過去を学んで未来へ生かす
歴史は繰り返すと言いますが、ファッションも流行もそうです。それは政治も経済も同じです。
歴史をなぜ学ぶのかという問いに、小学校の恩師が「過去を学んで未来へ生かす」と答えておられましたが、まさに、歴史は人類の経験が凝縮されていて、その後の出来事も学ぶことができます。過去はこうなっていたということが、事例としてわかるのが歴史です。
ところが「喉元過ぎれば熱さ忘れる」というのも人類の歴史そのものなのかもしれません。歴史は繰り返すとは、うまく言ったものですね。
「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」 これは、ドイツの、鉄の宰相と言われたビスマルクの言葉です。自分の失敗だけでなく、他人の失敗を参考にすることが 大事ということだそうです。確かに、時として、経験は邪魔になることがあります。経験値が高い人ほど、判断に迷うこともあります。それは慎重ということで 言いう変えることもできますが、改革に乗り出せないという表現もできます。物事には両側面があるということですね。
当然、立場によってものの考え方は異なります。多くの従業員を抱える経営者は、ものごとに慎重にならざるを得ないですし、 かといって、小さな会社は、イケイケどんどんで切り開くしか生きるすべはないという判断もあります。
歴史は、なにも、戦国時代にまでさかのぼらなくても、近代における経営者の言葉、著名人、思想家の言葉の中にも、大きなヒントは隠されていると思います。父母、祖父祖母の教えも重要ですね。
わたしは小学校の卒業式の時に、校長先生に言われた言葉を今でも覚えています。「克己」と言う言葉です。これは「私欲を克服して天理に復帰すること」だそうですが、かつての五千円札の肖像であった新渡戸稲造氏によれば「心の安らかさを保つ」と言う意味だそうです。
私は「己に克つ」の「かつ」と言う音を、勝手に「勝つ」と解釈し、自分自身に勝つことだと理解して、この言葉を大切にしてきました。誤解もまた真なりですかね・・・
過去を学んで未来へ生かす。だから歴史が大好きなんです。