オルタナティブ・ブログ > 小本 恭の「IT広報室の雑記帳」 >

日々のニュースの中から、ネット広報の可能性を探る

コミュニケーションにおける「本気」の迫力

»

本気ではない発言に迫力も心に響くものもない。

本気になって初めて、相手(ステークホルダー)の心を動かすことができる。少なくとも私はそう思う。

自民党の細田幹事長も党役員人事問題で影が薄いなどと指摘されてようやく、「本気」になってきたということだろうか。朝日報道

 

当社などPR会社がサービスを提供しているメディアトレーニングというサービスも、「根っこ」が悪い経営者を、見かけだけよくして、「メディア受け」をよくしようというものではない。

「いい製品を作って生活者の暮らしを豊かにしよう」と本気で製品開発に取り組んでいる経営者、また、「見かけや言葉遣いが悪くて世間から誤解されている」経営者を救済して真の姿を伝えるというのが本来のPR活動の目的であると信じている。マイナスのバイアスをゼロに戻すだけであって、マイナスを隠してそのままにしておき、プラス面を強調するという活動ではない。そういう意味では弁護士の活動や意識に近いものだ。マイナスの理由を説明し、悪いところは改め、それで自らに理解を求める。これがPR活動の姿だ。

 

政治経済の場面でも以前に比べて、その立場のプレーヤーが本音をぶつける場面が増えてきたような気がする。それだけ「しがらみ」がなくなってきたということだと思うが、それだけに、相手の立場や環境に配慮し、発言には注意するべきだろう。

「ケンカはコミュニケーション」とよく言われる。ケンカをした相手ほど、わかりあえる。その最たるものが「戦争」である。「本気」、「本音」のぶつかり合いの極限だからだ。きたる衆院選でも、党や派閥を超えて、「日本を本気でどう考えるか」というというところでケンカし、議論を戦わせてほしい。

Comment(2)