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ソフトバンクのVodafone買収はバリューチェーン解体を目指す?

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日曜日の日経に、ヤフーの井上社長のインタビュー記事が載ってました。一部引用します。

ネットとはオープンなもので、サービスはどんな場所でもどんな端末でも使えるのが当たり前だ。ところが多くの携帯向けサービスは電話会社ごとに構築され、使える端末の種類も限られている。(中略)まずソフトバンクグループの携帯では、新機種のOS統一や情報サービスの開発環境の開示などを進めたい。パケット通信の定額料金制の対象範囲も各携帯電話会社の公式サイトだけでなく、ネット全般に広げるよう孫正義ソフトバンク社長に進言するつもりだ。

うーむ。要するにバリューチェーンの囲い込みのための買収ではなく、バリューチェーン解体・再構築のための買収ということですね。Yahoo!のサービスでVodafoneユーザーを囲い込むのではなく、Vodafone Live!をYahoo化して他のキャリア向けにも提供するということでしょう。ソフトウェア会社を買収して、その製品をオープンソース化してしまうようなものでしょうか。理屈としてはわかりますが、2兆円かけてそれをやってしまうというのはすごいとしか言いようがありません。

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