中村昭典の、気ままな数値解析:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 中村昭典の、気ままな数値解析

○人、○%、○億円…メディアにあふれる「数値」から、世の中のことをちょっと考えてみましょう

 我が家には今、MacBook1台とiPod nano2台、計3台のアップル製品があります。先日、ちょっとした疑問から、コールセンターに電話した時のこと。

「お客様がお使いのMacBookは、購入後【90日】が経過しており、無料電話サポート期間が修了しておりまして…」

 こう言われて、アップル製品の無料電話サポートが【90日】しかなかったことを思いだしました。いやぁ、ちょっとカッコ悪かったです。電話を切ってから、Webで検索したら、同じような疑問を持った人がいたようで、その対応Tipsが書かれており、ことなきを得ました。Macファンは本当に濃い方が多くて、たいていのことはWebのどこかに答えなりヒントなりが書かれているような気がします。

 ::: ::: :::

 で、アップルのサポートの話に戻りますが、実はサポートダイヤルに電話したとき、ユーザー登録状況を確認したのですが、我が家のアップル製品3台の内、iPod1台が未登録であると告げられました。サポートの方によると、MacBookとiPod1台は前回電話した時に登録されたとのこと。自分としては、登録した記憶すらないのですが。ともかく、未登録の1台のユーザー登録をしておこうと思い、公式Webページを開いたのですが、これがまた判りにくい。何とか探し出してアップルIDを入れて、自分のページを開いたところ、すでに登録済みと言われたMacBookとiPod1台の登録情報が、どこにも出てきません。これはおかしいと思い、再度アップルのサポートダイヤルへ。すると、今度はこう告げられました。

「お電話で承ったユーザー登録と、Web上のユーザー登録情報は、別々の部署で管理しておりまして、連動しておりません。必要であれば、Web上でも3製品のご登録をお願い致します」

 ん? よく理解できません。もちろん言っていることは判りますよ。でも、なぜ1つの製品登録情報を、別々の部署で2種類管理する必要があるのか。アップルジャパンとしての理由はあるのでしょうが、ユーザーには意味がないのではと思います。日本を、世界を代表するIT企業であるアップルから、「別々の部署で…」という説明を受けるとは思いもよらず、ちょっと驚いてしまいました。これって、少し前によく言われた、いわゆる大企業病の典型的な症状ではないかと。

 ::: ::: :::

 アップルに限らず、似たり寄ったりの話はどこでもある、のかもしれません。以前、ソニーのサポートに電話したとき、用件毎に「その件は今から申し上げる電話に再度お掛け直しください」って言われて、挙げ句にまた別の部署に回されて、、、みたいな経験をしたことを思い出しました。メーカーの論理とユーザーの論理を100%整合性をとるのは非常に難しい話だと思います。一口にサポートと言っても、ユーザーからの要望は多種多様、完全に対応するのは無理な話かもしれません。でも、サポート担当者の能力や対応の仕方といった属人的な話ではなく、組織や仕組みに問題がある場合は、早めに解決しないと被害が大きくなりがちです。

 たかがユーザー登録の話で、ここまで大風呂敷広げなくてもいいとは思いながらも、逆に、たかがユーザー登録の話で、多くの熱狂的アップル・ファンをがっかりさせてしまわなきゃいいけど…な~んて思いました。余計なお世話、ですかね。。。

中村昭典

Special

- PR -
コメント
ooki 2009/02/13 10:33

「企業の方針」と「コンタクトセンターの運用上の都合」が、かなりごちゃ混ぜになっている気がしますよね。
顧客視点はどこにあるのやら。仰るとおりAppleに限った話ではないですが、考え直すべきポイントですよね。

中村昭典 2009/02/13 21:38

大木さん、コメントありがとうございます。
この種の課題というのは、運営当事者には一番見えにくいものです。
顧客の立場から見ることさえできれば、多くの課題は解決の糸口が見つかると思いますね。
まぁ、言うは易し、ってことでしょうけど。

むらむら 2009/02/14 02:27

先日マウスの初期不良を伝えて交換の運びとなりました。10日ほどかかるとのこと。が、3日目に届きビックリ!!
ただ宛先の名前が私ではありません(マンション名も間違ってたし..)。携帯電話の番号と注文受付番号で宅配屋さんと相互に確認して受けとって、MobileMeの登録情報を再度チェックし問題ないことを確認してからAppleに変だったよ〜電話をかけたのですが、受け付けた中年男性の方がアタフタしてしまい、あげく「パソコンがフリーズしてしまって.....ちゃんと訂正しておきます、済みません、済みません、済みません、、。」と平身低頭な対応でした。
Appleのこの手の不手際は何度か遭遇していて一抹の不安はあるのですが、幸いなことに交換品が届くのだけは異様に早く、結果的に好印象を持っています。(笑)

中村昭典 2009/02/15 00:20

むらむらさん、コメントありがとうございます。
 
クレーム処理の鉄則は、一にも二にも、迅速な対応です。
むらむらさんのケースは、まさに「ナイスリカバリー!」って感じですね。
スピードも大事なサポート力だと思います。

ミストラル 2009/02/15 10:09

顧客情報は企業で最も重要な財産の1つであるはずですが、今どきその一元管理ができていないというのは、かなり遅れた中小企業並みですね。社内事情がどうあれ、言語道断と言っていいと思います。担当者レベルではすぐに解決できない問題に違いありませんが、「あなたはそれでいいと思っているのですか」ぐらいの突っ込みを入れてあげた方がよかったのではないでしょうか。人はほとんど入れ替わっていても、このあたりの体質は昔のままのようです。

中村昭典 2009/02/15 14:46

ミストラルさん、コメント感謝です。
 
つい大風呂敷を広げたくなってしまった私の気持ちを代弁するようなコメントをいただき、
ちょっと恐縮してしまいました。
わたしは今回のエントリーを、アップルに対してのエールのつもりで書きました。
わたしもアップル製品が好きだから、
だからなおさら、サポートもスマートに、オシャレ~に決めてほしいと思っております、はい。

AC 2009/02/17 22:58

関係者です。
どこまで正確かは保証できませんが私の知るかぎりでアップルの事情をご説明します。

ご指摘の問題は、サポートを複数の会社に外注しているのが原因のひとつかと思われます。

アップルのサポート部隊は私が把握しているだけで以下に分かれています。

・トランスコスモス、TMJ、IBM
コールセンター業務(電話)
京都、沖縄、シドニー、ブリスベン、オースティン

・日本NCR
ピックアップ&デリバリー修理センター(伊勢原)

・カスタマーリレーション(アップルジャパン・西新宿)
コールセンター対応などがうまくいかず大きな苦情に発展、あるいはお客様の安全に関わる問題が発生した場合?

・リテール(アップルジャパンの一部門ではなくApple, Inc直轄・銀座)
アップルストア

まず、アップルのCRMシステムはPeopleSoftです。これは基本的に全世界でデータベースを共有しています。ただし操作者の所属や権限によって見え方が違います。

これが問題です。

「なぜ1つの製品登録情報を、別々の部署で2種類管理する必要があるのか。」

データベースでは、製品情報(製品名、シリアル番号、ご購入日など)とお客様の個人情報を別に扱うことができます。

新しく購入された製品をwebなどで登録する場合、Apple IDをお持ちであればそれがPeopleSoft上のお客様情報と一対一で対照されていますので、既存のお客様情報レコードに製品情報が上書き(追加)されます。
しかしApple IDを忘れてしまったりして入力しないときは、コンピュータならではの融通の利かなさで、お客様情報の入力が一字一句ぴったり一致しないかぎり該当レコードなしと判断し、新たにレコード(お客様情報)を作成し、製品情報をそのレコードに紐付けます。

つまり、実際は一人のお客様に対して、アップルのデータベースでは複数のレコードが存在するということです。
これを統合する操作があるのですが、所属や権限によってできないこともあるかもしれませんし、あるいは単に担当者が知らないだけかもしれません。

また、電話では「別々の部署」とご説明しているようですが、実際は「別の会社」であり、組み合わせにもよりますが、相互に直接メッセージを送受信できない場合があります。

もうひとつ。
一般論として、コールセンターで最初に電話がつながる人は驚くほど低い権限しか持っていません。ろくに研修もしないまま、つまり発注元企業(今回の場合はアップル)の製品やサービスをほとんど知らず、わからないことがあったら誰にどうやって聞けばいいのかもわからないまま前線に放り出されることもよくある話です。

少々酔っております。散逸な長文になりました。

私も今はアップル関連の仕事をしておりますが、それ以前にいちユーザーであった期間の方がずっと長いため、サービスの内容になんだそりゃという違和感を覚えることは多々あります。

個人的には、このように具体的なご要望をネットに公開してくださるお客様はとてもありがたい存在です。
一般的にはお客様のご要望が具体的な提案である必要はありませんが、誤った情報や真実でない事実にもとづいた中傷に晒されることもありますので。

会社がどう思うかはわかりませんが!!

もちろん以上すべてアップルの公式情報ではありません。真偽についてはご自由にご判断ください。

かしこ。

中村昭典 2009/02/19 09:03

ACさん、貴重な情報ありがとうございます。
 
私が今回のエントリーで申し上げたかったことは、
アップルの内情がどうであれ、顧客目線での対応を期待したいということだけです。
アップルの組織体制を批判するつもりも、また権限委譲レベルに文句を言うつもりもありません。
営利企業が、独自の論理で組織体制を組み、企業の繁栄に邁進することは当然のことです。
ただ、すべては顧客あってのこと。
顧客が喜ぶ仕組みかどうかで、企業の繁栄は決まるはずです。
私がつたない経験談を披露したことが、何らかきっかけになって、
よりファンの期待に添う仕組みができあがることにつながれば、そんな嬉しいことはありません。
アップルという会社は本来、ファンに、個人に優しい会社だと思っていますから。

ふじくろ 2009/02/23 20:39

はじめまして、こんにちわ。
前記事も拝見させて頂きましたが、まったくおっしゃる通りだと感じました。
米では評価が高く、日本で評価が低いのは昔からだと思います。
これまでにApple製品を何度も購入しましたが、満足できるレベルのサポートを受けたことは一度もありません。
すべて自力解決している、といった些か困った状況です。

中村昭典 2009/02/24 00:21

ふじくろさん、体験談ありがとうございます。
アップル・ジャパンに何かしら問題があるんでしょうかね。
それとも日本人が求めるものが高すぎるのでしょうかね。
満足度はひとそれぞれですが、総じて日本の他メーカーに比して劣るという評価であれば、
アップルとしてもファンを減らすことになりかねませんから、
どこに原因があるのか、真摯に受け止めてもらわないといけませんね。


コメントを投稿する
メールアドレス(必須):
URL:
コメント:
トラックバック

http://app.blogs.itmedia.co.jp/t/trackback/77444/18519922

トラックバック・ポリシー


» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

中村昭典

中村昭典

元リクルート・就職情報誌編集長。現在は大学でキャリア支援領域の教育研究者。
「一人でも多くの人に、働く楽しさを伝える」をテーマに、いろいろ試行錯誤する日々です。
趣味は海山畑で食材を調達すること、カフェで一人ボーっとしながら人間観察すること

詳しいプロフィール

カレンダー
2012年5月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 富士通社長が語るICTベンダーとしての心得
富士通の山本正已社長が先週、同社のイベントでICT市場のトレンドやICTベンダーとしての心得などについて語った。その中から示唆に富む発言をピックアップしてみたい。(5/21)

news094.gif 求む、クックパッド男子
高身長も高学歴も高収入もいらない。私が男性に求めるのは「料理の腕」だけです。(5/18)

news094.gif 37歳の常識――我々は一生学び続ける
学び続けなければ衰退するのみだ。(5/18)

news094.gif Lyncが実現する“どこでもドア”
マイクロソフト社員は社用のPC持ち出しや私用PCの社内持ちこみ、外部からの社内ネットワークアクセスなどを行える。しかし、会社の収益を脅かすような重大な情報漏えい事故が起きたことはないという。(5/16)

news094.gif “コステロ”じゃないよ“コストロ”だよ
ビジネス・ブログメディア「ITmedia オルタナティブ・ブログ」では、約250人のブロガーがITにまつわる時事情報などを、日々発信している。連載最終回となる今回は、その中から「電子書籍」「Twitter」「3.11」を紹介しよう。(4/28)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。

Special

- PR -

サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ