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【DoHowブログ】コメントで意見をもらったら?

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コメントで賛成や反対の意見を受けた場合はどうしたらよいでしょうか。

まずは賛成意見の場合です。賛成意見の場合はそれを自エントリに追記したり、別エントリを立てて取り上げさせてもらうというやり方があります。きわどい独白が含まれるなどの場合はコメント者の了解を得ることも必要になると思われますが、ほとんどの場合はコメント内容を自分のブログの中で利用することが問題になることはないでしょう。

難しいのはやはり反対の意見を受けた場合です。以前私のブログで書いたエントリの構造「事実」「考察」「意見」の考え方に沿うと反対意見の対応もポイントをはずしづらいです。

種類 反対コメントの内容 自分からの抗弁
事実 反証となるデータを示される 提出されたデータの検証
新たなデータ(補強)の提示
考察 論理的な欠陥を指摘される より丁寧な論理展開
相手の論理的欠陥の指摘
意見 好き嫌いの世界 自分がそう思う理由
相手の意見を認める

コメントに自分のエントリへの反対意見が寄せられる場合というのはだいたいこの3パターンに分類できるでしょう。

事実に関するやりとり

自分がエントリに記載した事実やデータが間違っている、間違っていないというところでのやりとりについては、相手が反証となるデータを示します。その反証が自分の証拠より強かったらこれは良い勉強になったと思って勉強させてもらいましょう。またその反証もデータとして正しく、自分のデータも正しい場合はどちらが強いかを検証する必要があります。データの統計的正しさや新鮮さだけで優劣をつけるのは難しいでしょうから、そういった場合はこの次の「考察」のところに委ねる形になります。

それ以外のところで反証を示さずに「それは間違ってるよ」だけで反論された場合、いわゆる「脳内ソース」で意見をもらってしまったような場合はうまい対応の仕方をしりません。「それは知りませんでした!ちょっと興味がありますのでよければ出典を教えていただきたいです。」というような形での対応が基本形といったところでしょうか。

考察に関するやりとり

ある事実については自分もコメント者も正しいと認めていて、その上でその事実に基づいた自分の考察についてコメント者が「それは違うだろ」と言ってきている場合です。他人の論理の破綻は見ていて気持ちの良いものではないのでついついつっこみたくなります。よってこの反論はよく見かけます。文章を書くときは注意をしないと自分では理解しているつもりでも他人が読むとわりづらいということが起こり得ます。そういう場合は冷静に読み返して補足説明を行うことが有効でしょう。

私もコメントする側として何度か経験がありますが、明らかに大きな矛盾がある文章についてはコメントをしようという気持ちも湧きません。コメントで反論をしようとしている人は、その反論に対する返答に対してある種の期待感を持っています。言いっぱなしになりがちの「賛成」と異なり、反対意見にはその回答が期待されます。なので最初から「こりゃだめだ」という文章よりも、少し言葉が足りずに論理的飛躍が生まれてしまっているとか誤解を招きやすい表現がある文章のほうが反対意見をたくさんもらってしまいやすいように思います。

一方で多くのブログエンジンでは「コメントは一度きり」であることが多いです。何度も書き直しが可能なエントリと異なり、コメントの「修正機能」は珍しいです。となるとちょっとした修正を2個目のコメントに追加するのも気がひけるということで、コメントのほうが論理的な矛盾や誤字脱字が生まれやすいです。また、文字数も多くありません。ですのでぱっと見ではおかしな意見をもらった場合も適当にあしらわず、「○○ということでよろしいでしょうか。それならば」というような感じで対処することをおすすめします。セミナーなどで聴衆のQAタイムに質問者がマイクを渡されると緊張してしどろもどろになることがあります。そういった場合に場慣れしている方は必ず「という質問でよろしいですか?」と確認します。それと同様です。

また、自分のエントリのどこの部分、と言わずに「論理がおかしい」とだけ指摘されるとこちらも反応のしようがありません。そういう場合も困ってしまいますね。

意見に関するやりとり

もっと難しいのがこの「意見」についての反対です。これまでの経験からして絶対数は少ないので心配は不要ですが自分の好きや嫌いについて「なんであんなもんが好きなんだ」と言われても困ってしまいます。

だからこうしたい、こうなって欲しいという意見については直接的な否定意見をもらっても反応のしようがありません。実は子供のころからこういう家庭環境に育ちまして、などと小一時間ほど身の上話をすれば理解していただけるかもしれませんが、そういうわけにもいかず難しい問題です。コメント者が「自分はこういう背景があるためにこのように考える」と意見をしてくれる場合には互いに収穫があります。そうでなく単純な全面否定の意見をもらってしまったとしても、そういう考えの人もいるんだなと思って世の中の広さを知ることができるという意味では有意義であるといえるでしょう。もし現実世界でお得意様の偉い方に「君の考えは間違っとるんじゃないかね」なんて怒られてしまったら大変です。世の中には実は意見が分かれる話題が多いということについて学ぶ機会を得られるのであればブログで厳しいコメントをもらうことも捨てたものではないでしょう。

事実にせよ、考察にせよ、意見にせよ、そのすべての反対意見はすばらしいものです。自分の知らない事実を教えてくれたり、自分と異なる考え方について教えてくれたり、自分と違う感じ方をする人と触れ合う機会を得たりと、インターネットの可能性を強く感じるのが「反論」です。同じ考えの人同士は自然と集まりますので賛成意見は身近な人からももらえるんですよね。顔を合わせると反対しづらいということもあり、ブログというのは「反対」を集める装置であるとも考えられます。

これ以外の反対意見で一大勢力を誇っているものに「誤字脱字の指摘」があります。こればっかりは抗弁の余地もない上になかなかなくせませんね。

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