、5割台の20代、40代と大きな差があった。付録が雑誌購入の決め手になることも少なくないようだ。
  • 付録付き雑誌の購入経験者に、どんな付録を目当てに買ったかを複数回答方式で聞くと、全体で最も多かったのは「CD-ROM」で36.9%。男性では 40.8%、30代では43.2%にのぼった。2位は女性で31.5%と3割を超えた「バッグ・ポーチ」で全体の17.0%。以下「筆記用具」「アクセサリー・ヘアアクセサリー」「靴下・下着」が1割未満で続いた。
  • ちなみに雑誌を購入しない人に、購入しない理由をひとつ答えてもらったところ、「読みたい雑誌がないから」36.8%、「ネットで十分だから」 32.4%、「お金がかかるから」16.2%、「かさばるから」11.8%という結果となった。30代では「ネットで十分だから」が38.2%でトップだった。

  ※アイシェア 2009/06/11 雑誌の付録に関する意識調査
 
 少し俯瞰して捉えてみると、
雑誌を購入する目的というのが、情報源という価値だけで購入する時代ではなくなったということでしょう。それこそ情報ならWebで十分。そこを上回る価値を提供するひとつの手段として、付録が注目されているという理解をしています。
 
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 これは少し穿った見方かもしれませんが、私は今の付録ブームのベースを、それを作っている編集者たちの原体験に求めることができるのではと思っています。今の
雑誌を送り出している編集長の中心は、アラフォー世代。その子ども時代には、スナック菓子のカードに代表される付録(おまけ)が全盛で、そのおまけ目当てに菓子を買っていた時代が思い起こされます。雑誌においても、古くは幼稚園・小学●年生(小学館)といった雑誌についてくる紙製の組み立て付録、「科学」と「学習」(学研)などのお勉強系でも付録メインといったものが数多くありました。
 
 この流れは女性コミック誌に受け継がれ、厳密には付録ではありませんが、「応募者全員プレゼント」として、購入者だけに魅力的な小物アイテムが提供されるような仕掛けが生み出され、これは今に受け継がれています。
 
 雑誌がなかなか売れない時代。情報源としてのポジションがWebに奪われつつある中で、こうした付録の価値を知っている世代が、今の雑誌付録ブームを生み出しているような気がするのですが、いかがでしょうか。。。

Comment(2)

コメント

中川

全然違います。
そんな「原体験」なんてもんじゃありません。
宝島の編集者に今聞きました。
「雑誌を売りたいから」です。
それだけです。

あと、メンズノンノがポールスミスと組んで付録をつけたり、今月号のBAILAがパールのネックレスをつけている点、「原体験」のような甘いものではありません。

この前私の実名挙げて散々否定しましたよね。
何か意見を述べるのであれば、根拠をちゃんとつけて意見を述べてください。

中川様
 
文面から中川淳一郎様と察し、編集のプロである貴殿からコメント頂けたことを、まずもって感謝申し上げます。
先般は佐々木氏のブログ記事内にて、私がごく一面的な判断から中川様の意見を冒涜してしまったことにより、甚だ不快な思いをさせてしまったこと、この場でも改めてお詫び致します。

さて今回、雑誌の付録にまつわる現状を具体的に紹介していただき、また編集現場の裏付けも取っていただき、本当にありがたい限りです。
 
雑誌がなぜ付録を付けるのか、といえば、それは中川様が示して頂いた通り、「雑誌を売りたい」ためであると、私も理解しているつもりです。
売るための方策のひとつとして、付録という手段を選択したということですよね。
今の編集者が、幼少時代の原体験を振り返り、ノスタルジーに浸って付録を提供しているなどとは、さすがに私も考えてはおりません。
言われるまでもなく、ビジネスはそんな甘いもんじゃない。
 
今回の記事では、売るための作戦を練る中で、付録というアイデアを思いつくに至ったどこかに、過去の原体験があったのではないかという、私の「推察」を紹介しました。
当然、付録実現までの厳しいプロセス、現編集者たちの必死の努力を否定するものでもなにもありません。
記事には書きませんでしたが、中川様の言葉をお借りするまでもなく、付録を単なるおまけにならないように、高い付加価値を提供すべく、アイテムを考え、ブランドに交渉し、記事との連動を仕込みつつ、限られた予算の中で読者を驚かせるような付録を生み出そうと、心血を注いでいるであろうことも、私なりに理解しているつもりです。が、そのように書かなかったことは、言葉足らずでした。
 
今の編集現場に精通されている中川様からみれば、本記事は稚拙で、表面的で、誤解を与えるものだと思われたかもしれません。
そこはひとえに私の甘さと、真摯に受け止めたいと存じます。
 
中川様からご指摘をいただいたことで、リーダーにも正しく理解していただける方向になったと思います。
これを機に、また拙ブログにもお出かけいただき、忌憚なきご意見を頂戴できれば嬉しく存じます。
ありがとうございました。

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